62.《ネタバレ》 「プロがあんなに間抜けなわけない」というレビューがあるが、セルビア兵は全くの新兵であり、ボスニア兵とてローリングストーンズのTシャツを着てることから分るようにちょっと前までは単なる一市民だったのであるから、彼らが多少間抜けであってもしかたなかろう。兵隊なんてカッコよくないのだ。そんな些細なことをあげつらうより、ボスニア兵として実戦を2年間経験した監督が「これは100%戦場で実際に体験したことである」と語るのを聞き、ロクに訓練もされていないような人間が前線へと送り込まれる悲惨さと、ハリウッド戦争映画がいかに虚飾に彩られているかを感じ取るべきではないか?。セルビア兵だってボスニア兵だって死にたくはないし、殺さなくていいのだったら殺したくはないだろう。私が思うに戦争が悲惨なのは、殺したくないのに殺し、死にたくないのに死に、行きたくないところに行かされる、要するに「やりたくないのにやらなきゃならない」ような極限の状況下に多くの人が置かれ、未来への可能性を奪われるからだ。もし、あの塹壕で二人が出会わなければああいう結末を迎えることもなかったろう。ひょっとすれば、戦後の今ではいい友達になっていたかも知れない。戦争は、当人達のあずかり知らぬ理屈でもって、そういう可能性を奪うから悲惨なのだ。そういうところに視点を注ごうとしないハリウッドが、「戦闘」をいくらリアルに描いたとしても誤解を招くばかりだと私は強く思う。この映画は、ボスニア人である監督がボスニアに肩入れすることなく、非常に理性的な態度で反戦を訴えたアンチハリウッドの秀作である。 |
61.レンタル屋行って、ラストシーンが凄いって売られてて、つい借りちゃって。。。。何ともいえなくなった、としか言い様が無かです。ハッピーエンドの無い戦争映画ってのは訴えるも、考えさせられるものが多よな。ヨーロッパ系ジョークのユーモラスも新鮮な感じで面白かった。 【PPOSSTU】さん 8点(2004-01-15 23:31:20) |
60.《ネタバレ》 メインの登場人物であるボスニアとセルビアの兵士のやりとりは、普通の人間同士の会話であるが、手には銃が握られている。些細な喧嘩さえ、握られた銃により命のやりとりへと発展する。 戦場では、言葉は無意味なのか。押し寄せるマスコミは、目の前で起こっていることをファインダー越しにしか見れない。兵士たちと外野の温度差。撤去不可能な地雷は、戦争の無慈悲さを象徴する。淡々とした描写がフィルムの中の戦場に生温かさを与える、ほんの一場面を切り取ってみせた戦争のカリカチュア。 【337】さん 8点(2004-01-11 00:15:22) |
59.なんだかいろいろなことを思ってしまってコメントをまとめるのが難しい。とにかく戦争をうまく伝えた映画だね。派手な演出などないし音楽さえほとんどなかった。でもそういう捉え方のおかげでうまく伝わったと思う。ラストは後味の悪さが残ったけど戦争っていうものはそういうものなんだろう。娯楽性は感じなかったけどいろいろ考えさせられた。そして人道支援目的で中立の国連軍見てたら自衛隊のイラク派遣が思い浮かんだ。日本の自衛隊はイラク国民に感謝され、尊敬されるような存在になってほしい。 【日向夏】さん 8点(2004-01-10 23:09:14) |
58.ポスターの力強いイメージとはぜんぜん違う内容にア然。人間って、しょうもないもん作るのね。自分達でさえ手におえないんだから・・・。本当に戦争は自滅行為だ。 【桃子】さん 7点(2004-01-07 17:06:57) |
57.私は、戦争映画に毒されてしまったのか…ダラダラしてて飽きた。 【日雀】さん 4点(2003-12-23 21:13:08) |
56.《ネタバレ》 序盤の武器の奪い合いはギャグか?ギャグにしては笑えないし、そうでないとしたらしつこすぎる。スキンヘッドの新兵のほうがあまりにアホすぎて序盤は見ていてイライラしてきた。国連兵が出てきたあたりから、やっと話が流れて集中できたが、また落ちている武器拾って殺し合い。プロの兵士がそこら中に武器を放置しているわけないだろ、と、どうしようもない展開で閉口してしまいました。信管が抜かれた、というシーンも“んなわけねーだろ!”と思って見ていたから、塹壕に人が取り残されていたこともバレバレ。監督は寓話として物語を描きたかったのだろうけど、それにしては戦士の感情表現がリアルすぎて笑い話になりきっていない。リアルにするにはシチュエーション(武器がそこここに転がってる)が甘い。どっちつかずだったなぁ。オープニングの霧~朝のシーンはよかったけど。 【ダブルエイチ】さん 4点(2003-12-19 17:06:52) |
