★10.フレッド・アステアとジェーン・パウエルが、兄妹のダンサー。外見は年齢的に言って親子にしか見えませんけどね。しかし踊り始めれば、年齢差を感じさせない、身のこなし。アステアも50歳を過ぎて、全盛期のようにはいかないんでしょうが、決して衰えは感じさせません。ダンスシーンは全体的に長回しで撮影されていて、ある意味、誤魔化しナシ。涼しい顔で踊り続けるアステアのダンスの流れを止めない「一気見せ」が、やっぱりこのヒト、粋だなあ、と感じさせます。 帽子掛けを相手に見立てた見事なダンス、見ていると何だか、この帽子掛けもダンスが上手いなあ、と思えてくる。アステア本人だけではなく、パートナーをも輝かせるのが、さすが、腕の見せ所。さらには器械体操の器具などもダンスに取り入れて、次は何をやってくれるんだろう、とワクワクしてきます。 波に揺れる船の上、左右に傾くフロアでのダンス。あるいは壁、天井、所かまわず繰り広げられるダンス、『ポルターガイスト』か、はたまた『インセプション』か。重力の面白さと、重力を超越する面白さ、ですね。実際に床を傾けたり、部屋を回転させたりして撮影している訳ですが、セットがよく出来ています。さらに後者では、壁、天井へと移動するアステアの動きも実に巧みで、本当は今、どちらが「下」なんだろう、という事を感じさせません(だからますます気になってしまう)。 物語は、イギリスに渡った兄妹がそれぞれ恋愛を繰り広げる、という、いかにもミュージカルな他愛のないオハナシ。エリザベス王女の結婚と重ね合わせて描かれるのがこれまた、正直どうでもいいのですが(笑)、とにかく他愛ないオハナシながらも、いつも涼しい顔をしているこの伊達男が、終盤、周りの人の流れに逆行して愛する女性のもとに駆け寄っていく姿。少し一途さを垣間見せて、イイんですね。 後の『タワーリング・インフェルノ』で寂し気にトボトボ歩いていた姿を、ちょっと思い出したりもして。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-05-06 07:51:34) |
9.《ネタバレ》 地面から壁へ、そこから天井へ… 部屋を一回転するダンスにたまげた! しかし52歳なのにアステアのダンスが凄い。 顔はしっかり爺さんだが、ダンスが凄い。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-06-26 23:27:23) |
8.《ネタバレ》 ほうき相手でもプロレスが出来ると言われたのがリック・フレアー。帽子掛けとでも踊れると言われたのがフレッド・アステア。前者は未見(当然か^_^;)ですが、後者を本作で見せて貰えました。円熟の名人芸であります。MIPミュージカル・ナンバーはHow Could You Believe Me When I Said I Love You When You Know I’ve Been a Liar All My Life?で、ジュディ・ガーランドを思い浮かべながら観ていました。 鑑賞後に知ったエレン役がジューン・アリスン(妊娠)⇒ジュディ・ガーランド(素行不良)⇒ジェーン・パウエルに変更されたという事が残念でなりません。 ドラマパートは他愛ないものの気楽に楽しめるものでした。二組のカップルからの邦題となったそうですが、納得出来ませんね。 |
7.「上流社会」(6点)と同じく、この作品の目玉ナンバーも「ザッツ・エンターテイメント」シリーズに殆ど収録されていて、今回追体験という形で鑑賞したせいか感銘度は意外に薄かったです。例の、部屋中をダンスしながら回転していくトリックシーン、ガキの頃、ドリフのコントやら「ザ・ベストテン」なんかで模倣されているのを先に観てしまっているので、手品で先に種明かしをされた気持ちとでも言ったらいいか。逆の順序で観てたとしたらもっと評価は違っていたはず。つい先日鑑賞した「踊る海賊」より、ミュージカルとしての洗練度という意味では格段にUPはしているんですが、意外にこの作品には、僕のココロにズキュンと響くナンバーが少なかった。せめて、アステアの相手役がシド・チャリシーあたりだったらなあ・・・と、つい、ないものねだりをしてしまう自分。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-11-14 22:29:51) |
