23.《ネタバレ》 冒頭での栗山千明登場シーン、延々と状況セリフを呟きながらの自転車通勤はまるで大林宣彦映画を観てるような錯覚を覚えます。この映画をどうとらえるかは人によって違いがあるでしょうけど、私には別に大して怖くはないけどとても不快というのが正直な感想です。園子温は怖がらせるより観客を不快にさせる方が得意というか芸風なんですよね。たしかに髪の毛が人の色んな穴から生えてくるシーンはぞわぞわさせられる悍ましさがありますが、つぐみ演じるクソ女が幼児虐待に血道をあげるところが溜まらなく不愉快でした。自分は映画で幼児虐待が出てくるともう観るのを止めたくなるぐらい嫌で、佐藤未来がけなげな口調でクソ女に謝るシーンはもう涙が出そうでした。考えてみれば大杉漣のド変態オヤジも相当なレベルで、彼は気持ち悪いキャラをコミカルに演じさせたらピカイチだったんですよね。園子温の映画はたいていどこかでタガが外れて辻褄が合わなくなる傾向を持っていますが、栗山千明のストーリーと大杉漣のストーリーが無関係なところから徐々に交差してゆく語り口は園子温らしくなく丁寧だったかなと思います。それでもラストの大杉漣の最期は子温節が全開で、自分はこういうのは好きだけど、これを見せられて怒っちゃう人も多いんだろうな。 考えてみれば、あくまで冒頭の展開だけですけどプロットは『ジェーン・ドウの解剖』に通じるものがあるんですよね。でも監督が違うと月とスッポンぐらい違う映画になっちゃうところは面白いです。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-05-13 21:56:16) |
22.すさまじく怖くなかったです。かといって、つまらなくてどうしようもないほどでもなかったです。 【たぬき野郎】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2014-09-25 21:43:35) |
21.《ネタバレ》 まず、ちっとも怖くない。それどころか、ちょっと笑っちゃうようなシーンもある。なんだろうなあ、この感じ…… メキシコ料理店に行ったはずなのに、ちっとも辛くないみたいな。 ▼大杉漣演ずる山崎なのですが…… 狂気とか偏執とか変態性が足りない。目が優しそうなんだよね。 ▼全編にわたって、シーンが明るい。ホラーなんだから、もっと暗くていいわけですよ。邦画にありがちな手術室仕様照明のせいで、特撮やCGがチャチくて…… ▼遺体の女性の過去についてなんだけど…… ネタばらし早すぎじゃない? 【伊達邦彦】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-25 03:35:12) |
20.《ネタバレ》 これは、「恐怖感」というより「不快感」のほうが強烈な映画でした。それもホラー演出への不快感ではなく、性格最悪の姉・清美への不快感だけでもうイライラMAX!!勝手に家に上がりこんで優子たちと口論するシーンでもう怒りは絶頂へ。どうせ死ぬキャラだろうとはわかってたのですが、あまりにもそこでフラストレーションが溜まってしまったので、早送りして姉が死ぬシーンだけ先に見てしまいました(笑)しかし姉が死ぬシーンもイマイチでしたね。今までしてきたことを後悔するくらいもっと徹底的にやって欲しかった。残念。 その後元の位置に戻して鑑賞し直し。しかし他のシーンも怖いというより痛々しいとかそっちの感覚のほうが刺激されてしまいます。そういう意味では鑑賞前に期待したようなものではなかった。不快感マックスという意味では個人的には『ファニーゲーム』のような後味に似ている作品です、ええ。 ただ、栗山千秋さんはすごいですね。『キルビル』の時は「これどうしよう!?」ってくらいドン引きなキャラだったのに、この映画での魅力ったらありません。前半の何とも明るいキャラといい、中盤以降の脛に傷を持ちながらもでも溌溂で天真爛漫な少女に、芯から光る美しさを見ました。綺麗、可愛い。あんな子が海岸で叫んでるの見たいなぁ・・・(ボヤキ) 【TANTO】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-02-11 22:56:43) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 髪が人を襲うってホラーは今まで見たことが無かったので新鮮でした。序盤から中盤にかけてエクステが人に取り憑いたりするのは面白いのですが、どうも終盤にかけてホラー演出がショボくなっていくというか、最後はゲテモノホラー映画になっちゃってて少々ガッカリもしました。というか正直言って個人的には主人公の姉のキチガイっ振りがこの映画で最も嫌で怖かったんですよね。これは"エクステ"というタイトルの映画としてはマイナスポイントじゃないかなぁ。"姉"というタイトルであの姉の恐ろしさを二時間描いたほうが怖いと思う。それから私なら絶対"ジル・ド・レエ"なんて名前の美容室には行かない。なんちゅうネーミングセンスじゃ。 【民朗】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-11-14 23:17:41) |
