5.よく考えてみると身勝手で強引でナルシストな男もゲイリー・クーパーが演ずると腹立ちも中和されるから不思議。マーニャが不憫で不憫でもう・・・あまりと言えばあまりな結末に落ち込みます。 |
4.サミュエル・ゴールドウィンものってやっぱりいいよなー。この作品も程よいコメディ・テイストがあって、ゲイリー・クーパーも一番カッコよかった時代じゃないかなー、アンナ・ステンも綺麗やし、ロマンチックやし、ほのぼの感漂う安心して楽しめるいい作品やなー(いや、もう勝手な思いこみなんすけど)とニコニコ観てたら・・・なんじゃこの急転直下のシリアスなラストは!? 予想外とか、どんでん返しとかの次元じゃない。こ、こんなんアリっすか? 【よし坊】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-01 21:38:44) |
★3.帽子箱を持った少女、アンナ・ステンの帽子をかぶる姿の可愛らしさ。クーパーはへんてこな帽子とコートと言うが、その“へんてこ”という言葉に込められた愛情が痛い。ベッドで初めてキッスを交わし、すっと部屋から立ち去るクーパー、痺れる。男たるものこうありたいものだ。翌朝、ダブダブのパジャマに身を包んだステンが愛しい。降り積もる雪を溶かすような一冬の愛に生きた二人が、結婚の夜に踊るダンス、ただ触れ合うことで交わされる言葉のない肉体の会話に惹きこまれる。クーパーの視線の向うにステンが永遠に息づく、ミルクを持った少女として。 【彦馬】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-10 23:33:47) (良:1票) |
2.ポーランド移民の娘、マーニャと執筆ができず田舎に来た小説家が惹かれあっておこる悲劇。ポーランド移民家族は素朴で善良で働き者だが女性の立ち場は弱い。好きでもない男との結婚を強いられているマーニャだが、妻のいる小説家とではどだい結ばれるのは難しい。二人が密かに惹かれあう過程や、お互いの家庭事情、一時的に別居状態にある妻が彼女に嫉妬する気持ちなど愛憎や葛藤もうまく描かれていて見事なドラマになっている。私はトニーが身勝手な妻より控えめで弱い立場のマーニャに惹かれる気持ちが分かる。トニーも勝手な男かもしれないけどクーパーがやってるのであんまり嫌な男には見えないし、火も熾せないような不器用がマーニャの母性本能を刺激するような感じ。マーニャ役のアンナ・ステンはグレタ・ガルボという感じではないが、ここではとても綺麗に撮れている。そしてクーパーもまたとっても美しくて素敵! 【キリコ】さん 8点(2004-05-18 22:07:42) (良:1票) |
1.露西亜のアンナ・ステンを第二のグレタ・ガルボたらしめんとしたゴールドウィンの野心は結構だが、結果は歴史が証明しているので私が今更菟や角言うまでもないだろう。比較対象を間違えさえしなければ、アンナ扮する波蘭(ポーランド)娘マニヤも(それなりに)素朴で可憐な感じは出ている。しかーし、女房持ちのスランプ小説家クーパーに作品執筆をインスパイアさせ、離婚を決意させる程までの魅力は出せていない。だから展開に有無を言わせぬ説得力が不足している。それでも本作を辛うじて救っているのはMr.センチメンタルことキング・ヴィダーの見事な手腕。ガルボに遠く及ばぬ彼女が本作で(飽く迄それなりに)輝いたのもヴィダーの演出の賜物である。ポーランド移民たちのつつましい暮らしを活写するに至っては完全に彼の独壇場だ。主人公トニイ・バレットは自己中過ぎてクーパーが演じていなければ全く魅力を感じ得ないトコロだったが、ラストシーンでその印象は逆転した。アニヤが手を振る姿を窓辺で垣間見て手を振り返すや幻の如く消え失せる場面での万感を込めた表情。アレで思わずグッときてしまった。上手い。流石クーパー、天晴ヴィダー! 【へちょちょ】さん 8点(2004-04-10 03:13:18) (良:1票) |