221.痛いくらいにトラヴィスの気持ちが解る。怖さを超えて悲しみが感じられる。 【PAD】さん 10点(2004-06-02 10:59:59) |
220.《ネタバレ》 この作品が上映された時代に観たとしたら、私はどんな感想を抱いたかが最後まで気になった。時代背景、映画の撮り方等も今とはもちろん違うが、デ・ニーロ、カイテル、フォスターといった現在の大物と呼ばれる俳優たちの若かりし頃を初めて見たわけで。先入観が先立ってしまい、この作品がどうなのかという部分での感想を言葉にしてひねり出すのが難しい気がする。帰還兵を描く映画を何作か観たが、悪夢にうなされたり、肉体に障害を負ったが故に心の傷も深くなっていたり、正気を失っていたり、社会に適応できずに怒りだけを孤独なまま抱えていたり…でも、トラヴィスは不眠症で慢性の頭痛を抱えているが、そこの描写に鑑賞者の哀れみを要求していない。仕事も手に入れ、恋した女性と親しくなりたいという願望を実現させようとする。両親の結婚記念日も覚えており、親思いの子供らしい手紙を書く。だが、心の底に消化できない爆弾を抱えている。それが何なのかを自らが名づけた「ごみため」「ごみたち」の中に発見するのだが、その爆弾を破裂させるために選んだ第一の標的を、トラヴィスは間違っていたのだな、と思った。タクシードライバーの先輩に、トラヴィスが「何かをしたい」と相談した時、その先輩は「俺たちは負け犬だ。のんびりとこうして生きていけばいいんだ」というようなことを言った。それに対し、トラヴィスは、「そんな馬鹿げた話は~」と聞き流した。でも、結果的にトラヴィスの爆弾を破裂させた場所は、第一の標的では無かった。政治も役人も国も、何の関係も無い娼館である。幼い娼婦を助けることで彼の爆弾は意味を持った。彼をヒーローに仕立て上げた。鬼気迫る彼の表情は穏やかな好青年の表情に戻り、またタクシーに乗り込む。トラヴィスが、先輩の助言どおりに、「自分らしくそれなりに生きる」意味を実感したのではないか…ラストのトラヴィスの表情でそう感じた。…こうして書いてみると、この作品を観る人によって、多種多様な意見が生まれる作品なのかもしれないと思う。おもねらない潔い作品として、評価したい。 【日雀】さん 8点(2004-06-01 21:43:47) (良:1票) |
219.なんだか難しかった。トラビスの思考やトラビスを中心とする ストーリーの流れ、色んな事が難しかった。それに彼がやった事が 英雄に値するほど正しい事だとは思えなかった。 【ボビー】さん 6点(2004-05-20 20:05:55) |
★218.この世界から自分を逸脱した存在と考え、夜の町を見据えて“ゴミ溜め”って云うのがもの凄く印象に残る。いつまで経っても周りに馴染めず、日に日に孤独感が募っていって、あるとき出会った一人の女の子のために凶行に走って行く主人公。しかしそれはただの狂気ではなく、周りを取り巻く狂気に我慢が出来なくなったから。ラストの銃撃戦は派手さはないが、殺伐とした音楽に暗い映像で、より一層狂気をかもし出しているし、段々と強行に走って行くデ・ニーロの姿は「わらの犬」のダスティン・ホフマンのように冷酷な存在だけど、それがまた物凄いはまり役である。最後は決して事態が改善されたわけではないが、それでも、どことなく晴れ晴れとした雰囲気を醸し出している。 |
217.《ネタバレ》 学生時代、俺の連れが、この映画めっちゃ好きで、感化されて観たけど、衝撃的やった。こんな世界観もあるんかって思って。初めて危ない奴を映画でみたショック。しかも終わりがハッピーエンド。この時代にこの感性。すごすぎる。でもこの映画観ると、なんか自分鍛えたくなる。「ロッキー」もそーやけど、俺はどっちかゆーたらこっち派。後、なぜか「レオン」見るとこの映画思い出してしまう。おっさんと女の子という組み合わせが似てるからかも。 【なにわ君】さん 10点(2004-05-19 01:57:27) |
216.都会の中にうずもれるトラヴィスの言い知れぬ燻り、憤り。そういった感情の鬱積、せめぎ合いが大統領候補の暗殺を失敗してポン引きを殺す結末に至る。最後の血が滴る手で銃を形作りバーンと呟く表情にシビレました。 【HIGEニズム】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-05-17 06:58:32) |
215.デニーロ演技してなさすぎ。っていうかこの役柄デニーロにはまりすぎ。生涯かけてもここまでのはまり役には出会えないんじゃない?普通の役者さんは。なんかこの作品に関しては、演技がどうこうってことじゃなくて、ただデニーロのためだけにある映画って感じですね。別に嫌いじゃない。はまり役過ぎるっしょ。 【横隔膜】さん 7点(2004-05-16 02:57:54) |
