18.《ネタバレ》 いやぁ面白い。 コアなファンのいそうな、このシリーズ。 うかつなことは言えないが、本作に限って言えば、 なんだ、この話の山盛りは!! この脚本家は、今後の自分の作品のこと考えずに、手持ちのネタを 全部、振り絞ってんじゃないか!?ってくらいの、サービス満点の重厚なお話。 ラスト、花札でケリをつけて欲しかった。 が、博打で負けても、仕返しする連中だから、結局、こんな風にラストはなってしまうのか・・ 惜しい!! もし花札でケリをつけたラストなら、「男はつらいよ」の「夕焼け小焼け」みたいに、 シリーズ映画が邦画史上の傑作の一本になりえただろう、うむ。 【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2023-09-20 23:16:45) |
17.《ネタバレ》 基本的に主人公が任侠というだけで、構成はまるで『水戸黄門』なのは3作目まで全て同じ。細かい演出は前2作よりやや良いかも知れない(ドングリの背比べかもだが)。ただ、また3人vs30人でアッサリ勝てちゃうラストは個人的には気に入らない。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-11-28 21:38:37) |
16.《ネタバレ》 刀でズババン、鉄砲でバッキューン…このオンナ尋常じゃねえ。凛とした純ちゃんと孤高の健さん。刀を交えることはなかった二人。女の中の女と漢の中の漢、渋すぎる。 【獅子-平常心】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-06-17 04:55:25) |
★15.100分に満たない短さの中に、人物とエピソードをこれでもかと盛り沢山に配置していく、確かにその演出の手際の良さってのはありますね。実際、えらくオモシロいんです、が・・・ちょっと盛り込み過ぎて、ほとんどハミ出ちゃってますね(本作単独では意味をなさないような助っ人がイロイロと登場)。そういうバカバカしさと、高倉健あたりから漂ってくるシリアスさとが、どうも噛み合わないところもあり、クライマックスの殴り込みがもうひとつカタルシスに繋がらない感じも。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-09 16:37:44) |
14.これはもう、加藤監督の演出がすべてでしょう。冒頭、子どもを助けるシーンのカット割りとか、汽車の線路下の使い方とか……。話としては特にどうってことないんですが、そこに引き込む手腕に感服。花岡の存在感もいけてます。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-02 11:25:28) |
13.この手の映画を、初めて観た..(富司純子の 緋牡丹お滝 も、初めて..) 最初の数分だけ観ようと思い、観始めたら..冒頭の お滝が、仁義を切るシーンに、魅せられ..全編 鑑賞..(あんなにゆっくり仁義を切るのを見たことがなかったので..新鮮だった) 物語の方は、ある程度予想して(ハードルを下げて)いたので、思ってたほど酷くはなく..それなりの出来..今時の若い人が観たら、プッ と、吹き出してしまうかもしれないが..当時は、これが人気シリーズだったのだから..仕方がない... 【コナンが一番】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-02-14 13:43:35) |
12.《ネタバレ》 70年代東映エンターテイメントの中核を担っていた鈴木則文監督。「トラック野郎」シリーズや東映ピンキー・バイオレンスの諸作品は私にとって青(性)春の良き想い出です。ただ脚本家としての技量も優れたものがありその代表作としてこの一本を挙げさせていただきたい。彼の造形した緋牡丹のお竜=矢野竜子(藤純子)シリーズは正直言うと「主役を女性にした東映任侠映画」それだけのことでB級の域を抜け出せないワンパターン物。ところが名匠加藤泰が監督したこの作品に関してはお得意のローアングルとロングショット+時に挿入されるクロースアップの演出術が冴えわたっていることもさることながら、「ニセお竜」が蔓延っている賭場に本物のお竜が流れ着く、という脚本展開は素晴らしいと思います。これによりお竜自身の「博徒であること=女性であることを封印している」寂しさが強調されニセお竜に足を洗い、女性の幸せを求めるシーン(また~いかんとよという博多弁が良いんですね)+好意を持っている高倉健への抑えた視線に物凄い説得力が加わってしまう、今は亡き新宿昭和館のスクリーンで酔っ払いがお竜さ~んと騒ぐのも完全に理解できる情景。