★46.ひたすら続く、抗争また抗争。暴力の嵐。 さすがにちょっと、やり過ぎか、と思えるほどで、これまでの作品以上に荒削り(カメラがブレ過ぎて何が何やら)なシーンも目立ったりするのですが、とにかくパワフルな作品に仕上がってます。 逮捕され蚊帳の外に置かれた菅原文太を余所に、事態はどこまでも暴走、醜悪と言ってもよいような展開となった挙げ句、映画は諦念のようなものを漂わせながら、静かに幕を閉じて。 これでシリーズ最終作ではない、だなんて。信じられんよ。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-12-06 23:04:42) |
45.《ネタバレ》 第四作目にしていよいよ本題の広島戦争に突入、さすがの警察も世論の非難もありいわゆる頂上作戦を展開してきて、結論から言うと組織自体の真正面からのぶつかり合いとはならず手打ちに落ち着き、各組織の若い輩どもが自分らの鬱憤を晴らすために暴れて死者を増やしたってのが正直な感想です。まあこれは実話ですからしょうがないですけどね。広能昌三=菅原文太は本編半ばであえなく刑務所入りしてまたもやフェイドアウト、ここからは前作から引き続いて武田明=小林旭が存在感を増して主役のような展開で、やはり日活の大スターでしたから東映も気を使ってた感があります。ラストで文太と旭を刑務所で再会させ、本シリーズを象徴するような会話をさせますが、当時では文太より旭の方がはるかに格上だったということです。笠原和夫は本作で四部作終了とするつもりで脚本を書いたというのは有名な話しですが、たしかにここで話を終わりにするために作品全体のテンションを下げていったのかもしれません。とくに本作の後半はいろいろな人物のエピソードが盛り込まれており、群集劇としての要素がシリーズ中でもっとも強くなっています。なかでも志賀勝が小池朝雄を射殺して「あんたら見とった通りじゃ」と捨て台詞を吐くところは、彼の風貌も相まって日本映画史に残る殺人シーンだとおもいます。 しかし、岡田社長の鶴の一声でさらに五作目が撮られることになり、さすがに笠原和夫も脚本から降りることになりました。“泣く子と岡田茂には勝てない”という東映の体質ではしょうがなかったのかもしれませんが、当時の東映って暴力団も顔負けするような強面だったようです。こういうポリシーがないがめつい根性が、日本映画界のダメなところなんですよ。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-03-03 21:42:02) |
44.《ネタバレ》 ついに全面戦争かという所で結局手打ちで終わる。 実話を元にしているからこんなもんかと思えるがちょっと肩透かし感は否めない。 そして警察が介入すると問答無用でみんな逮捕される。 釈迦の手のひらの上で暴れていた悟空のような終わり方だ。 1作目と同じでドキュメント感が強い。 ナレーションでどんどん話が進んでいく。 興味深い話ではあるが面白いかと言われると辛口評価になる。 【Dry-man】さん [インターネット(邦画)] 4点(2020-05-24 23:19:26) |
43.《ネタバレ》 完結編と続けて観たんだけど、もう一山欲しいというか、イマイチ記憶に残らなかった。結局展開しないじゃんって、面白いんだけどね。ウメタツといい松方弘樹といい一回死んだ役者を別の役で使ってるのはちょっとウケる。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-02-19 13:18:51) |
42.今回はいよいよ警察が絡んで来て、そこに流れる空気、相変わらず出てくる俳優陣の豪華な顔触れには毎度ながら感心させられる。盛り上がりに関しては前作が最高で、やや落ちる。ただヤクザ社会に於ける厳しさ、仁義なき戦いの名の通りの作品として、また広島のイメージ=ヤクザの街が見た人誰もが感じずにはいられなくなる作品 もう、このシリーズを見てしまうと他のヤクザ映画では物足りない。見る気が失せるぐらいとにかく凄い面子、迫力に圧倒させられます。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-01-19 18:13:01) |
