68.《ネタバレ》 映画館で1日のうちに3回も見ました(入れ替え制ではありません)。それほど私には面白かったです。2本立て公開だったので、併映されていた「刑事珍道中(デカ珍)」もなんと2回見てしまいました。大藪春彦の原作を大胆に(当時の)現代にアレンジしたのが成功したと思います。松田優作の鬼気迫る演技と、小林麻美の純な美しさが素晴らしいです。二人が出会う音楽店は改装前の銀座ヤマハです。それに気づいてサントラレコードをわざわざヤマハで買ってしまいました。無名だった鹿賀丈史の存在感もすごいものがありますね。思い入れがありすぎますが、10点以外はつけられません。名作です。 【ジャッカルの目】さん [映画館(邦画)] 10点(2010-11-09 00:48:31) |
★67.《ネタバレ》 なんという演出。無愛想なドキュメンタリ調かと思えば、時には凝ったカット繋ぎに神経を配り、しかし結局は“長廻し”がすべてを凌駕する。オノレの演技に酔いしれ、ついには演技が映画を支配してしまう。それでいいのか。あかんかも。でも圧巻であることは間違いない訳で。ところで、小林麻美が射殺されるシーン、彼女の体に仕込まれた火薬が銃撃の凄まじさを演出する訳ですが、火薬が多過ぎたのか、「弾に当たった」だけなのに彼女からモクモクと煙が上がってしまい、これがあたかも、「一体何がどうなってるのやら状況が理解できず、アタマの回線がショートして死んでしまった」ように見えたのが、なかなか面白かったです、どうでもいいことですが。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-09-07 23:55:39) (笑:1票) |
66.《ネタバレ》 戦場カメラマンとしての数々の体験が、伊達から人間らしさを奪い去った。戦場で大勢の人の死を目撃し、その都度精神的ショックを受けた彼にとって、死とは甘美なものへと変貌を遂げていた。クラッシックを聞きながら拳銃自殺のまねをし、恍惚の表情を浮かべる。それがストレス解消法だ。ニーチェの「善悪の彼岸」思想と、ハードボイルド小説の影響を受けている。◆そんな彼が一線を越えた。殺人を犯したのだ。他人の生命を自由に弄ぶことで、神をも超越した美しい存在であると感じた。「あの輪廻という忌まわしい長い歴史をたった一発の銃弾でキミは否定してしまったんだ。そのくだらない時の流れを止めてしまったんだ・・・なんて素晴らしい悪魔の時間だ」◆悪魔と化した伊達は銀行強盗を計画。自分と同じ「死んだ目」を持つ真田を仲間にする。仲間になる条件として恋人殺しを強要する。綿密な計画を立てたようだったが、実際は行き当たりばったり。金銭目当てより、殺人目的のような凄惨な犯行。偶然に伊達を慕う女性が客として居合わせるが、少し躊躇しただけで容赦なく射殺。◆逃走途中でこれまた偶然居合わせる刑事。刑事は夜の電車の中で尋問を始める。その後伊達の狂気が暴走し、刑事、目撃者、真田までをも殺していまう。◆真田の精神は完全に破壊された。彼はもう音楽を聞いても感動を得られない。コンサート会場でも眠ってしまう。「アーッ!アーッ!」と叫ぶのは、生きていることを自覚するため。会場を出るとどこからか銃弾が飛んできて命中。刑事の亡霊が見える。二度目の銃弾に当たり、もんどりうった姿で映画は終了。血が出てないので、実際に銃弾が飛んできたのではなく、フラッシュバックに襲われたのだ。伊達にとって恐怖の象徴が刑事の亡霊。自分では神を超越したと思っていたが、実際には自分のアイデンティティーを失っていた。戦争体験が人間の精神に及ぼす影響の悲惨さを表現した映画。時折見せる左手を上げるポーズは釈迦誕生をもじった野獣生誕のポーズ。【疑問点】①銃を密売人から入手できるのに、何故刑事を殺して銃を強奪したのか。②オナニーショーを観ているわりには、女には手を出さない。③「ラム、クアントロ、それにレモンジュースを少々、シェイクする」「X、Y、Z」「そう『これで終わり』って酒だ!」XYZの意味不明。④軍隊経験がないのに、急に軍人モードになるのが不自然。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-08-02 22:45:42) |
65.「蘇える金狼」に続く村川透監督、松田優作主演の角川映画で、村川監督の映画では最後の松田優作主演作になるのかな。原作(未読)とはだいぶ違う設定らしいが、このコンビの映画では雰囲気的にはいちばん良かった。しかし、前半部分は大して面白くもなく、2時間越えないのに少し冗長な印象があり、村川監督の演出も雑なので退屈に感じた部分も多い。クライマックスの深夜地下鉄の中で繰り広げられる松田優作と室田日出男のやりとりはかなりの緊迫感があり、ここがこの映画のいちばんのみどころのように思う。鹿賀丈史も若くておそらくまだあまり知られていないころなんじゃないかと思うが、存在感のある演技を見せていて印象的。(出演者のクレジットが彼がトメだったのには少々驚いた。)劇中に流れるクラシック音楽に雰囲気作りがだいぶ助けられているような印象もなくはないのだが、まあいいだろう。同じ原作はこれ以前にも東宝が仲代達矢主演で映画化しているが、そっちのほうも見てみたいと思った。たぶん本作とはだいぶ違うんだろうなあ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-07-27 02:58:05) |
