1.公開当時はともかく、それ以降ほとんど話題になったことがない、隠れた近未来SF映画の佳作として記憶にとどめておきたい。自然環境破壊による大気汚染や人口爆発による食糧難といった現代を予見した作品で、とりわけ食糧問題における国家の政策が、この作品のショッキングな部分でもある。C・ヘストンが主演ということもあってエンターティンメント性が強い為、ややもするとテーマがぼやけがちだが、今ではもう見れなくなってしまった美しい自然のパノラマ映像に、臨終まぎわの老人と共に感嘆し涙するというこの作品を象徴するようなシーンは感動もの。