2.《ネタバレ》 志乃ちゃんのつらさ、孤独が痛いくらいに伝わってきて、見ていてとてもシンドくて。
そんな志乃ちゃんに出来た大切な友達、加代ちゃんとのハーモニー、2人だけの時間はとても幸せに満ちていて。
そして、そのハーモニーを破壊してしまう大きな不協和音の存在、現実ってそういうもの、っていう映画のメッセージ、それは判っていても吞み込むのは難しいわ。それを受け入れられない志乃ちゃんそのままに、こちらも無理になってしまってね。
決してダメな映画ではなくて、心に刺さる、よくできた青春映画。
それぞれが抱いた痛みに寄り添う、真摯な映画。
でも、それは別に期待してなかった、そういうのは見たくなかった、っていうか、今更映画にそんなこと諭されるつもりはないし、みたいな感じになってしまって。
途中がキラキラしてただけに、その落差を見て、それでもああ良かった、って言うのは、ちょっと無理かなぁ。
ああ、そんな映画なのね・・・って落胆しちゃった、ってのが正直なところ。
つーかさ、トシを重ねたオカマなんぞに必要な映画じゃねーんでしょうけどもさ、じゃあ、コレ見て若いコが何を学ぶのかしら? 現実なんてそんなモンだから覚悟しろ、って? 現実はそんなモンだけども、それでも前に進む価値があるとか、そういう話?
映画が誰に対して存在しているのか、その意味がどうも今ひとつ見えて来ないのよねー。
そこに『タイムズ・スクエア』のニッキーとパーミーの姿を、『リズと青い鳥』のみぞれと希美の姿を見つつ、もっと突き離されちゃった感があって、残るのは切なさばかりなり。