3.この作品、実は90年代以降のアレン作品のなかで、1、2を争う出来なんじゃないかと密かに思いました。といっても、1年前に見てチンぷんカンプンで、1年後再びみてやはりピンとこず、ビデオで巻き戻しながらやっと「あーーー!」っと思ったぐらい鈍い私ですけれど。この作品にはウディアレンの一人の男性としての、そして作家としてのエッセンスが短時間にぎゅっと詰まっていると思います。詰まり過ぎて分かりにくいのが難点ですが、まあガイリッチ-作品を思えば人間関係はずっと単純です。というのが今の私の見解ですが、そのあと「ワイルドマンブルース」を見てスンイーのことを知り、そのあとにこの作品を見たらまた違ったかも、などと思ったりもしました。まあ、アレン作品は1年おきに毎年見直す覚悟で見るのが正解なのかもしれません。