214.ベトナム帰りでまともな職にもありつけず社会に溶け込めない主人公。タクシーの車窓から眺めるニューヨークの狂気はベトナムで見た狂気以上なんだろうか。人を殺す事でしかヒーローになれない元軍人にとって方法は一つしかなく相手は大統領候補であろうがヤクザであろうが構わない。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2004-05-14 22:32:49) |
213.デ・ニーロが不気味だった。ジョディがかわいかった。 【kaneko】さん 3点(2004-04-25 02:05:13) |
212.誰もが持っている心の闇に迫った傑作。タクシーという物体から眺めた汚い景色がこの作品を物語っていた。モヒカン姿でニヤっと笑ったデ・ニーロに心地よさを感じた。 【ゆきむら】さん 10点(2004-04-15 08:38:03) |
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211.タクシーのガラスに映り流れるネオンの光跡の美しさ。音楽の荘厳さ。主人公の抱える心の闇。あっと驚くストーリー展開。そしてなんと言ってもデニーロの存在感。すごい映画を観てしまったもんだとは素直な感想です。自分はこの映画を観てある一大決心をしたほど、心が動かされた映画です。 【ちーた】さん 10点(2004-04-14 01:23:14) |
210.いままで見てきたものとは全く違った感じをうけました。それは主人公がタクシードライバーという自分たちには近い存在の職業についていることからだと思います。それなのに何故か退屈をしない。そんな作品です。 【TEZZ】さん 7点(2004-04-07 00:05:29) |
209.賞を取ったレイジング・ブルよりこの映画のデニーロが一番良いと思う。 【Shott】さん 10点(2004-04-06 18:38:36) |
208.自分の思うように物が運ばないフラストレーションや社会に対する不満がトラビスを狂わせ犯罪に導く。彼は歪んだ世の中の被害者なのである。政治の大切さを感じた。 【hrkzhr】さん 8点(2004-03-27 15:22:45) |
207.この映画を観ればデニーロが好きになるってば!友人に言われて見たけれど、フーン・・・で終わってしまった。自分的に感動するものもなかったし。 【吉澤】さん 3点(2004-03-23 22:24:31) |
206.スコセッシの最高傑作だと思う。こんなかっこいいデニーロは後にも先にも無い。すべてにおいて悲しさ、空しさが溢れ、心の穴に隙間風を吹かせる。妄想の中でしか自分を大きく見せられない苦しさはまだ自分を諦めていない証拠だと思いたい。 【ぷりんぐるしゅ】さん 9点(2004-03-12 20:40:38) |
205.そうそう、このジョディとデ・ニーロが見たかったのよ。あまりにも有名だから。でも、なるほど・・・って感じで終わってしまった。 【桃子】さん 5点(2004-03-12 17:24:35) |
204.《ネタバレ》 オープニング、バーナードハーマンの曲に乗って、マンホールの蒸気の中からタクシーがぬうっと現われる。この場面だけで、ビビビッと来ました。ベトナム帰りの主人公の狂気ぶりを物凄く冷たく描いています。夜のニューヨークの危険な中にこそ、生きがいを見い出す男。戦争の後遺症と呼ぶにはあまりにも悲しい人生を送る男をデ・ニーロが好演しています。太陽の輝く下では、自分のやりたいことを見つけられない、また見つけたくもないのでしょう。銃を手にし、ポン引き屋を殺す彼には都会も戦場と同じ舞台でしかないのです。そして、それを英雄視するマスコミ。狂気の中の行動を賞賛するマスコミも、また都会の中では異常なのでは。DVDで再見すると、デ・ニーロの目がとても印象的で、目力とでもいうのでしょうか、狂った男そのものの説得力に圧倒されます。名優といわれる所以がよく分りました。 【映画小僧】さん 9点(2004-03-10 09:57:11) |
203.何かにイライラする時期って誰にでもあると思うけど、こいつは偏りすぎ。固執しすぎて気持ち悪い。 【モチキチ】さん 5点(2004-03-09 22:57:33) |
202.《ネタバレ》 今まで見た中で、五本の指に入るほど大好きな映画です。独特の雰囲気が堪らなく好きだし、デニーロの演技も超一流!特に、最後のシーン、ベッツィーと別れる時の穏やかな瞳と、その後の次なる標的を探すかのような眼光の鋭さの対比!お見事としか言う他なし。また、あの独特の雰囲気は、テーマ曲と、デニーロの演技、そしてタクシーからの車窓のシーンから作られているのかも。 |