18.《ネタバレ》 毛も多かったですが、女子の数も多かったですね。 そんな数多くの女子の中から、そうね、もしも自分の好みを探し出して どうぞお一人だけお持ち帰りくださいって状況にでもなったなら? 自分は《ジル・ド・レエ》お勤めの方ではないけど 別の美容室に勤めていらっしゃってたあのお姉さんがよかったですね 松下恵というお方。かわゆらしいお方です。最後、発狂して口の中でツバが糸を引いてしまっていたあのお方です。 彼女をご指名いたします。 【3737】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-10-07 23:55:39) |
17.《ネタバレ》 リング、呪怨の流れをくむJホラー作品なのかなと思っていたが、全然違っていた。そして、ものすごく面白かった 基本的に、新米美容師の主人公と、大杉漣演じる髪フェチ変人山崎の二つの視点を交互に切り替えながらこの映画は 進んでいく。通常のホラー映画ならば、普通、作品の核になるのは明らかに後者の方 で、主人公周辺のドラマなどは、ただ観客を主人公に感情移入させといて、後から怖がらせるための、準備段階に過ぎない所なのだが、 この作品では、はっきりいって、このドラマの方が完全にメインの扱いであり、主人公の成長物語の途中に、山崎のパートが挿入され、途中で かなり強引にからみ方をしながら ラストでひとつに収縮していくという構成になっている 全く違う雰囲気を持った二つの物語が、途中で非常に強引な絡みかたをしつつ、バラバラに進んでいくことになるので 退屈することはないが、ひとつの作品として見た場合、まとまりがなく、この作品の本来のジャンルであるホラー要素が不要にすら思えてしまう。 【peeper】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-23 23:25:23) |
16.《ネタバレ》 『自殺サークル』で完全ノックアウト喰らった俺にとっては、虐待母のシーンはキツかったッス!「やっぱ園監督の映画って、俺はダメなのかもしれんなぁ…」とまぁ、ギブアップしそうになりながら見ていたので、内心待ちに待ってた「その瞬間」には「よっしゃああああ!死ねぇぇぇぇぇぇ!」と心の中で喝采をあげてしまいました(汗)。 優子の部屋のインテリア(壁に貼られたツイスタ-ゲ-ム、カ-テンのドット柄)、山崎の部屋の3原色の窓ガラス等など…『自殺サークル』に出てくる『hikyo.com』(自殺者を赤と青の点で表していたサイト)を連想させたりして、ちょっとドキッとしました。『外道外科医』もそうですけど、いかにも「ああ、今俺は園子温映画を見ているンだなぁ…」と思わせてくれる部分でした。 それにしても栗山千明様…やっぱ素敵ですわ(ポッ)。千明様はやっぱ、この髪型が一番似合うよなぁ…。美容院での勉強会のシーンでは(途中で刑事が来るンだろうなぁ…)と分かってはいましたが、優子が最後までヘアカットを仕上げた事に(そして仲間達がそれを見守る優しさにも)泣けそうなくらい暖かい気持ちになりました(俺は『シャルウイ○ンス』の“あのシーン”が大嫌いです)。園監督ってば、ホントは優しい人だったンですね…。とか言いつつも…、ラストシーンでの二人の顔に、風でなびいた髪の毛が絡み付くたびに「ま、まさか…」とビクビクしちゃいました(苦笑)。 そしてやっぱり…大杉漣さんがこの映画のMVP(笑)。クライマックスでの山崎と優子のバトル場面は、まるで『悪魔のいけにえ2』を見ているような狂気と狂気のぶつかり合いが最高でした! というワケで…最後にみんなで歌いましょう♪ ♪ヘア~ヘア~、マイ、ヘア~ヘア~… 【幻覚@蛇プニョ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-09-07 11:20:20) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 どこにも良さを見出せない。