6.《ネタバレ》 フレッド・アステアの楽しさあふれる至芸を堪能できる作品です。まずは前半、トレーニング・ジムで。アステアの手にかかればどんなものでも見事なダンスのパートナーに早変わり!そしてあまりにも有名な壁や天井で踊るシーン。前半のアンとの食事中にアンが語った「自分が壁や天井をグルグル踊る姿をよく想像したものよ」と言う台詞。そしてアステア演じるトムはそう語ったアンの写真をパートナーに壁や天井をグルグル踊ってみせる。ダンスの素晴らしさとともにこの有名なシーンはトムのアンへの思いにあふれた素晴らしいシーンです。そして兄妹揃って人生のパートナーと出会い、ゴールインする大ハッピーエンド。こうなると分かっていても、やはりミュージカルは大ハッピーエンドで締めくくって欲しい。兄妹愛も微笑ましく素敵なとても楽しいハッピームービーです。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-16 12:06:13) |
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5.素敵すぎるオジサマ(笑)52歳とは思えないダンス、素晴らしすぎてため息が出そう。この映画ももう最初っから最後までアステアの為の映画のようなもんで天井で踊ったり舞台で踊ったりといろんな処で思う存分何回見ても飽きないダンスはミュージカル映画の素晴らしさっていうのをものすごく表現してます。恋愛準決勝戦・・・、、どういう意味だろか。 |
4.《ネタバレ》 久しぶりのフレッド・アステア主演によるミュージカル映画!もう、皆さんに既に書き尽くされてしまっているのでこれ以上付け加えることなどないと思います。この作品は内容なんて気にしない。内容よりもフレッド・アステアの物凄いダンスシーンに引き込まれる。前半のあの体操の器具を使ってのダンスに始まり、部屋中を一人ぐるぐる回る。壁から天井へと凄い移動を見せてくれているだけでも見て良かったと言える作品!話としての面白さ、相手の女優やその他映画としての総合的な完成度、魅力という意味では「イースター・パレード」や「トップハント」のが上だと思うけど、アステアの凄さという意味ではけして、引けを取らない。むしろ凄さという意味では一番かもしれないと思うぐらいとにかく凄いダンスを見せてくれている。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-03-01 19:49:06) |
3.これも見所一杯の楽しい快作。帽子掛けとのダンスや部屋で一回転など、アステアMGM史上でも超有名場面目白押しー!しかし個人的には英国に渡って最初の舞台"HOWCOULD YOU BELIEVE ME~"のシーンが底抜けに楽しく、ウキウキウキ~の拍手喝さいで一番好きです。 【よし坊】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-01 20:35:50) |
2.アステア52歳って…。すごいのひとこと。お部屋回転ダンスで、アンの写真がどうして落ちないのかが分かりませんでした。どうしてるんだろう? |
1.《ネタバレ》 アステアのダンス、これが観られるだけで幸せ~な1本。優雅でコミカル、いろんな状況(船が揺れていたり、トレーニングジムで道具を使ったり、壁や天井を踊りまわったり……)で、いろんな踊りを魅せてくれます。もう、アステアの名人芸としか言いようがありません。さらにストーリーもいい。兄妹のダンスコンビ(二人とも非結婚主義)が、恋人を見つけ、イギリスのロイヤルウエディングに乗じて結婚してしまうというものです。アステアが、好きな女性(共演しているダンサー)の写真を抜き取るシーンなんて、とっても微笑ましくて、クスッて笑ってしまいます。さてさて、タイトルについてですが、どうして原題の『ロイヤル・ウエディング』が『恋愛準決勝戦』になったかは謎。【おっさん】さん、どういうことなんでしょうね(笑)。あまり有名な作品ではありませんが、一見の価値は充分にあります。もし、この変なタイトルの映画をみかけたら、一度お手にとってみてください。是非是非よろしくお願いします。m(_ _)m <2004.2.3追記>↑【あまみ】さん、タイトルについての説明ありがとうございます。なるほどーっ、4人いるから準決勝戦なんですね。あはは。 【元みかん】さん 8点(2003-12-29 23:11:32) |