64.物語はいまいちで、よくわからないところもあった。それに、特に前半は動きが少なく若干つまらない。ただ、松田優作と加賀丈史の存在が緊迫感を終始漂わせ、作品を引き締めていたので、面白くないと言う感想にまでは至らなかった。終盤の松田優作の豹変ぶりには笑ってしまった。演技としては頑張っているのだろうが、さすがに大げさすぎる。ただ、全体的に見て、松田優作の怪演ぶりは素晴らしかった。 【スワローマン】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-01-10 22:39:00) |
63.意味があるのかないのかわからないような、水増しに思えてくるような 長いシーンが多く、内容のわりには長いと思ったけど、 主人公は何を考えているのかわからない不気味な知能犯を怪演していて、 仲間になる異様に気の短いバーテンも負けずにクレイジーだ。 でも最後までただクレイジーというだけで話が終わってしまい、 結局何が言いたいの?という感じがしなくもない。 【且】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-09-01 00:02:35) |
62.皆さん仰る通り、ストーリーの雑さ、妙に冗長な部分は多々あり。 しかし観終わった後それを全て忘れさせてくれる程の松田優作の怪演!! 狂人を見事に演じきっていました。 ここではそこまで評価は高くないようですが、自分のツボをビシビシ刺激してくれた作品でした。 鹿賀丈史の存在感も素晴らしい。あれこそ野獣の目。 本当にこのふたりに尽きる映画。 ラストのカットも「これしかない!」という終わり方。 賛否あるでしょうが僕は大好きです。この映画。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-15 01:42:00) |
61.いや~、確実に親子では観れない映画ですねw 突っ込み所満載ですが指摘はやめときます 優作の部屋が変におしゃれ。 【幸志】さん [地上波(邦画)] 1点(2009-06-21 13:19:27) |
60.気が狂いまくって気持ち悪すぎる松田優作と鹿賀丈史の大暴れをなすすべくもなくぼんやりと眺めることしかできない異色作。観念的な、なんじゃこりゃー映画。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-07-27 02:08:32) |
59.松田優作も鹿賀丈史も素晴らしい演技をしていると思います。でもストーリーが雑で、あまり楽しめませんでした。雰囲気のある映画なので、リアルタイムで見ていたら のめり込めたのかも。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-01-10 23:05:29) |
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58.リップヴァンウィンクルの話し知ってます? こりゃ何がいいかって言うと、 すべて名セリフの応酬ですよこれは。 鹿賀丈史も最高にいい! 見終わった後に松田優作のモノマネを している君がいるはずだ! 【突っ込み】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-30 16:28:44) |
57.原作の伊達邦彦とは別人やけど、それはそれ、これはこれ。この映画だけで判断したら、かなり面白い。なんにせよ優作が凄い。凄い俳優が日本にはおってんなぁってしみじみ亡くなられた事が残念ですね。小林麻美が白い服を多用して儚げで清楚なイメージのキャラクターを演じていたのとは対照的に、松田優作はカーキ色やグレーなど軍人が好みそうな色の服を着てて、視覚的な演出にもこだわってたんでしょうね。この映画が気に入った人は、原作も読んでみる事をお薦めします。上り詰めていく原作の伊達邦彦、破壊していく映画版伊達邦彦(それでなくても、優作が演じる役は、死の美学を求めるようなキャラが多いし)を比べてみるのも面白いですよ。 【海の雫】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-18 16:47:41) |
