3.《ネタバレ》 冒頭、無実の罪で18年収監されているミネソタ・クレイの脱獄シーンの適当感に「駄目だハズレだこりゃ」と思ったのですが。意外や意外!!!掘り出し物で忘れじのマカロニ・ウエスタンでありました。視力が失われてゆく中で身の潔白を証明する為の闘いに挑むミネソタ、頭悪そうな小悪党オルティス(フェルナンド・サンチョ はまり過ぎ)、狡猾な大悪党フォックス、三人の男の間を立ち回る蓮っ葉エステラ、父は死んだと聞かされている娘ナンシー、それぞれキャラが立っていて展開が実に見応えあるものでした。エステラを始末するシーンで監督らしからぬ見せない演出が印象的。そして私的にウエスタン屈指の名場面であったクライマックスの暗闇での決闘模様は息を詰めて見入るもので、妻の敵でもあった汚いにも程があるフォックスのやり口を粉砕したナンシーのブレスレットに痺れました。
私が観たのはハッピーエンド版で味わい深いものの面食らったところもありました。
ナンシーに父であることを告げて力尽きる版もあると言うことです。これはありきたりなので観たいとは思えません。