10.この映画の殺し方はまさに「コストなき殺人」。多くの犯罪者は、犯す罪がそのコスト(リスク、労力等)に対して見合うから犯罪を犯すわけで、窃盗とか強盗なんかはリスクと、捕まったときの罰、実行の労力なんかを換算する。しかし、この二人にはコスト意識がない。衝動殺人(最初の二人の殺し方)は我を忘れてるからコスト意識がないし、完全犯罪を狙った殺人は「自分は捕まらない」って思うからコスト意識がないんだけど、最初の殺人のあとの二人はどっちでもない。そんな難しいことじゃなくて、ただ考えてない。殺人は一般的に悪いことだし、将来は絶対に捕まるし、捕まったら大変な重罰を受けることがわかっているけど、この二人は考えてない。それはその思考から逃げているというより、殺人やセックスといったもっと面白いことがあるから考える必要がないだけ。これってとても面白い。最初の衝動殺人のあと、自暴自棄って感情からどんどん思考が停止していって、脱社会化していく様子がよくわかる。この脱社会化の過程で、二人はどんどん倫理も既成概念を無効化するし、殺人を犯すという本来悩むべき行為をそのまま脱社会化の加速に使っている。殺人もセックスも、二人にとって意味はない。そこにあるのは強度(密度)だけ。その圧倒的な強度とまったくの意味のなさが、この映画が狙ってたところであり、恐ろしい所なんじゃないかと思う。あえて秩序だったところがないことが、反社会的な主張がないことが、目的も行き場所もないことが、意味がないことが、重要なんじゃないかな。しかし、この脱社会化した二人も、マシーンじゃない、ただの人間。それも重要なテーゼの一つである。とても面白い映画でした。 【fero】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-06 13:45:23) |
9.もし本当に気の合った仲間と出会えば、心も開放され、思い切ったこともできる。そういう映画と考えたい。 【ぼぎー】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-05-28 23:46:16) |
★8.もう少しカタルシスみたいのがあればいい作品になったのではないかな?ただ過激なものを作ろうという思いつきで撮ってしまった印象を受ける。 |
7.本当に意味の分からない映画でした。この映画を見るのはパッケージの「一週間で上映禁止」に目がいった人かただのスケベ野郎でしょう。前者は借りるな!後者はまだ使えるかも。 【ピニョン】さん 1点(2004-01-09 01:11:38) |
6.やさぐれ女2人。「犯して殺すのは何も男の特権じゃないわ、暴力は男の専売特許じゃない、女だって何の崇高さも理念もなく堕ちる時は堕ちるのよ」というような潔いまでの堕落、退廃、刹那主義。「知らない男に付いて行くな」という言葉はあるけれど、「知らない女に付いて来るな」と言える女はなかなかいない。そんな境界線をいとも簡単に越えて行った彼女たち。ベクトルは負に向かっているけれど、それもまた監督なりに消化された1つのフェミニズムであるのかも知れない。個人的に考えることが多々あったので7点は下さない。まあ客観的に観た場合、どう転んでもやさぐれ女2人が何のポリシーもなく人を殺して回るだけの腐れ映画である、ということには何の変わりもないですが。ほんと、クソ映画です。そりゃ上映禁止にもなりますよ。ちなみに監督はインタビュー映像を見る限り、何だか感じが悪い人でした(笑)。しっかりしろ、日本男児、馬鹿にされてるぞ!彼女はギャスパー・ノエ監督の友達だということで、劇中で彼の作品の「カノン」が使われています。 【ひのと】さん 7点(2003-12-10 14:45:19) |
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5.「テルマ&ルイーズ」をもっと不快にした作品。ターゲットの選択にポリシーが無いというか・・・出会った人間を全部殺してるワケでもないし、社会のゴミ掃除でもないし・・・・よくわからん。・・・となるとこれは”何もかもブチ壊してやりたい事をやる”ってハナシになるんだろうけど、主人公達にはやりたい事が無い。突然欲情して男を拾いに行くとか、サディスティックな殺し方はこういうキャラが出来上がれば当然と思うけど、それを描いて何が言いたかったんだ?繰り返す相棒の思い出が二人でランジェリー姿で踊ってた場面だなんて・・・意図不明。ポルノ部分に期待するならAVでも観た方がよい。 |
4.フランスで公開1週間で打ち切りになった問題作。確かにヒドイ。うんざりするくらいのSEXシーンに殺人シーン。基本的に女の逃亡映画は嫌いじゃないから、それなりには楽しめたんだけど。テルマ&ルイーズの悪版って感じ?いや、でも比べるとしたら、コッチには爽快感が足りない。見ててワクワクしないというか。あそこまで激しくヤッてんのに、モザイク、すげぇ気になるんですけど・・ 【AJ】さん 6点(2002-11-17 02:06:48) |
3.結構、イケるかなぁ~~~?でも、こんな映画を良い!って言ったら趣味を、いやいや人格を疑われるような気もするな。無茶苦茶過激と言えば過激だし、セックスとバイオレンスって言う、観たいものを観せちゃりますばい、的なんやけど、でも他の亜流作品とは違うような筋が通っている気もした。この作品、70分ほどの短い作品なんで、ストーリーなんてどうでも良くって、とにかく以下にバイオレンスしてセックスするかって作品なんだろうな。でも2人の主人公があなたの好みに合わなければ、観ていて辛いかもね。 【イマジン】さん 7点(2002-08-10 14:00:27) |
2.グロいし、主人公二人に何にも感情移入できないし、何だかなあ…という作品でした。殺戮しまくる二人組みというのが、もう使い古された感があるので、もう少し何とかならなかったのか…と思います。やはり、フランスの女性は黒の下着なのかな? 【にゃんたろう】さん 2点(2002-05-23 13:06:27) |
1.フランス人女性がセックスとバイオレンスにまみれる逃亡劇。過激な表現が多い為、どうも生理的に受け付けない。あまりにも偏った思想も危険。 【びでおや】さん 3点(2002-01-18 23:36:23) |