19.《ネタバレ》 -BASKET CASE-グリーン・ディの名曲…じゃなくって、“非社交的な除け者”のスラング。モトは戦争で手足を失った兵士は担架(≠バスケット)で運ばなきゃいけなくて、もう役に立たないから。だそうな。ヒドい。 タイトルのモトネタは、兄ベリアルの事ズバリだし、スラングは弟ドゥエインの事も表していて、結構秀逸なタイトルだよね。 身体がくっついて産まれてしまったシャム双生児。同世代ならご存知、ベトちゃんドクちゃんが生まれたのが'81年。恐らくあの痛ましい姿を見て『よし!これだ!!』って思ったんだろうな。ヒドい。…けど、モノを作る人にはそういう発想が大事だし、ホラーなんてどう擁護したって“ヒドい!”としか言えないんだから、どんどん面白い作品を創ってもらいたいところ。 おぞましいバケモノと、血みどろの惨殺場面と女の悲鳴。セクシーなお色気だけあれば充分なB級ホラーなのに、案外ストーリーと登場人物がしっかり描けているので面白い。 主人公兄弟がテレパシーで話せてたこと。切り離されてからは兄から受信できても送信ができないとか、親が話せないベリアルを化け物扱いした背景も見て取れる。ベリアルを切り取る医者3人に獣医が入っていたり適当。兄を助け、かばい、復讐を手助けする弟。不気味だけど兄弟愛が描かれていたり、最後にホテルから落ちて、兄弟一対に戻って死ぬところとか、ちょっともの悲しくも思えて、なんかティム・バートン作品のようなファンタジックさもある。 恋人シャロンを殺しに行くベリアルの姿が、全裸のドゥエインだったりと、もしかして2重人格のドゥエインの単独犯行?とか、色々解釈もできそう。 ホテルの住人も個性的できちんと描かれて好感度高い。一方的に話しかけて一方的に去っていくオバサン。覗き見、侵入、盗みまでするオジサン。セクシーな面倒見の良い売春婦のお姉さん。奇妙な住人のせいでバタバタと忙しい管理人さん。…あれ?これってめぞん一刻?? ※めぞん一刻の方が先('80年~連載開始)でした。 【K&K】さん [インターネット(字幕)] 5点(2021-11-22 15:02:08) |
18.《ネタバレ》 雰囲気はカルトっぽいですが、中身は万人受けしそうな分かりやすいストーリーホラーになっています。シャム双生児という極めてデリケートな人権問題を、ホラーエンタメにしてしまうという不謹慎極まりない作品ではありますが、そこはフィクションとしてわりきってしまうのが大切なんでしょう。兄ベリアルがどこに潜んでいるのかわからないという恐怖感を煽る演出は王道をいっていて、ホラー映画の醍醐味を十分に堪能できる作品です。 それにしても、最近の映画に見慣れてしまうと、兄ベリアルのカクカクとした動きに作り物っぽさを感じてしまいます。ですが物語りが進むにつれ、リアルに、自然に見え始めるので何とも不思議。特に中盤から目ヂカラが半端なくて、パッケージにもなっているバスケットケースから除く目には感動すら覚えます。 そして過去の回想シーンに入ってからがこの作品は面白い。過去のエピソードだけでも、今作は見る価値があると思います。手術シーンもさることながら、ゴミ袋に入れられた兄を助けに行くシーンが何とも切ない。このエピソードを見た後では、兄弟に対する思い入れもまた一味違ったものになるわけです。ホラーなのに、ストーリー構成が大変素晴らしいです。賞賛に値します。 音楽だけが個人的には今イチです。一昔前のホラー映画って、全部挿入される音楽及び効果音が同じに聞こえます。まさに古い映画ですよって感じのプア~ンっていう効果音。あれがあんまり好きじゃないんです。でもベリアルの叫び声は最高です。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 14:22:50) |
★17.関西地域ではヴィデオドロームの併映だったような記憶がかすかにあるんですけれどもね。記憶違いか夢マボロシか、まあ何でもいいでんすけど。安物系ホラーの代表的作品ですな。とある安ホテルにやってきた若者が小脇に抱えたバスケットケース。その中に入っていたものとは……ってな話で、いや、今更隠すようなネタでもなくって、中に入っていたのは、彼の双子の兄、ベリアル。元は二人は結合双生児であったが、今では分離手術を受け、兄は顔と手だけ、バスケットケースの中にひっそりと生きている。要するに『ツインズ』の先駆的作品とでも考えればよいのかな? 分離手術前の姿は、旧トータルリコールを思い起こさせますね。実に色々な作品に影響を与えた作品、という訳でもないんでしょうけれども。血糊ぶちまけるホラー作品、しかしちゃんと作れば実は結構、それなりに物悲しい物語になろうというところなんでしょうが、残念ながら、手作り感あふれるチープさが全面に出てしまいまして。