14.《ネタバレ》 2000年の公開年から数年後、アメリカに行った時にホテルのテレビで観ました。音声は日本語、字幕が出ていたように思います。 まったく予備知識なしで見始めたのですが、しばらくして世界観に引き込まれました。ピリピリとした緊張感と切なさが、全編に渡って満ちています。 70年代の日本赤軍などが事件を起こしていた時代を断片的に憶えている者ですが、映画のはとてもあの空気感を出していたと思います。伊藤 淳史はじめ、俳優陣の演技も素晴らしい。合唱をモチーフにして、集団と個人というものを考えさせられます。 ある悲劇に向かって転がるように突き進んでいく流れの最後に、ハイライトでもある回想シーンを持ってきたという構成が秀逸です。 【あきさん】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2019-03-02 21:16:52) |
13.森閑とした山深い校舎の佇まいのうちでひそやかに進む物語。 こんなことばかりしているから邦画はいつのまにかうすっぺらくなったのだと思う。 無駄に仰々しく、意味ありげで、そうそんなもんだよね。と理解されたがっているかのような映画。 しゃにむに表現するのでもなく、距離をおいて賢しげにしていれば、 暇な阿呆が好意的でいてくれる事を疑っていない。 作品はそこそこであるけれども、この映画が何を変えたいのか、 ちっとも理解する気になれない。 【病気の犬】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-12-16 12:14:47) |
12.香川照之っていいな、と思い出したのはいつからだったか、『犬、走る』のシャブ中の刑事は印象深かったが、これの香川も良かった。断念を秘めた情熱家、あるいは情熱を残した断念者。内側が複雑になっちゃってる人をやると、あのボーッとした表情がすごく生きてくる。これは過去の点検の話で、現在から見た70年代の点検、あの革命の気運は何だったのか、という問いかけ。世の中を良く変えていきたいという欲求は、なぜ空回りしてしまったのか。「骨まで愛して」を求めていた人々へ、ロシア民謡を歌いかけていたそのズレ。それが死のモチーフとどう絡み合っていくのかが、もひとつ不鮮明だったけど。歌が生まれる前の沈黙に耳を澄ますこと、しかし沈黙の後で必ず歌が生まれるとは限らない。歌は無意味だから美しいんだよ、だったかな。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-10-15 12:10:57) |
11.大林宣彦監督の『青春デンデケデケデケ』を好きな人なら楽しめるはず。 私は苦手なジャンルの作品だ。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2008-01-13 23:35:22) |
10.深夜放送かなんかで偶然観たんだよなぁ。。。 コーラスを通じて吃音を克服していく男子生徒の話。。。だと思ったんだけどなぁ。 そのテーマ一本で押してくれれば、それだけで爽快で心暖まる映画になるのに。。。 序盤、凄くワクワクしたんだよね。 「これはナイスな映画に出会ったのかも!」なーんて期待して観てたのに。。。 なんで、こんなに暗いストーリーになっちゃうわけ? 中盤以降、重い重い(--; こんなに難解なストーリーにする必要があるの? もっとスッキリと見せてよ。 【とっすぃ】さん [地上波(字幕)] 4点(2005-12-03 10:16:33) |
