★5.冒頭、男がひっくり返っていて、死んでいるのかと驚く女性、平気な坊さん。しかし倒れていた男が身動きして生きていることがわかると、今度は坊さんの方が驚く、というツカミ。 でもでも、さらに驚くのは男の正体で、なんとヒゲゴジラ。じゃなくって、ヒゲモジャの渥美清。いややっぱりヒゲゴジラなんじゃないか、これは。 このあたりのシーンから、のどかな光景の下に広がる町が見えて、いいんですねえ。この映画、随所に「いい光景」が登場します。 ストーリーはもう、あるのやら無いのやらの行き当たりばったり、最後はホントに唐突に終わります。このテキトーさが、いいんです。 さしずめ、男はつらいよエピソード0。寅さんも柴又に帰ってくるまでの若き日の放浪時代は、こんな感じだったんじゃないかと。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-07 22:33:28) |
4.何度見ても実におもしろい。「男はつらいよ」のシリーズでおなじみの渥美清だが、私は寅さんよりこっちの方が開けっぴろげで好き。当時の大ヒット曲の「恋の季節」もなつかしいし、若松・小倉を舞台にした「無法松」が出てくるも良い。そういえば、病院の先生の長門裕之は小さいときの敏雄を演じていたんだっけ、これも何かの縁か。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-10-31 20:56:48) |
3.《ネタバレ》 渥美清は「男はつらいよ」シリーズ開始以前は野村芳太郎監督の喜劇映画に何本か主演していてこの映画もそんな一本。物語は若松に突然現れた風変わりな男 松次郎(渥美清)を描いた内容で、どことなく山田洋次監督が初期にハナ肇主演で手がけた馬鹿シリーズを彷彿とさせている。岩下志麻が語り手となる院長夫人を演じているが、渥美清とのやりとりを見ていてつい岩下志麻が「男はつらいよ」シリーズのマドンナとして登場したらどんなだっただろうと考えてしまった。(岩下志麻のマドンナ役、本当に見たかった。)作品そのものは平凡な出来だし、終わり方も唐突に思えるのだが、やはり渥美清という喜劇俳優の魅力をこの映画でもじゅうぶんに感じることができるし、伴淳との共演も珍しく、ふたりのやりとりは見ていて素直に楽しめた。松次郎が無法松ともてはやされるくだりをもう少し膨らませてもよかったような気がするが、このくだりがあるために松次郎の世話をすることになる院長役で長門裕之が出演しているのが妙におかしく、見ていて思わずバンツマの「無法松の一生」を思い出さずにはいられなかった。劇中では三船敏郎の「無法松の一生」のことを言うシーンがあるが、書いてたらなんだかまた久しぶりにバンツマの「無法松の一生」が見たくなってきた。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-23 14:23:32) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 途中までは、まずまず楽しい作品だったのですが、ヒロイン役の中川加奈演じる原田友江が、恋人を連れてきたあたりから、少し雲行き怪しくなってきた。必要なときだけ松さんに頼り、不必要になると「あっち行って」と言われても・・・それを受けてもまだ惚れている松さんが哀れに思えてしまい・・・・前年の「白昼堂々」のほうが好きかな。ただ、伴淳との掛合いは楽しかった!! |
1.野村芳太郎監督、主演渥美清による「拝啓、天皇陛下様」のコンビによる喜劇のこの作品、観ていて改めて渥美清という俳優の上手さ、喜劇俳優としての素晴らしさを実感しました。作品そのものはそれほどの出来ではないけど、渥美清が出てくるだけで何だか画面に吸い込まれます。そんなこの作品、観た後「無法松の一生」が観たくなります。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-03 21:00:35) (良:1票) |