★6.《ネタバレ》 物語世界を超越した狂言回しの存在と巡り巡る愛の話がメリーゴーランドのようになって、最終的に輪舞のように繋がる、というのは「こういうのもありなんだ」と思うのですがいかんせんエピソードそれぞれがパッとしなく、繋がりも「そうきたか」というような感じもなく、淡々としていたので、あまり乗ることができませんでした。 ただ登場人物それぞれの演技などなどはとても良かったです。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 6点(2021-09-14 03:46:48) |
5.《ネタバレ》 娼婦に始まって娼婦に終わる物語そのものが輪舞となっている構成。端正な語り口はコリン・ファースのようで、人生を達観している眼差しはジェームズ・メイソンのようなアントン・ウォルブルックの狂言回しが絶品。唇を重ねる、肌を合わせるに到る各人の恋心は深みが何も無く明日にでも忘れそうなものの、上質な音楽並びに居並ぶ大スターのこれぞ「おフランス」と言うべき華麗な味わいを楽しめる逸品。 |
4.うーん、こういう作品もあるのか・・・・・・ この作品は恋を扱ったものだが、その破滅とか成功とかそういうことは問題外。 恋の諸相を提示しているだけだ。 普通、私は突き詰めない作品は低評価なのだが、この作品は違う。 監督の気遣いが細かい。驚くことに当時の最高のフランススターが監督の意のままに動いている。 監督の超一流の力量に9点。これは珍しい。 【kinks】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-11-01 15:05:23) |
3.AはBに恋し、BはCに恋してCはDに恋をする。そして巡りめぐってAに戻って完結する。あたかもメリーゴーラウンドのように。だから輪舞なのだが、輪舞とは音楽で言うロンド。A-B-A-C-A-・・・と主題が繰り返され進む形式だ。そのAにあたるのが様々な格好で登場する狂言回しであり、繰り返し演奏され歌われるオスカー・シュトラウスの音楽だ。これが実に印象的。その恋のひとつひとつは印象的とか感動的という深みのあるものではないが、娼婦や小間使い、人妻や女優に扮する女優陣がとても美しい。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-11-30 09:03:40) |
2.《ネタバレ》 巡り巡って人間関係が輪っかになる訳だけど、輪っかになる部分があまり上手くなくて拍子抜け。特別興味を引く関係も話もなく、実に淡々と観終えてしまった。うーん、物足りない。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-06-04 22:00:05) |
1. アルトゥール・シュニッツラーの同名原作最初の映画化。ヴァディムの64年版は勝手に舞台を巴里に変えていたが、本来の舞台は1900年のパセティックな雰囲気溢れる古都ウィーンなのである。ウィーンでなければ「輪舞」にあらず!ではマックス・オフュルス監督版は原作に忠実なのかと言うと案外そうでもなく、かと言ってヴァディム如きとは一味違う実に粋なアレンジを本作に施している。勿論アントン・ウォルブルック扮する神出鬼没の狂言廻しである。ジョセフ・コスマの曲に乗ってマントを翻しつつラブシーンに乱入!する彼の解説で何とも言えぬユーモアを醸し出して見事!64年版でも書いたが、出演俳優のレベルの高さも本作の大いなる魅力。個人的にはシモーヌ・シニョレの娼婦が一番のお気に入りだが、ジェラール・フィリップ・ジャン・ルイ・バロー、ダニエル・ダリュー、セルジュ・レジャニ、ダニエル・ジュラン、イザ・ミランダといった他の出演者も実に溌剌としており、実際殆ど演技レベルに差は無いと言って差し支えなかろう。出来うるならば、ドイツ人俳優による映画化も観たい気がするが、矢張りコノ50年版が決定版であろう。小娘役のオデット・ジョワイユが若干見劣りするので1点マイナス。 【へちょちょ】さん 9点(2003-08-11 07:43:34) |