55.ラストは本当に呆然とするほど衝撃的。 ボスニア出身の監督が実際に戦場で経験したことを、「個人」の視点から描いた、本当の意味で恐ろしい反戦映画。 ハリウッドの戦争映画では決して垣間見ることのできない、真実の「悲惨」がこの映画にはあります。 【poppo】さん [DVD(字幕)] 7点(2003-11-24 22:16:15) |
【STYX21】さん 6点(2003-11-23 22:50:45) |
53.《ネタバレ》 「衝撃のラスト」と宣伝されたラストシーンは、予想したものとは違ったのですが、確かに「衝撃」・・。ちょっと呆然としてエンドロールを見守りました。ラストシーンも確かに印象的ですが、そこまでの過程もものすごく心に突き刺さってきました。女性記者の「何もない塹壕だもの・・」というセリフが印象的でした。 【ムレネコ】さん 6点(2003-11-12 21:38:46) |
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52.新しい感覚の戦争映画。今までみてきた映画の中でもとても心打たれた作品である。戦争というものがどれだけ無意味で馬鹿げたことであるかが心底伝わってきた。爆薬とかCGを使わないでもこれだけの戦争映画を作れるんだとみんなにみて欲しい作品! 【miha】さん 9点(2003-11-11 15:48:01) |
【ポジティブ】さん 7点(2003-11-04 11:36:37) |
★50.《ネタバレ》 この映画は結局観客に媚びなかった。観てる途中、「ああ、こうやってだんだん打ち解けて行って、最後は人類愛を謳い上げるハッピーエンドが待ってるんだろうな」という油断が、自分の中に確かにありました。しかしこの映画、そんな事は計算済み、完璧に打ちのめしてくれました。別に誰か極端に悪意に満ちた人間がいる訳じゃ無い。むしろ後半、様々な国の人が協力しあって事態を良くしようという気運が高まってくる。しかしあっさりと最悪の結末を迎え、国連軍兵士は何もできずに去っていく。あまりにも虚しい。現実の世界だって、平和が嫌いな人はいないし、現にそのための活動や努力がいつも行われて「きた」。なのに多くの事が実際「解決できなかった」。努力の末の失敗や敗北は注目されず、成功のみ美談としてクローズアップされがちだけど、それで終わっちゃ単なる気休め、その先に根本的解決はあり得ない。それでも何でも、とりあえずは安心感を求めてしまう我々を、告発しているような映画です。 【鱗歌】さん 8点(2003-11-03 17:37:13) |
49.素晴らしい。笑えない笑いと、前線で戦う人だって普通の人間なんだと感じさせられるリアリティ。多少会話は成立して、この二人分かり合えるのかも、友達になるのかも、と少し思った私はやっぱり戦争を知らない。憎しみの根っこはかなり強い、「案外話せる奴じゃん」で済むならとっくに戦争なんて終わってる。そんなに嫌な人間なんてそうそういないもん。しかも民族とか団体単位でなんてなおさら。ラストはそれを如実に表すものだった。 【らいぜん】さん 9点(2003-11-02 22:06:02) |
48.戦争の虚しさ、悲しさをストレートに伝えている良作だと思う。 敵兵同士が言い争う場面では十分笑わせてくれたし。だが終わり方が自分にはあっけなさすぎて少し物足りない気分にはなった。 【たけぞう】さん 5点(2003-10-28 13:39:27) |
47.戦争をあまりにも現実的に描いてる部分が良かったです。でもラストまで現実的すぎて、見る側としての批判もあります。 【亜空間】さん 7点(2003-10-27 18:25:58) |
46.意外な名作を発見!という感じでした。戦争映画といえばベトナム戦争や第二次世界大戦のイメージしかなかったので新鮮だった。 戦争の悲惨さは伝わってこないけど、 戦争の無意味さ、ばかばかしさがひしひしと伝わってくる。 根本的なところからわかりやすく反戦を訴えている映画だと思う。 キャスターとカメラマンに物凄く苛立ちを覚えたのですが、実際問題として考えると、理不尽な報道規制や情報操作も行われているわけで、あくまでも事実を伝えようとしている報道陣を非難するわけにもいかず、難しいですね。でも当事者を危険に巻き込むような報道はイケナイですよね。 【るいるい】さん 8点(2003-10-21 23:39:02) |
45.対人地雷の効果がよくわかります。人道上の是非はともかく、軍隊としては使いたくなる気持ちがよくわかります。 【malvinas】さん [映画館(字幕)] 5点(2003-10-21 00:53:20) |
44.相当参ったし、相当色々考えた。すごくダイレクトに響く、映画だった。 【戦慄の右クロス】さん 9点(2003-10-20 12:53:23) |
43.余計なものをいれず、見る人にストレートにぶつけてくるすごい映画。ラストシーンは一生忘れないと思います。 【いざ、ベガス】さん 9点(2003-10-12 14:19:53) |