17.《ネタバレ》 赤紙が届き、いよいよ本格的に戦争の波が襲ってくる第3章。 想像以上のしごき、そして無茶ぶり。そんな異様なことを異様ととらえられない状況でも、人道主義を貫く、しかしそのつらさ。 仲間の自殺や、よりよい世界を求めて国境を越えていった同胞も、そんな軍の軍の、ひいては戦争の犠牲者。 そんななかでも、会いたい人には会える、という作品全体のテーマのようなものが語られる印象深いパート。 全体的に暗く、次作以降より過激さを増していくのですが、一点だけ、徳永看護婦の「こら、勝手に歩くと、ビンタだぞ?」は、現代にも通じる萌え要素なのではないか、と不純なことを思ってしまいました。おそらく僕も婦長にドヤされるでしょう。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(邦画)] 8点(2021-08-23 01:42:31) |
16.《ネタバレ》 第2部で前線に送られた梶。 彼のまっすぐさは、ここでも変わらない。 オバラの自殺に隊の行き過ぎた虐めを糾弾する。 ミチコの訪問もいい。 裸を見せてくれというシーンが好きだ。 男だらけのこの軍隊の世界、看護婦の登場でホッと一息つける。 (婦長は怖いけど・・) さて第4部は? 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2020-03-21 12:12:03) |
15.軍隊生活の理不尽な暴力と悲惨極まりない状態が描かれています。1、2部より共感できる部分が多かったです。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-09 10:10:03) |
【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-01-25 00:55:07) |
13.今回もまた、凄みのあるできでした。このシリーズは、主人公の梶のみならず、脇役陣に魅力を感じます。特に「国境の向こうに理想郷がある」と言ってあちらに越えていった新城には考えられます。戦後の日本では理想の国だと思って海を渡った人もいましたからねぇ。病院での看護婦・丹下とのやりとりが印象深いです。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-09-30 13:34:00) |
【ホットチョコレート】さん [地上波(邦画)] 7点(2011-08-27 20:27:52) |
11.《ネタバレ》 一二部から一転して軍隊生活が舞台となる。しかし梶が危険人物とされ、兵役免除が解かれたからといって、二等兵からのスタートなのだろうか。いくら何でも史実と合わないような気がする。(大学卒で若輩ながら労務管理を任されていたエリートのはず) また私が聞いた軍隊は大変きびしい縦社会であり、二等兵が上官に口答えするなどとはとても考えられなかった。だからいくら正義あふれる熱血漢を描こうとしても、現実には存在し得なかったのではないだろうか。 しかし映画の設定に不満は不満はあるものの、軍内部で行われていた訓練の名によるいじめや統制は筆舌尽くしがたいものだったろう。その点はよく描かれていて、訓練に耐えきれず辱めを受けた二等兵の自殺、国境を越えて逃亡した一等兵などよく描かれていると思う。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-04-28 16:34:35) |
10.兵隊同士のいざこざやいじめ、上官と部下との上下関係などが、細やかに描かれているが、あまたある日本の戦争映画で、それは語りつくされている。 せっかく壮大な全6部作なのに、そんな内容を第3部のメインに据えたのは、何だかもったいない気がしなくもない。 ただ、そんなありふれた日本戦争映画の題材ながらも、仲代達矢の存在感と個性は光るものがあった。 それにしても、仲代達矢のような体力がほしい。 平和な時代であれ戦争下であれ、体が資本。 頑丈な肉体は、宝である。 頑強な身体こそあれば、どんな世の中でもなんとかやっていける、そんなことに注視してしまった。 それにしても、仲代達矢と“ふしだら”な行為とやらをしていた(婦長に、そうみなされた)看護婦を演じた女優さん、とても瞳が綺麗だった。 まさに白衣の天使! 戦場でこんな瞳の美しい看護婦さんがいたら、私なら思わず抱きついてしまうところだろう。 そして、軍隊刑務所ゆきである。 私が戦争中に軍隊にいたら、こんな感じで生涯を終えるんだろうなぁ、と思った始末。 お粗末さま。 婦長に“ふしだら”な行為をしていたと濡れ衣着せられたら、どうせなら“ふしだら“な行為を実際に実行したい。 じゃなきゃ、損だ。 だけど、軍隊刑務所ゆきである。 やっぱり私は、平時でも戦争下でも、結局ダメなところに落ちる気がする。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-03-23 01:35:43) |
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9.いよいよ軍隊へ送られた梶さん。当時の軍隊ってああいうものだろうか? とにかく殴る、殴る。男はもちろんだが、看護婦長さんまですぐ手が出る人で驚く。1部、2部の梶の苦悩に比べれば、内輪だからか、やや浅い感じもしたのだが、悪くはない。田中邦衛さんはこういう役が良く似合います。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-04-29 13:10:44) |