56.《ネタバレ》 松田優作は確かにすばらしかった。あの演技はそうそうできたものじゃない。あの眼はめちゃくちゃに怖かった。 でも、それ以外の本筋がホントどうでもいいような作りになっているのが「・・・」。個別のシーンではいいのもあるんだがなぁ。 【θ】さん [地上波(邦画)] 4点(2007-05-04 20:26:53) |
55.《ネタバレ》 松田優作の狂気じみた演技はとても良かった、けど全体を通してみると、あれ?なんでこんなシーンあったんだろ?ってなるとこがけっこーあって、話としてまとまってない気がした。だけど昔の邦画ってそういうの多いから気にしないで観たほうが楽しめるとは思いますが。あと鹿賀丈史があんな役やってたことにビックリでした。 【しっぽり】さん [地上波(邦画)] 4点(2007-04-21 15:37:38) |
54.なんだ、なんだ、と思いつつも最後まで見てしまいました。 映画の内容、主張性は何の意図も感じませんでしたが、 松田優作の一言につきました。素晴らしかった。 【杉下右京】さん [地上波(邦画)] 8点(2007-04-20 04:53:57) |
53.《ネタバレ》 とにかく松田優作がすごかった。「狂った人を演技する」究極があれなんですね。あのなんとかウィンクルの話をしている時、いっさい瞬きをしていませんでした。ただ彼の演技のすばらしさに10点として、正直減点法で評価したい感じ。なんというか、まず冗長な場面が多い!!そして突っ込みを入れたくなるような話の展開があったり、はっきり言って最後はなんで自分の妄想を走らせたあげく。。。。自分がやれっていってたからやってたのに、なんで撃つのさ。あれこれ納得いかない部分もありますが、なんてったって優作がすごかった。役者ってこういうものなのか、と、演技そのものに涙しそうになった。もうそれにつきます。それに救われている映画です。 あとで真田が鹿賀丈史と知ってびっくりしました。阿藤快もでてたんだけどね。。。泉谷しげるも。 【のりもちあつあつ】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-03-08 01:17:01) |
52.狂気の松田勇作。本当に狂ってる・・と思うくらいその演技には恐怖を感じました。 特に松田勇作に思い入れがあるわけではないのですが、やはり凄い人だったんですね~。 まるで人の温かみを感じない狂気の人間を果たして今の役者さんたちはこれだけ演じることができるのでしょうか? 松田勇作だけが残った映画でした。 【アップルマーク】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-12-28 03:49:00) |
51.一つ一つのシーンが無意味に長く、この種の作品に不可欠なスピード感やリズム感を大きく削いでいました。主人公も、反社会性を有する「野獣」というよりは、単に頭のおかしい人でしかないという感じ。 【Olias】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2006-12-09 03:25:20) |
50.正直原作の方がずっと面白いし、何よりも「復讐」という黒い大きな野望に満ち溢れている。この映画の主人公は、伊達邦彦という名前が同じだけで、単に松田優作が演じる原作とは異なる人物に過ぎない。たしかにまばたきを全くしない、狂気に満ちた魚の腐ったような目の演技は素晴らしいのだが、これでは単に狂人が銀行強盗などの犯罪をおかしているに過ぎない。そこからストーリー性の重みがあまり感じられないのが残念だった。 共犯者の鹿賀丈史もまた原作の人物とは全く異なるのだが、なかなか素晴らしい演技だと思った。ただあんなボーイを雇うレストランはないとは思うけど。 同窓会の面々の今では有名俳優の方たちのしょうもない役に注目。阿藤快、かわいそすぎる。 リップバンウインクルのくだりは確かに素晴らしい緊張感、それだけになんかもったいない作品だったと思った。ハードボイルド作品ではなく、人間の狂気を描きたかったのかな・・・ クラシックコンサートの意味もなく冗長なシーンにも正直閉口でした。 【JEWEL】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2006-11-04 23:31:56) (良:1票) |
49.《ネタバレ》 もう、優作の狂気を孕んだ演技が全てですね、この作品は。(小林麻美なんてほとんどオマケみたいな感じだし) 学生時代良くモノマネをしたのを思い出します。(リップ・ヴァン・ウィンクルの話とか) しかし、何人殺してんだ?と突っ込みたくなる程人が殺されていきます。もう今じゃこんな作品作れないんじゃないですかね。 【TM】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-10-02 10:53:04) |