★1.《ネタバレ》 アナイリン・バーナードが観たくて観賞。ツタヤディスカスでレンタルしたので、DVDパッケージも見ていないし、まったく予備知識なしだったため、途中からホラーになってきてビビりました…。 実話を元にしているわけだから、そんなに怖くなるわけないじゃんってナメてました…。
ゾンビものとちょっと似ていて、治験で投与された新薬の影響で、激しい頭痛・出血・皮膚の爛れ・顔の変形・人格の狂暴化などが起こります。 狂暴化した患者は病院職員やガードマンを殺してしまい、治験仲間たちをも襲おうとしてきますが、人里離れた研究所に隔離されているため逃げ場がありません。 それに、逃げ出した先で狂暴化して他人を襲うかもしれないため、自主規制して研究所に残るんですね。エライ。
また、Pro9を投与された順番に症状が出現していくのも、治験者たちに「次は自分だ」と身に迫る恐怖を感じさせていて、上手いですね。 何とか解決方法を探そうと足掻き励ましあう治験仲間たちでしたが、時間がたつと発症し、自分を襲ってくるのです…。おお、コワ。
エンディングで、2010年に実際にこのPro9治験で死者が出たこと、しかし治験を実施した製薬会社は何のお咎めもなかったことが流れます。 そりゃないだろ~。せめて遺族に賠償金をたくさん払ったと信じたい。 まあ、ほんとに事故としか言えないので、賠償金を積んで終わりになってしまうのは仕方がないのかな…。
実際に治験に参加した人間の年齢や性別は映画通りなのか、気になりました。 映画の治験参加者は、大学生がやたら多かった。やはりいつの時代も若者はお金がないから、割のいい高額バイトだと思って飛びつくのも無理はない。10代の子もいて驚いたけど、そういやイギリスの成人年齢は18歳でした。あとは、医療従事者や治験で食ってるおじさんとか記者とかで、まあまあバラエティがあったかな。 日本で同じ治験をしたら、若者よりも中年のほうが集まりそうな気がしますね…。
アナイリン・バーナードも発症してイケメンが変形したら嫌だわと思っていたら、結構早い段階でプラシーボ班だとわかって安堵しました。ヨカッタ。
一番怖かったのは、金髪の女の子が狂暴化して全身血だらけで泣き喚きながら襲ってくる暗闇のシーンです。カメラのフラッシュがたかれる度、コマ送りのように狂った彼女がこちらに向かってくるのが、もう…。コワ。 これは典型的なホラー映画の手法で、このシーンがなければこの映画はそこまで怖くはなかったかもしれません。全体にはとても理性的に淡々と流れていくので。
ホラー苦手な人も、きっとそこそこ観られる作品じゃないでしょうか。まあ私のようなホラー好きでもちょっとビビったシーンはあったので、話が違う!と怒られるかもしれませんが。
とりあえず、アナイリン・バーナードを見られたので満足です。映画「シタデル」で犯罪にあい心を病んだ彼を見た時からファンでしたが、この作品では健康的な姿を見せてくれてうれしかったです。 【りりらっち】さん [DVD(字幕)] 6点(2024-09-04 22:14:47) |