ホラーらしいが、全く怖くない。瞬殺される人と殺されずにいる人、どんな基準で選ばれるのか分からないので、ハラハラさせられない。シナリオ的にも何ら唸らされる所がない。変人を出せば怖くなるかというものでもない。むしろ変人山崎の存在が邪魔だった。つまらないコメディアンがおどけいてるだけにしか見えず、人に恐怖を及ぼす存在に見えないのだ。別の意味で寒くなってしまった。栗山千明のように目に力のある貴重な役者は、爽やかな善い人よりも幽霊の側を演じた方がぐっと作品が締まると思った。鑑賞後感が良かったのだけが救いだが、あれだけの無差別殺人を繰り広げた幽霊が最後に勧善懲悪しちゃうってのも、どうなのかなぁ。仮に悪人だけを狙って殺していたにしても、益々怖さが薄れるし。残念な点が多い作品。一応変人山崎を始末してくれた幽霊を評価して加点。 【にしきの】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-12-06 16:50:59) |
14.《ネタバレ》 最近、ラジオのホラー映画の宣伝かなんかで誰かが「ホラー好きなので思いっきり悲鳴あげて楽しんできます」みたいなこと言ってる人がいて、ホラーが好きな人って怖くないんじゃなくて怖いのが楽しいんだってことに今さらながら納得して、で、やっぱり私はホラー映画の楽しみ方を知らないのだと再確認した。だからこの映画がホラー映画としての楽しみがあるのかどうなのかは分かりません。でもこの映画は面白いと思った。ナレーションを自虐的に利用した冒頭シーンで一発かましてくれるわけだが、ここでの栗山千明の延々と発せられる声がなかなかに心地よい。そして長い説明は彼女がごくフツウの女性であることはよく分かるが内面に抱えたものまではけして語らない。そういった部分はその後もけしてセリフに組み込まない。そのあたりが実に繊細。『紀子の食卓』に続いて園映画出演のつぐみが主人公とどうやら母親を異にする姉を演じているのだが、その部分も深く切り込んでゆかない。虐待母の過去をいちいち語らないところがいい。主人公がなぜ少女を必死に守るのか。その様はまるで母。つぐみの短いセリフに主人公は小さいときにこの鬼姉に同じようにいじめを受けていたらしいことを伺わせる。そのとき守ってくれたのは母だったのかもしれない。だから同じような仕打ちを受ける少女のために今度は自分が母になって守ってやる。なんてことを想像させてくれる許容範囲の深さはむやみに説明しつくさない映画の強みだ。で、この鬼姉(母)は当然キャラ的に犠牲となるわけだが、最期のシーンでもそのオラオラキャラ(勝手に今命名したが伝わるよね)を維持しながら死に際の言葉を吐くところは思わず笑ってしまったが素晴らしい。そしてちょいとキョーレツすぎる大杉漣(衣装のセンスの悪さがサイコー)の最期もまた爆笑ものだ。美容院にはありえないほどいろんな種類の美人がそろっっているのも嬉しい。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-18 16:08:47) (良:1票) |
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★13.《ネタバレ》 家の戸を開けると髪の毛で入り口が充満しているのにその中に入っていく事は絶対にありえない。そこで醒めました。 【ミッド】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-06-17 03:04:23) |
12.《ネタバレ》 大杉漣と佐野史郎は狂った役がよく似合う。 【悲喜こもごも】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-07-30 22:19:24) |
11.《ネタバレ》 母に虐待されている姪と仲良くなっていくドラマが思ったより良かった。けどメインであろう変態山崎との対決シーンとかは少し白けました。あとホラーとして一番の見所であろう髪の毛が暴れる所も普通でした。変わった映画でした。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-07-22 21:38:28) |