41.ドン底からの暴力による抗いを描きつけるシリーズ第4弾。 東京五輪を間近に控え、時代が生んだアウトローたちの一寸のカタルシスは、権力と時代の激流により徐々に確実に淘汰されていく。 暴力のカリスマ二人が、極寒の留置所で諦観じみた掛け合いをする様が哀愁に満ち溢れる。 菅原文太、そして小林旭、稀代の映画スターの存在そのものが、今作における圧倒的娯楽である。 いつの時代であれ、暴力団という存在を肯定するつもりは一切ないけれど、敗戦に伴う喪失と屈辱、国全体の貧困と飢えが、彼らを暴力に駆り立てたこともまた事実だろう。 言うなれば、この稀代の暴力映画シリーズの根底にあるものは、この国の覆い隠された生身の姿なのだろうと思う。 だからこそ、ひたすらに繰り広げられるバイオレンス描写と愚かしいヤクザ世界の人間模様に、一抹の滑稽さと多大な娯楽性と共に、どこか拭い去れない侘しさを感じてしまうのだ。 クエンティン・タランティーノをはじめ、世界の映画ファンからも愛される日本のヤクザ映画だが、日本人にとってのヤクザ映画には、時代を越えた特別な感慨がじっとりと染み付いている。 それは、ヤクザ稼業の人種に関わらず、この国のすべての人達がかつて味わった「侘しさ」を思い起こすからだろう。 この「仁義なき戦い」シリーズをはじめ、この国のヤクザ映画が老若男女に愛された理由は、そういうところにあるのではないかと思える。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 8点(2017-04-22 20:30:32) |
40.《ネタバレ》 ドンパチワーワーが再三繰り広げられる割に、作品全体に妙に陰鬱なやりきれない空気が漂っているという雰囲気は、さらに加速している。普通の作品だったら絶対にどこかで制裁が下るであろう山守も打本も、さしたる展開上のお咎めなし。主役のはずの広能は後半ほとんど出番なし。そして最後は吹きすさぶ寒風の中の2人の虚しい会話。前作で各登場人物がひりひりするつばぜり合いを展開した後の、本作は壮大な崩壊の物語ですね。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-12-04 02:22:09) |
39.本作の主役は小林旭でしょう。神戸ヤクザにタンカを切るシーンもいいが、請求書の束に悶絶したり、エンストしたクルマを必死に押したりするシーンもいい。いかにもインテリヤクザ風でありながら、常にカッコいいわけではないというギャップがたまりません。そして秀逸は、やっぱりラスト。いかにも寒そうな刑務所のベンチで、「昌ちゃん」とお揃いの寒そうな雪駄を履き、淡々と語る姿にシビれます。まったく場違いではありますが、この場面には松任谷由実の「ノーサイド」がよく似合う気がします。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 8点(2015-01-25 12:05:07) |
38.1、2作をすでに見ているせいで、初見の時の衝撃が今回はまったくない。 だいたい想定通りの内容とストーリー。あまりにも有名な映画であるがために、一度も見ていなくても音楽も内容も雰囲気も本やテレビなどでいつの間にか頭に入ってしまっている悲しさ。 その結果、まぁこんなものか、という感想になってしまう虚しさ。 |
37.過去作と比べるとだいぶ落ちるかなと思います。代理戦争ほどの盛り上がりもないまま若手がドタバタ動きまわっては上をカッカさせるだけに見えて、途中で飽きてしまいました。それでも最後まで見ることができたのは役者陣の演技力のお陰です。まったく素晴らしい俳優ばかり集まったものですね。 【カニばさみ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2013-10-02 22:36:43) |
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36.2013.03/22 鑑賞。小林旭の貫禄には恐れ入る。シリーズ物としても質が落ちず佳作。 【ご自由さん】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-04-24 23:47:15) |
35.《ネタバレ》 山守の外道っぷりに勝る、打本の腐れ外道っぷりに爆笑した。前作に比べると、派閥がわかりやすかった。松方弘樹2度めの登場だが、さすが格好良い。小林旭のインテリヤクザは板に付いている。 【VNTS】さん [インターネット(字幕)] 7点(2012-08-06 18:48:27) |
34.《ネタバレ》 やっと、やっとこさ警察が動きましたね。んでもって親分衆のオヨビゴシ感がよりいっそう増して全体的にグラグラと煮え立つお鍋の印象。鬱屈したものを爆発させたい若い衆の感じがよく出てました。松方さんも梅宮さんに続いて、今作で復活、、、したと思ったら死んじゃったけど。。。次の鑑賞は『完結編』になりますが、さてどーなることやら! 【ろにまさ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-03-11 11:38:54) |
