15.初めて知った8名による2年間に亘る隠れ家生活。精神的支柱たるオットー・フランクの沁み入る一言一言。見たことある・・・誰だったか・・・ジョセフ・シルドクラウト! ガッテンガッテン、見惚れる名優振りでした。 大空を自由に飛び交うカモメを窓から見るアンネが人間の本質は善であるとするのに悲劇の本質を見ました。 再見での冒頭シーンが何ともやるせない。 |
★14.《ネタバレ》 誰もが概要とそして結末を知っている実話であり、しかも日記という第一級の一次資料が残っているので、大きく逸脱するわけにもいかない。しかも性質上、場面と視点は常に隠れ家の中。これだけ制作上のハンデがあるものを、よくぞここまで作品化したものです。わずかな物音にも全員が一斉にぴたりと動きを止め、以後は呼吸すら躊躇われる静寂の(そして多くの場合は暗黒の)中。何もすることはできないし、じっと我慢するしかない。その反復が、見る側にも自然と息苦しさと圧迫感を惹起しますし、だからこそその中で意志を失わない(しかし決して超人ではない)アンネの存在を輝かせます。登場人物の動き方や台詞のタイミングなどからは、元は舞台用の脚本かな?ということも推測させたりはしますが、しかしそれに溺れることなく力強く映像化した手腕は見事です。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-19 20:55:17) |
13.《ネタバレ》 悲惨な状況の中でも人間的に成長し、生きる喜びを見出そうとするアンネの生き方に感銘を受ける。 アンネがペーターと恋をする事で一瞬にでも生きた証しが感じられたことがせめてもの救い。 最後まで人間は本質的に善だと思いつつ(思いたい)無残な最後を迎える姿はあまりにも痛ましい。 主役のミリー•パーキンスが表現力豊かで魅力的、多少美化した印象であるが、適役だと思った。 ファンダーン氏が食糧を盗むシーンでペーター夫人が見せた態度は衝撃的だった。あの貞淑で大人しい夫人が、精神的に追い詰められたらあそこ迄変貌することに人間の本質を見た思いがする。 ラスト、カモメが青空を自由に飛び廻る姿が暗示的で印象に残る。 【とれびやん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-05-04 03:09:46) |
12.実話を元に制作されたことを念頭に置くだけで、サスペンス感が何倍にも増します。本棚の向こうに警官が迫る場面など、こちらまで息が詰まりそうでした。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 10点(2020-02-27 19:11:43) |
11.《ネタバレ》 どうみても20歳くらいにみえる13歳のアンネですが、やはり名作は、どう脚色しても不変です。 下の階の足音に静まり返るアンネたち。 それが約2年も続いたのですから私たちには考えられない世界です。 アンネ役の女優さんは可愛いのですが、やはり、これが実話だと思うと、アンネに生き延びてもらいたかった気持ちで胸が締め付けられます。 「アンネの日記」は2009年にも8時間ドラマとしてイギリスで作られていますが、どの作品も素晴らしいです。 本作は、ちょっとメロドラマっぽいので、点数はこれくらいにしておきます。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-10 21:46:38) |
10.第2次世界大戦やホロコーストは別にしても、2年間の隠れ家での共同生活というのは想像を絶する。その中での様々な葛藤や成長を見事なまでに再現している。アカデミー賞の作品賞にノミネートされながら、強敵ベンハーとぶつかったのは本当に不運という他はない。 改めてDVDで鑑賞して、ハヌカの祭りや黄色い星のワッペンなどを知る。このダビデの星は、近年になって「黄色い星の子供たち」を見るまで忘れかけていたものだった。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-06-30 10:50:33) |
9.''人間、本来は善''と信じて疑わず、もう少しで自由になれたのに残念で無念だけが残ります。二年に登る窮屈で暮しづらい貴重な体験を日記に残して大人に成りかけた思春期まっさかりで逝ってしまったアンネ・フランクと一緒に過ごされた仲間の人たちのご冥福を祈ります。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-02-23 00:17:36) |
|
8.映画としては成立しているが、ヴィジュアルもふくめてオリジンからは距離があるといわねばならない。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-17 00:29:49) |
7.ハラハラどきどきした。アンナが女性として変わっていく姿もよかった。 【ホットチョコレート】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-01 17:57:10) |
6.《ネタバレ》 150分のやや長尺の作品ながら、そしてそのほとんどが隠し部屋という限定された空間が占めるにもかかわらず、全く退屈感を抱かせずに見せきったのは、原作の持つ真摯なメッセージよりも脚本と演出の力によるところが大きいと思う。ユダヤ人迫害の悲惨さよりもあくまで多感な時期の少女の多感さゆえの不安や喜び、家族との確執や恋愛を映し続けることで、画面にはけして映らない悲惨な状況がよりズシンと響く。モノクロ映画なのに最後の屋根裏部屋での陽光を浴びた二人のせつないキスシーンはカラーで記憶されています。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-03-20 13:23:48) |
5.実際の生活は確実にあんなものじゃなかったはず。日々何かに怯えながら生活するってのは想像するだけでもつらい。 【ゆきむら】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-28 14:30:04) |
4.アンネ役は最初オードリー・ヘップバーンに話がいったが彼女は経験があまりに似ていて辛いからと断り、20歳の雑誌モデル・ミリー・パーキンスが抜擢された。大きな目や清楚な雰囲気がオードリーと似ている。 狭く不自由な隠れ家の生活でも生き生きと描かれるアンネは実在のアンネを彷彿とさせるし、長期にわたり共同生活をする登場人物の性格も分かってくる。 この人間模様や暮らしぶりなどの描写を通して、アンネがこんな苦難の中でも生活を豊かにしようとし、恋をし最後まで夢や希望を持って前向きに生きたと思うとなんともいえない気持ちになる。 【キリコ】さん 7点(2004-07-27 19:12:09) |
3.昔テレビで見たんです。ユダヤ人というだけでなんで隠れて生活しなければならないのか、当時の私にはなかなか理解できませんでしたけどね。 【ロイ・ニアリー】さん 7点(2003-12-12 11:22:24) |
2.きれいなシルエットが印象的です。最初は北島洋子のマンガで読みました。そして映画を見ました。悲しくやさしい話です。 【omut】さん 7点(2003-08-06 02:21:41) |
1. 原作は御存知、世界的ベストセラーとなった「アンネ・フランクの日記」。コレを舞台劇に翻案したのを名匠ジョージ・スティーバンズ↑…じゃなくってぇ、ジョージ・スティーブンスが映画化したのが本作。知名度の割に原作を読んでいない無精な方向けのダイジェスト版といった趣。「ウエスト・サイド物語」のトニーことリチャード・ベイマーも出てるよ!厚かましくも姦しいファン・ダーン夫人を演じたシェリー・ウィンタースは確かに本作でオスカー(助演女優賞)をゲットしているが、↑主演女優のような表記は…正直いかがなモノだろう?個人的には「ロリータ」や「ポセイドン・アドベンチャー」での彼女の印象の方が遙かに強い。上手いんだけどね。シカトされがちな本来の主演たる新星ミリー・パーキンス嬢は…まぁ、印象薄いわな、大根だし。でも、アノ化け物超大作であるワイラーの「ベン・ハー」を向こうに回してオスカー3部門は天晴れなのでスティーブンスの健闘を称え8点! 【へちょちょ】さん 8点(2003-07-21 04:47:31) |