これはB級グルメがミシュランの星を取ってしまったような奇跡の一本でしょう。そしてそんな素晴らしい映画世界を教えてくれた鈴木監督のご冥福をお祈りいたします。 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 9点(2014-05-18 09:44:27) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 シリーズ第3作。加藤泰監督の任侠映画はこれで初めて見るけど、冒頭の汽車にはねられそうになった盲目の少女をお竜が助けるシーンからこの監督らしいクローズアップが効果的に使われており、雨や雪なども1作目の山下耕作監督が作り出す映像美とはまた違う美しさがあって印象的だ。お竜の母性は前作でも描かれていたが、今回は目が治った少女に「お母さんは自分よりキレイだった。」といって励ますシーンが叙情的に描かれており、お竜の母性が前作よりも深みをもって描かれているのがいい。シリーズ2度目の登場となる高倉健が雪の中で見せる哀愁(この人には本当に雪景色がよく似合う。)も加藤監督ならではと思える映像美と相まっていて素晴らしかった。1作目以来の登場となるおたかを演じる清川虹子もいいが、なんといっても清川虹子とともに抜群の存在感を見せつけるアラカンが印象的で、老いてはいても親分としての凄みと貫ろくをじゅうぶんに感じることができる演技を見せている。熊虎親分が啖呵を切るシーンも、このシリーズではコメディーリリーフ的な存在なだけにいつもの若山富三郎の凄みを利かせた演技とは少し違う印象を受ける。全体としては1作目よりは多少劣るかもしれないが、加藤監督の格調高い演出が利いていて、シリーズの中でも評価の高い作品というのがうなずける映画になっていると思う。面白かった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-08-04 01:30:28) |
10.任侠時代劇の完成されたる様式美を感じるが、逆に言えば、この映画世界と肌が合わないと大変なことになる。 アラカンの完成されたるヘタクソな演技に骨抜きにされ、藤純子の中途半端な美しさに悪酔いした。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 0点(2009-12-04 00:08:15) |
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9.《ネタバレ》 今作の鑑賞は ■ 映像演出的には 【 ローアングルの深遠なる世界 】 に 狂喜し、■ 人物描写的には 【 奥床しさが漂う任侠映画であること 】 に 驚嘆し、■ 個人的には 【 加藤泰監督作品の共通項探し 】 に 興じた、素晴らしい映画体験となりました。 制限文字数では語り切れず、完成版はこちらまで ネタバレ注意 → http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-93.html 【マーク・レスター】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-07-06 22:41:51) |
8.《ネタバレ》 人が死ぬ時、寒そうに白い息を吐く。血糊から湯気が立つ。その寒気は凄かった。 それ以外はですね、ダメなんですよ。仮面ライダー世代だから。こういう作品で映像の文法が確立された後、どんどん省略&ウケ狙いに走っていった東映の映像にドップリ浸かってしまった世代だから。半面メイクのバケ安が出てきた時も、「あー怪傑ズバットでこんな親分もいたよなあ」とか想像しちゃって、完全に事象の因果関係が倒立していました。 もちろん藤純子の義侠心も、健さんの忍耐も、嵐寛寿郎の貫禄も、若山富三郎の覇気も、みんな素晴らしい。でも頭の中では各キャラをいちいち「レッド」「ブラック」「ブルー」「イエロー」…と色付けで呼びたくなるくらいの東映特撮キャラ大集合…いや違うこれはプロトタイプなんだプロトタイプ…。 あと、映像まわりも確かに名作の誉れを感じさせる場面は多いけど、冒頭の列車アクションの場面はどうか。あまりに典型的な「仮面ライダー」過ぎないか。オイラがこの場面を誉められるかというと…まず無理だな。 本作のように後年ステレオタイプになってしまう作品の場合、若輩者が真の評価を下すのは難しいというのを学習した。子供時代の刷り込みだろうが、NHKの少年ドラマシリーズには美学を感じても、東映特撮には感じねえんだオイラは。いやホント申し訳ない。 【エスねこ】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-01-15 01:27:29) (良:1票) |