10.映画そのものの恐怖よりも、世界のどこで切り取られ、集められたものかも分からない髪の毛をエクステとして付けている事の恐怖を強く感じました。世界中で、髪を切り取られるだけでなく、内臓や目玉まで奪われるような事が日常的に行われていることを想像すると、世界が狂っていることを実感します。園子温監督は、緊張感を持ってほしいのでしょうか?それとも恐怖感?日常の直ぐ隣にあるような社会問題に目を向け、そこから物語を膨らまし、発想していく監督のやり方はとても素晴らしいと思います。髪の毛そのものが商品になり、それを笑顔で取り扱う全ての人間の欲望を消し去ろうとするのは、髪の毛。女性の美の象徴であったりする髪の毛が、悲しみや苦しみで染まり、それを知らない、あるいは知ろうとしない日本への叫びに鳴らない苦しみのようなものを強く感じました。素晴らしい社会派作品だと思います。ただ、エグいシーンはやっぱり苦手です… 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-06-29 17:59:25) (良:2票) |
9.後半かなり安っぽい展開ですね。どこかのハリウッド映画で観たような話です。大杉さんも含めて全体的に演技力の水準が低いです。山本未来あたりがもう少し活躍してくれると良かったかな。ハリウッドでリメイクすると良さそうです。なんか結局最後どう解決したかがすっきりしないんですよね。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2008-05-18 19:40:06) |
8.《ネタバレ》 園子温監督の作品なので相当構えて観ましたが、違う意味で裏切られました、笑える裏切られ方です(笑)髪の毛が人を襲うのは怖いんだけど、これがVFX満載すぎるとマンガなんだなと(^^;つぐみの演技なんかは園監督らしくて陰湿で生理的に胃にくるいつもの感じなんですが、栗山千明の綺麗すぎる主役、大杉漣先生のぶっ壊れた演技が本当に印象深くてそっちが勝ってました。だから園監督らしくなく感じる方もいると思います。 大杉漣先生の「ヘア~ヘア~ マイヘア~ヘア~」という曲のフレーズが全然頭から離れないのも凄い!漣さんが本当に楽しんで演じているのが分かり「男は幾つになっても子供なんだな」と微笑ましくなりました。今度見返す時は大杉さんが栗山さんに「本当に・・・綺麗な髪ですね」って何度言ったか数えてみたいと思います。巻き添えで死んだ刑事さんとかは本当に気の毒・・・。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-06 14:42:44) (良:1票) |
7. 栗山千明に会いたかったので借りた。千明ちゃんキモかわいいっす。目がでかくて鼻がでかくて口がでかい。全部でかい。 この監督は死霊のはらわたをリスペクトしてるのは確実だ!B級魂全開やね~。そして所々に泣けるセリフがちらほらと。そこで泣いてしまう自分はもう年ですわ。まぁまぁ面白いといっておこう。 【ぷりんぐるしゅ】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-14 22:20:04) |
6.結構評価が高いようなので期待して見たが、見事に裏切られた。 単なる子供向け「お化け屋敷」映画。要は怖いだろうと製作者たちが考えたに過ぎないシーンを、脈絡もなく次々と見せるだけ。 恐怖にも「論理」が必要だと思うのですよ。ストーリーと関連付けた適切な映像作りをしなければ、大人の鑑賞に堪える作品にはなりません。 |
5.今まで見てきた中で、栗山さんの演技がいちばん生き生きして見えました。 血がほとんど出ないのにちゃんと怖く、面白いという点で評価できます。 優子たちの住居のセンスにも感心。 女の子は木造住宅もキュートな御殿にしちゃうんだな。 私もあんな部屋に住んでみたい、と思いました。 山崎のラストシーンは爆笑とまではいきませんでしたが、 うまい演出だとは思います。 【ひろほりとも】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-08-21 14:35:24) |
4.《ネタバレ》 同監督の「自殺サークル」や「紀子の食卓」に比べるとインパクトはないが、でも、なかなかの良作でした。園監督らしく、メッセージが多面的で、並列的。ただ、今作は、よく言えばわかりやすく、つまりはありきたりな概念の組み合わせに過ぎない映画で、そこらへんは「自殺サークル」や「紀子の食卓」には遠く及ばない。とはいえ、各要素の組み合わせ方はうまいので、深みと広がりのある映画にはなっています。「髪が襲ってくるシーンばっかりだったら嫌だなあ」と思って見始めたのですが、予想外に現実的なシーンが多くて楽しめました。あと、子役の子がうまい! 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-08-10 12:22:07) |