★1.『かぶと虫の妖奇』に続く後編。前作のラストで「ぽよ~んぽよ~ん」と頼りない音をたてながら登場した謎の装甲カブトムシ、実はアレがさらに10台くらい存在するという、恐るべき事態。ってか、二十面相はいったい、何にお金使ってるんでしょうね。このカブトムシ軍団、意外に最後まであまり活躍しないしなあ。 二十面相の部下たちはヘンなヘルメットみたいなのを被って(しまいには二十面相自身まで被ってる)、もはやその姿は、地球を侵略しに来た宇宙人そのものです。捕らえた少年探偵たちに重労働を課してコキ使ったりしてるのが、まさに映画的宇宙人の発想(笑)。 一方で、アジトに単身のりこんできた明智も囚われの身となったはずなのに、二十面相一味は明智をほったらかしにして秘密基地「鉄塔王国」へ逃亡。なにやってんだか。 はたまた、二十面相はしきりに挑戦状ともいうべき自らの映像を送りつけてくるのですが、そのしつこさが、だんだん「かまって欲しい寂しいヒト」にしか見えなくなってきて。実は可哀想なヒトなんじゃなかろうか、と。 え~と、確か、狙いは原子炉の設計図でしたっけ。もう、どうでもいいですね。ははは。 この荒唐無稽さのまま、最後まで突っ走る、それが、素晴らしいんです。いやマジで。ラストで押し寄せる警官隊との攻防戦など、まさに007映画そのもの。もしかして少年探偵団シリーズを参考に007シリーズを作ったんじゃないか、とすら思えてきます。そんなワケないって? そんなワケないから不思議なんです。 明智も最後ばかりは大活躍、そして衝撃的なラストへ。 バカバカしいけど、バカにはできません。スゴいよ、これは。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-04-24 21:22:23) |