いや、安いけれど、カットをそれなりに細かく割ってみたりして、コダワリはあるみたいなんですね。でも一番手をかけてしかるべきストップモーションアニメの部分で、もう少しガンバレなかったものか、と。脇役の設定もいいんです。仕切りたがりのハゲのホテル支配人とか、主人公の大金が気になって仕方ないオッサンとか。ただ肝心の、ストーリーの語り口が雑で、これも何とかならんもんか、と。何とかならんから、独特の雰囲気が出て、カルト作品とか呼ばれちゃったするんでしょうけどね。あと、兄ベリアルの造形。コレ、この手の作品の見せ場ですけれど。意外に男前でしたね。なのに便器に隠れたりするもんだから、ウ●コに見えちゃったりするんだよ。という訳で、ダメダメではありますが、愛すべき作品です。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 4点(2014-04-05 16:41:31) |
16.《ネタバレ》 低予算な感じがたっぷりなんだけどグロさたっぷりでベリアルのクリーチャーのインパクトも結構凄い、いや低予算でこのグロさはなかなか凄い。ショボショボ感が一切なくはっちゃけ感がハンパないのは流石ですね~。ストップモーションに意表を突かれ笑っちゃいそうな、なんか変な感じになりましたけどこれはこれで面白いからまぁいいや。社会から追い出された兄弟を描いたストーリーですけど疎外感の中に笑いあり、復讐が終わった後にも何かにすがりつこうとする弟を許せない兄との壮絶なる兄弟喧嘩はなかなか。2じゃ二人生きてた事になってるみたいですけどそれはないやろー。 |
15.いやー、これは良くも悪しくも見世物小屋。貧乏くさいいかがわしさを堪能したかったらこれもありかもしれませんが、終幕後なんてモン見ちまったんだという気持ちにワタシはなりました。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-04-21 14:52:09) |
14.一部で絶大な人気を誇るカルトホラー。いかにもB級でチープな作りだが、残酷シーンの創意工夫など、手作り感が楽しめる。ストップモーションでカクカク動くベリアルも笑える。深刻な題材を扱いながら、どこか突き抜けた明るさがあるのも人気の秘密か。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-09-11 21:46:17) |
13.手作り感がたまらないB級ホラー。 ラストシーンで、地上に横たわったべリアルが、子供のときのように、ドゥエインの脇腹によりそっているのが印象的だった。 【BROS.】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-02-05 23:00:13) |
12.この映画がカルト的な人気があるのもうなずけるわ。B級でチープなのに、異様な雰囲気がでてる。しかも物悲しくもあり、おぞましくもあるねん。そのうまいバランスの上に変なリアルさが乗っかってる感じ。でも観賞後は、すんごく疲れた。エネルギーすいとられたみたいやねん。ストップモーションで描かれるショボイ造詣の兄貴ベリアル、でもなぜかインパクトがあって、ほんまに生きてる感はかなりでてるし、そしてその兄貴を観てると、怖いのにせつなくなってくる。異形であるがゆえの悲劇、何が正常で何が異常かをちょっと考えてもーた。タブーを平然とホラー仕立てにしてるところがまたショック度大。ただ、これ、パート2、3と行くほどベリアルの造詣のリアルさに反比例して馬鹿映画になってくねん。3なんて確実に確信犯やし。1の悲しみとおぞましさの不気味な雰囲気は皆無。同じ監督やからストーリー繋がってるのにもかかわらず。別な意味でエネルギー吸い取られてまう。とにかく、この一作目はB級カルトムービーそのものやけど、変なオーラの出てる奇跡的な怪作やと思う。でも二回は観れへん。 【なにわ君】さん 10点(2005-01-07 23:58:34) (良:1票) |
11.80年代カルトホラーの名作と言われ、「3」まで製作されDVDボックスまで出ている作品です。現実にはまぁあり得ないシャム双生児の兄、異型のベリアルですが、クレイと画面の構成で意外と上手く不気味さを見せています。最初の頃はなるたけ中を見せずに中盤まで引っ張るあたりは、全然ジャンルは違いますが「エイリアン」に似ている気もします。 無名なキャストゆえに楽しめる作品の1つではないでしょうか?これが逆に今大スターになっている人の出世作だったら更にB級扱いされそうですしね。最後に兄弟が女性を争う(争うまではいかないけど^^;)事で仲たがいが始まるので、結局復讐は途中までで終わるのですが、それでも凄惨な殺しのシーンは迫力があります。ビデオ屋で100円セールで見るとしたら中々どうして宜しいのではないでしょうか(^^) |