8.《ネタバレ》 人間が人間でなくなる。梶の心の叫び、仲間の一人、小原の自殺、その原因を認めようともしない吉田、吉田を庇う他の奴ら、皆がとにかく憎たらしい。私なら吉田なんか死んで当然、絶対に助けたりしない。梶の奥さんとの一夜のエピソードや小原のエピソードなどが何とも悲しい。軍隊が人間を人間でなく、まるで機械のように変えてしまう怖さ、相変わらず見てるだけでやりきれなくなる思いでいっぱいです。 梶が病院に担ぎこまれた後の軍隊にはない生活がまるで天国のようだとばかり時折笑顔を見せる梶と若き看護婦さんの二人の姿も印象的!梶の「会いたい人には会えるんだ」というラストの台詞を信じたい。梶が再び美千子と会える事を信じ、祈りつつ、次の作品も見たい。そう思わずにはいられない終わり方に希望を感じ、そして、そう願わずにはいられない。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-02-06 09:52:51) |
【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-02-15 18:40:23) |
6.《ネタバレ》 小原のエピソードと妻と過ごした一夜のエピソードは見事。梶の顔が徐々に人間じゃなくなっていくような恐ろしくも悲しい表情になっていく様を仲代達矢が熱演。後半の吉田の話から少し微妙だった。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-11-04 09:59:48) |
5.《ネタバレ》 老虎嶺から軍隊内へと舞台が変わった第三部。第二部までと比べてかなり重く、軍隊内でのリンチなど前作までの捕虜虐待以上に壮絶だった。今回は劣等兵である小原二等兵が自殺に到るまでの経緯がとても悲痛に描かれ、見ていて痛々しいのだが、そんな小原に思わず感情移入してしまい、この小原のエピソードはとても印象に残った。小原を演じる若い田中邦衛も後の「若大将シリーズ」で見せるコミカルな青大将・石山とは全く違う内向的なキャラクターを見事に演じていて素晴らしかった。そして、梶に会うためにはるばる訪ねてきた美千子が梶との一夜を過ごす場面も切なくて悲しい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-12 14:48:31) |
4.《ネタバレ》 妻とは2ショットは、この回で最後。切ない。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-20 18:43:25) |
3.一部・二部から場所を移し、今度は軍国主義の軍隊という場所が恐ろしいまでにリアルに描かれていました。上官の懲罰教育、上等兵の下級兵に対するリンチなど、おぞましい光景ばかり、、、梶は引き続き自分の考えを曲げず、上官にまで堂々と意見するわけですが、、、侵略行為の中での一部・二部に比べると、ここでの梶は一種の”希望”のように見えました。 【maemae】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-09-28 02:16:09) |
2.《ネタバレ》 この作品に対して、僕はとても悩んでいる。この作品が日本映画史に残る名作であり、俳優の熱演と、スタッフの努力と、熱い信念によって成された大作であることはわかる。戦争や民族差別という絶対悪に対抗しようとする一人の男。最初、紅い思想にその理想を求めるも、彼は気付く。そこにも彼の求めるものはない。重苦しい戦争の中で疲弊してゆく彼は、ただ、愛する妻の胸の中に戻りたいとだけ願い、死んでゆく。このプロットが素晴らしいことはわかるのですが、どうしても梶をあの正義感に走らせる原動力がみつからない。人が強くなるとき、それは宗教、思想、愛などいくつかあるだろうと思う。しかし、この映画の中の梶にはそれが見つからない。美千子への愛にしても、思想にしても、正義感に付随するもので、それはその原動力とはなりえていない。あえて言えば、一昔のハリウッド映画の主役のように、気は優しくて力持ち、頭がキレて正義感がある、理想化した英雄像に成り下がってしまっている。これが哀しくて仕方がない。この第三部では、家庭のいざこざと軍隊の厳しいシゴキに耐え切れずに自殺してしまう二等兵小原が登場する。彼の、自殺に追い込まれるまでの過程や、自殺の瞬間の悲哀はなんとリアルなことか。そして美千子と梶の一夜の逢瀬。美千子の裸を求める梶と、それに応えて泣く美千子の涙。素晴らしいシーンだと思う。 しかしながら、後半の吉田への憎悪、また丹下への投合の部分は、その描写の少なさから妙に違和感を感じるもとになっている。歴史的な大作にそれを求める事はいけないことだろうか? 【fero】さん 8点(2004-01-20 17:53:47) |
1.今作は内容がけっこう重いので、体調万全で望むべきでしょう。監督小林正樹は日本の軍隊という特異な構図を、緊迫感溢れる描写で暴いていゆく。上官には絶対服従という不条理まかり通る縦社会。異質や異端な者に対するイジメにリンチ。こういうテーマはキューブリック作「フルメタル・ジャケット」でも扱われているが、古今東西、閉鎖的で逃げ場のない軍隊内では必ず自然発生するものだ。しかし本作では凄惨極まる。戦争により引き起こされる狂気が、いびつな形で表われた典型的な例であろう。もちろんその狂気は内部だけではなく、疑わしきは皆殺しという外部にも表れる。内向的で優柔不断な二等兵を、田中邦衛が迫真の演技をもって今作を印象付ける。梶の妻がはるばると訪ねて来て、堅い夫婦愛を確かめ合う長い夜のシーンも忘れがたい。 【光りやまねこ】さん 10点(2004-01-19 11:46:02) |