1.谷崎潤一郎の原作を現代風にアレンジ。80年代だからというわけではないのだろうが、
映像も演出も暗くて、退廃的なムードがプンプン漂う仕上がりに。製作費がないこと以上に、
一番の問題点なのはヒロインの女優さんにまったく魅力がないこと。
小説なら自分のナオミ像を妄想できるけど、映画ではそういうわけにはいかず、
ど素人丸出しの演技、舌ったらずなしゃべり方、とても十六歳とは思えないくたびれた風情と、
序盤からかなり疲れます。当然のことながら、彼女に夢中になる主人公にも感情移入できず、
エロチックなシーンも今イチということで、ちょっと厳しい映画だったかな?