5.《ネタバレ》 最初は忠臣蔵と関係なさそうな話なので「?」と思っていましたが、次第にそれらしくなってきました。それにしても、テンポが遅い。松の廊下まで40分、大石が登場するまで60分、城の明け渡しまでさらに30分かかっているので、ちゃんと時間内に討ち入りするのかと思ったら、それからはあっという間に話が進んでしまいます。その間の見せ場は立花左近とのご対面ぐらいで、正直肩すかしを食わされました。映画の場合時間の関係上「名場面集」のようにならざるを得ないと思いますが、それにしても偏りすぎではありますまいか。2年後にNHKでドラマ化されたのもうなずけます。堀田隼人は原作では重要人物のようですが、本作では正直「いらない人物」と思われてもしかたがないのでは。吉良が柳沢とつるんでいたりして、完全に善悪がはっきりしているのは、やはり時代を感じさせます。
科白回しや所作に舞台的な要素があって、こういう「歌舞伎風時代劇」はけっこう好きですし、豪華オールスターキャストは嬉しいのであまり低い点数もつけたくないのですが、中身はあまり豪華とは言えませんでした。
それにしても、3月の公開で「正月映画」と呼んでいいのでしょうか。かなり疑問です。