9.《ネタバレ》 「僕でもウィーン少年合唱団には入れるって言ってくれたんだ」「父親は自動車工場で働いてる」「声が、出ない」――嘘に嘘を重ねる康夫。学生運動に刺激を受けた彼が「革命」を応援しようとしたことは、厳しい現実に押しつぶされそうになっている少年の精一杯の抵抗だったんでしょう。一方で、「音楽には意味なんかないんだよ。だから音楽はいいんだよ」、と教師は言います。そうです、意味なんかなくても、音楽はそれ自体が美しい、それ自体が価値を持つものです。 (とんでもないきれいごとを言わせてもらうと)生きることもそれと同じだと思います。道夫の父は死ぬ間際に何も思い出せず、革命を夢見た女性は悲惨な死を遂げ、池で溺れた少年は走馬灯なんて見ない。事故にあった康夫が思い出したのは、同じく死にかけたときの記憶。この作品が描く死は残酷で、生きることの空しさを思い知らせます。でも、それでも、最後の合唱はとても美しく響くんです。たとえ生きることがどんなに過酷だとしても、実はかけがえのない美しい瞬間があって、だからこそ人生はそれ自体が価値を持ちます。 初め学園から逃げた道夫は康夫に止められたけど、事故のシーンでは道夫が康夫を引き止める番でした。「戻れよ、ここもそんなに悪いところじゃない。約束するよ」この映画は、どこかにいる「康夫」に届けるために作られたんじゃないでしょうか。 【no one】さん 9点(2005-01-21 01:52:27) (良:1票) |
8.こういう言い方は偉そうでイヤなのだけれど、非常に「良心的」な作りだなーと思いました。テナーの少年と逃げてきた学生運動の女性の間に何が起こったのか、吃音の少年と女子高の女の子のデートの顛末、さらにクライマックスのコンクールの合唱のシーンなどを意図的に「見せない」演出は心憎いし、台詞で説明するのでなく、映像や登場人物の表情に「語らせる」やり方、などなども(これまた偉そうな言い方だけど)感心させられる(僕の知り合いで「スティング」が大好きで、いつも最近の映画界の現状を嘆いておられる方が約一名いらっしゃるのだけど、その人にぜひこの作品のことを教えてあげたいものだ)。物語も、学生運動が衰退しつつある70年代を背景に、挫折した元活動家の教師、父を亡くした吃音(ちなみに“どもり”という言葉は現在差別用語とされているらしい。別に音読みに変えたから良いってもんじゃないと思うのだけれど)の少年、ウィーン少年合唱団に憧れる天才少年たちが生き生きと描かれ、とても重層的(二人の少年の、ある種同性愛にも似た友愛の描かれ方は、ちょっと少女漫画の様ではあったけれど、ああいう関係は分からなくもない)。こういう良作を見逃して「最近の邦画は・・・」などと安易に言ってはいかんなあ、と思った。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-11-20 15:39:52) |
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7.私の力では、どんな言葉を使ってもこの映画に流れる空気を伝えられない。いつ見ても、膝を抱え、疼く気持ちを抱え、最初から最後まで見入ってしまう。 【のはら】さん 9点(2003-12-30 04:07:15) |
★6.《ネタバレ》 どうもこの手の男の子同士の作品は苦手です。 時代背景も切なくて、見ていて悲しくなりました。 特に、手に持った爆弾が爆発するシーンは絶望的で見ていて辛かったです。 友人数人を誘って見に行ったのですが、劇場を出た後、全員が暗くなっていたのを覚えています・・・。 【sirou92】さん [映画館(邦画)] 2点(2003-08-08 03:08:58) |
5.ロシヤ民謡、せつないなぁ。革命も。70年代は、私はまだ生まれてないから、この時代への思い入れは、想像するだけです。 【メイ】さん 8点(2003-06-07 00:33:24) |
4.ちびノリダー君も随分大きくなってました。私は男子校に通ってましたし、一ヶ月グリークラブにいた事があり、なんとなく雰囲気的にわからないでもない。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-05-13 23:34:44) |
3.幼いけど切実な演技をする2人の少年は良し。脚本も素晴らしく、ラストのみせ方も秀逸。文句ないです。感動しました。 【ヲヲノ】さん 9点(2002-10-04 01:29:20) |
【ちこ】さん 9点(2002-06-30 01:14:20) |
1.感動するかしないかは人によって様々だろうと思います。が、どうも全体の雰囲気が好きになれません。やっぱり邦画に向いてないのかな~? 【山岳蘭人】さん 5点(2000-11-24 13:58:29) |