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10.アメリカ版「赤ん坊少女タマミちゃん」。(ビデオ) 【なみこ】さん 7点(2004-09-16 11:46:07) |
9.いやぁ~、良かった!おもしろかった!最近の、ただ時間だけがだらだら長いものだったりCGだらけのホラーには飽き飽きしていたとこだったので、なんだかホラーの原点に返ったような新鮮さを感じました♪女のお医者さん、お父さんの殺され方もお見事(笑 ストーリー的には目的がはっきりしてるし、いたってシンプルですが、その中にも自分を苦しめた人達に対する怒りや、兄弟それぞれが持った悲しみなど、たくさんの要素が要り込まれていて良かったですね。昔、あるホラー漫画で「すっごく太った子が手術で脂肪を切り落としてスタイル抜群になったんだけど、その脂肪のかたまりが妖怪となって現れ、結局その子は自分の脂肪につぶされ死亡・・(脂肪で死亡?)」 というのがあり、なんとなくこれを思い出してしまいました。ラストはちょっとかわいそうだったけど、やっぱり元々一緒の体に生まれたものは、たとえ2つに別れても、最後はまた一緒になる運命なんですかね。 【akoako】さん 9点(2004-06-26 00:37:17) |
8.ありふれたB級ホラーと思いきや実は結構せつない映画だったりします。弟に嫉妬し 怒り狂う奇形の兄の様が悲しい。 【新井】さん 7点(2004-02-14 12:50:35) |
7. フリークの悲しみを丁寧に描いた傑作。フリークでも人とつながっていたいし愛したりしたいのである。人は異質な外見や心を何故受け入れられないのか?そんなことを考えてしまう。まあベリアルまでいってしまうとかなり辛いけど。続編の2はまだ面白く観ることができるけれど3はもう描くことすらなく痛い出来。 【swamizi】さん 8点(2003-12-28 18:27:09) |
6.ニューヨークのミッドナイト・シアターでカルト的な人気を誇っていた映画らしいです。内容はといいますと、奇形児の兄貴とその弟が自分たちを切り離した医者たちに復讐するというのが大まかなものですが、成る程これはカルト的な人気が出るのもおかしくは無いです。ストーリー、普通に見るとどうって事ないんですけど、よく考えると社会から疎外された兄弟の嘆きを物語ってるし、映像の方も、チープではあるがそれが帰って恐怖心を煽るものになってます。最近のホラー映画から見始めた人には安っぽいように見えるんでしょうけど、僕はホラーに関してはレトロな考えの持ち主だと自負してるんで、こちらの方がずっと恐怖心を追ってくれるものだと思ってます。 |
5.漫画でもネタとしてよく使われていた、シャム双生児モノ。切り離されるが、奇怪な兄と気の弱い従順な弟は、テレパシーで繋がっていた。だいぶ経った後に続編が作られるが、無い方がよかった。 【ロカホリ】さん 5点(2003-11-01 18:18:42) |
4.《ネタバレ》 いいです。かなりせつなさがただよってきて運命を怨むしかないのかアニキと弟どちらもせつなすぎる。両方死んだと見せるラストあれがお似合いというところも皮肉。 【とま】さん 8点(2003-09-11 03:51:29) |
3.製作はB級の低予算ホラーですが、内容は決してB級ではありません。僕は、第1作しか観ていませんが、一応第3作まで作られたそうです。ニューヨークのミッドナイトシアターで大ヒット!! 【アリアス】さん 6点(2003-02-11 16:46:29) |
2.でたー!!僕の中では屈指のマッドネス映画!全部で3作あるが、ハッキリ言って見る気しませんね。コイツはもうホントにクソです。核を使って太陽系から消すべき存在の1つです。だがしかし、この汚物に触れた人には「混沌とした現世を生きる為の1つの力」がもれなく感じ取れます。・・・みたいな事もブッチギリにないマスターピース!正に0点!いや10点! 【venom】さん 10点(2003-02-04 01:28:57) |
1.ホラーの佳作です。低予算のB級映画だから、特撮はちゃちなんですが、ストーリー性にあふれて、とても考えさせられる作品です。友人の家で暇つぶしのビデオ鑑賞で観たのですが、その内容に見入ってしまいました。人間の尊厳や生命倫理観について、とても深刻なテーマを取り上げたものだと思います。グロテスクなシーンが苦手でない方で未見の方にはぜひおすすめしたいです。現在の技術でリメークしたものを観てみたい気もします。 【オオカミ】さん 7点(2002-12-01 11:33:00) (良:1票) |