7.緋牡丹のお竜こと、藤純子演じる矢野竜子!シリーズ第3弾となる今回は、前作よりも良かった。藤純子演じるお竜は女だてらに剣を振るったり、時にはピストルを撃ったりもする。しかし、この映画が何故、ここまで人気シリーズとして確立されたかと考えてみると、例えどんなに男のように振る舞っても上品であり、それでもって、やはり美しい。美しさの中に見せる女としての悲しみみたいなものがとても解り易く描かれている。高倉健とのツーショットで見せる表情の素晴らしさ、義理に厚く、人としての生き方みたいなものが格調高く描かれているのも良い。脇を固める俳優陣の顔ぶれもこれまた凄い。個人的には前作よりも面白かったし、そして、やっぱり藤純子と高倉健、この二人の並び立つ場面での美しさ、このシリーズ、次のも早く観たい。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-08-13 22:24:53) |
6.《ネタバレ》 第3作。シリーズの中でも評価が高い作品みたいだけど、過去2作と比べて特に秀でてるとは思えない。なんというか典型的な仁侠映画のパターンといった印象が強い。若山富三郎や清川虹子の登場はシリーズものとして見ると面白いけどね。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-15 23:46:59) |
5.《ネタバレ》 最初の20分くらいで、詰め込まれる情報量の多さに唖然。しかしそのすべてを取り落とすことなく全部抱え込んだ上で最後まで突っ走る熱さ。今回はタイトルどおりに花札シーン見せまくりなのですが、その撮り方も美しい。●おたかさんと富士松は、短い出番でもつい微笑みが出てしまいます。いつもずっこけてばかりの熊虎親分も、今回は格好良い見せ場あり!●中盤、日本映画には珍しい「馬車と馬のチェイシング」まで(ストーリー上はなくてもすむのに)わざわざねじ込んでくるサービス精神には、何をかいわんや。●ちょっと残念だったのは、最後の殴り込みが洋風建物だったこと。やはりこういうシーンは和様式でないとね。それと、お竜はともかく、今回は富士松には(そして健さんにも)対金原の直接的な報復動機はないので、何か討ち入りの迫力が弱まっている気が。西之丸の誰かにもうちょっとスポットを当てて、その人を連れて行く、とかではだめだったのかな。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2005-02-20 02:24:44) |
4.こんな濃密で深みのある作品を撮るなんて加藤泰、すごいたい!!!冒頭の仁義を切るシーンもさることながら、化け安との花札勝負での藤純子の札さばきを色々な角度から捉えるショット、或いは線路下での高倉健との雨のシーン・雪のシーンの瑞々しさ、熊虎親分颯爽と登場!→久々のお竜さんとの再会に思わずほにょ~ん→悪人たちを前にしてキッ!の楽しさ、西部劇を彷彿とさせる、任侠ものには珍しい馬車での逃亡シーン、出番は短くとも十分魅せる清川虹子・待田京介の存在感、母を亡くした少女を励ますシーンの叙情性、静と動のリズムがビシッと決まる殴り込みのシーン、勿論忘れちゃならない、熊本弁が実に耳に心地良い藤純子の可憐で凛とした佇まい。つまりは殆どが名シーンと言っても過言ではない。もぉ、ちびっちゃうほどゼータクな映画ぶぁ~い! 【ぐるぐる】さん 9点(2005-02-13 19:07:15) |
3.藤純子の魅力爆発の緋牡丹シリーズ第3弾。シリーズに一貫する藤純子演じる緋牡丹のお竜の圧倒的存在感にはますます惚れ惚れする。加えて今作では、お竜に対する男の気概にも目を見張る。高倉健の哀愁に、嵐寛寿郎の老獪かつ濃厚な気合。そして、シリーズ3作目にして初めて見せる熊虎親分こと若山富三郎の迫力の啖呵。濃密な男たちの中で、藤純子の存在がことさらに映える。ルールは分からないが、配られる花札一枚、一枚に溢れる緊張感に息を呑む。 【鉄腕麗人】さん 8点(2004-05-17 02:58:45) |
2.藤純子のお竜、本当に絵になる女です。人情味たっぷりの物語を軸に、最後の様式美に満ちた殴りこみへの流れは観ていて気持ちのよいものがありました。頭でっかちの映画が溢れる昨今、一服の清涼剤足りうる作品とおもいます。 |
1.仁義を切る藤純子。カメラは家の外、暖簾越しに腰をかがめた姿が見える。ついで、カメラは逆に入りお勝手から、手前に湯気の立つ竈を配し、その向こうに藤純子。そしてアップ。切り返して、彼女の仁義を聞く面々。その中に山本麟一。これでもう充分。もう何もいらぬ。これが映画だ。 【まぶぜたろう】さん 10点(2004-03-08 13:08:06) |