33.《ネタバレ》 シリーズ第4作。いよいよ抗争が激化して最初から最後まで息つく暇もないほどなのだが、これまでなかった一般市民の犠牲や、抗争事件の取材に躍起になるマスコミ、そして暴力団一斉検挙に乗り出した警察という要素が加わったことで見ごたえが増していて4作目というのにクオリティを全く落とさないのは凄い。今回は広能(菅原文太)が前半で警察に逮捕され、後半は前回登場した武田(小林旭)が引っ張っていくあたりは「広島死闘篇」同様にこのシリーズがヤクザ社会を描いた群像劇であるということを強く感じさせられるし、次々と登場する曲者ぞろいのキャラクターたちもこのシリーズの魅力なのだろう。深作欣二監督の演出も相変わらずパワフルで魅せてくれる。最後は警察の頂上作戦によって生き残ったヤクザたちが逮捕されてしまうのにはなぜか哀れみを感じてしまった。それに最後の最後、広能と武田の会話はグッと来るものがあり、広能や武田よりも山守(金子信雄)のような卑怯者(でも、なぜか個人的には打本(加藤武)同様、なぜか嫌いにはなれない。)の方が刑期が短いというあたりに世の中の矛盾も感じさせている終わり方で印象に残る。それに完全にこの回で完結してもおかしくない空気が流れていて、実際に笠原和夫の脚本のシリーズとしては最後になった(次回以降降板)のも理解できる。菅原文太が広能を演じるのはあと一作残されていて、もちろん見るつもりでいるが、くどくならないかがちょっと心配。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-03-10 13:58:12) |
32.《ネタバレ》 前作のクオリティを落とさず怒涛の展開をみせた本作。クサレ外道山守の死に様を楽しみにしていたのに、結局みんな捕まって終わり・・・。肩透かしをくらった。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-12-11 17:11:30) |
31.シリーズ中、盛り上がり最高潮クライマックスである。 其々のキャラが引き立って俳優陣が輝かしく見える。 ゾンビ松方も健在! 【円軌道の幅】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-06 23:44:00) |
30.《ネタバレ》 前作には見られなかった警察の要素が入り、山守組と打本勢と警察の三つ巴の抗争が面白い。打本と山守のクズッ振りに磨きがかかっている事も面白さの一つですね。長大な物語も遂に大佳境を迎え、広能達の世代交代を匂わせて映画は終わる。辛酸を嘗め続けている広能(と武田)だが最後には彼らに笑いを与えて終わって欲しいと思います。打本や山守の様な卑怯で小心のクズが直ぐに釈放され、広能や武田の様な仁義と度胸を携えた男が長期刑を受けている図は非常に辛い気持ちになりました。 【民朗】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-28 00:27:05) |
【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-02-03 17:53:52) |
28.原作を読めば分かるように、事実上の最終作がこの『頂上作戦』。本作では早々と逮捕されてフェードアウトしてしまう広能に代わり、武田がどんどんストーリーを引っ張っていくので、シリーズ全体で見ると『広島死闘篇』に次ぐ異色作のようにも見えます。しかし、だからといってクオリティが落ちるかというと全くそんなことはなく、広島と神戸の幹部勢揃いのシーン(「広島極道は芋かもしれんが…」のトコ)からラストまで一気に見せ切ってしまう。特に、最近仕事で上司から泥かぶせられてばかりの人は、きっと最後の広能&武田の再会シーンに心から共感できるはず! 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-09-08 21:29:34) |
27.《ネタバレ》 シリーズ最終作のつもりだったんだろう空気が出まくりの4作目。 混迷を極める、ヤクザの争いに警察が介入。 徐々に追い詰められていくヤクザたちが惨め。 そんな中小林旭がやたらとかっこいい。 「広島ヤクザはイモかもしれんが、旅の風下に立ったことはいっぺんもないんで」 の一言で抗争激化! ただ最後は文太も旭もみんな惨めにくそ寒い刑務所の中。 不器用なやつは刑務所でも不器用で、懲役をくらい器用な山守はうまく逃れという図式が印象的。 最後の「広島ヤクザ戦争はなんの実りもなく終結を迎えた」というナレーションでシリーズの幕を感じた。 【CBパークビュー】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-07-24 22:45:34) |