★23.心にズシッとした重みが乗っかかってくる。原作とは多少テイストの異なる映画になったが、そこはさすがスパイク・リーの骨太な演出を見せてくれる。刑務所収監を明日に迫られた主人公、最後の24時間がただ淡々と過ぎていく…。荒涼としたニューヨークの街並みがより一層刹那感を際立たせる。結局は主人公の自業自得でしかないが、これからも自分はモンティとは違い愛する人と一緒に夜を過ごすことが出来るという喜び、そして主人公の決して避けては通れない過酷な運命を痛感した。相変わらずエドワード・ノートンのカメレオン演技には脱帽、個人的にはまたもやフィリップ・シーモア・ホフマンが冴えない駄目男を熱演していたように思う。 【かんたーた】さん 9点(2004-09-14 21:25:45) (良:1票) |
22.中盤あたり、だらだらしたけど、ラスト近辺の展開と映像は絶対引き込まれる。仁義ある犬ドイルに乾杯。 【ヒロヒロ】さん 7点(2004-09-13 13:34:01) |
21.《ネタバレ》 最初はどうにもだれそうな感じの始まり方だったが、モンティがニューヨークについてまくし立てる場面で一気に目が覚めた。でも、話の筋と直接絡まない場面がやけに多かったような気がする。例えば、ジェイコブの教え子との関係について引っ張るだけ引っ張っておいてオチがなかったのにはちょっとガッカリ。上映時間も135分とやや長めだが、もっと話を整理すれば2時間弱でも作れた話の展開ではないだろうか。ラストはモンティの家族が一杯出てくるあたりでオチがちょっと読めてしまったかな。ちなみに各役者のレベルはかなり高く、中でもフィリップ・シーモア・ホフマンが良い。今まで奇妙な役ばかり見てきたので、今回の不器用な堅物教師役は新鮮だった。自在な演技力を実感。 【ライヒマン】さん 6点(2004-09-12 18:04:32) |
20.《ネタバレ》 前半は期待外れかと思ったが後半に行くにつれ少しずつはまった。だが個人的にナチュラル役はもっと綺麗な女優を使って欲しかった。フィリップ・シーモア・ホフマンは相変わらずいい味だしてます。「フローレス」お薦めです。ラストは「えー逃げるの?」首を傾げたが夢だったのね。しかし監督や脚本家は大変ですね、おちのネタ切れを最近の映画を観ると感じます。 |
19.エドワード・ノートンとバリー・ペッパーの最後の方のシーンが印象的 【粉】さん 7点(2004-07-19 01:09:33) |
18.《ネタバレ》 平均点下げてごめんなさい。ものすごくつまらなかったです。NYを斬るにしては中途半端だし、いきなり鏡に向ってノートンが文句たれるっていうのが寒かった。かっこ悪い持って行き方で観ていて恥ずかしくなった程。もう少し違う所でなんとか持っていけなかったのかなぁって思いました。テーマがよくわからなかった。NYっていうのはわかるんだけど、それにしては、描き方が浅い気がしました。友人たちの仕事の話しとかもいらないし。父子の話しも、恋人との話しも、友情も何もかもが中途半端な感じがしました。かなり期待して観たのでとても残念。エドワードノートンは大好きなので彼に1点。まあ、自業自得だしねぇー。 【ぷー太。】さん 1点(2004-05-28 22:34:59) (良:1票) |
17.10年前から道を反れたモンティを親友も父親も恋人も本気で忠告したり救おうとしなかった。収監を目前にしてそれを悔やむ彼ら。もちろん自業自得ではある当人も。この場に及んで悔やんでも苦しんでも誰も過ぎたこの年月をやり直すことは出来ない。最後にもし西へ行ったら、、と語られる家族に囲まれた幸せなもう一つの人生。もしかして彼にはやってこないかもしれないこのくだりが切なく胸に迫って泣ける。地道に誠実に平穏に生き、家族を増やしつつ年を取っていく平凡でささやかな人生。「人生を無駄に生きるな」こんなメッセージがずっとリフレインしてます。黒猫さんはじめ皆さんの素晴らしいコメントに共感したりいろいろ教えられました。それ以上うまく表現もできないのですが、とにかくいろんな感慨をおこす作品でした。 【キリコ】さん 8点(2004-05-15 16:33:24) (良:1票) |
16.《ネタバレ》 最後、フラッシュバックのように流れるモンティの夢が、とても美しくも儚い。モンティが罪を犯したのは事実だし、それは償わなければならない。悪い行いをした者は罰せられる。当然のことである。この映画では、罪を犯した本人の苦悩と同時に、罪を犯す者を止めなかった者の苦悩を強く描いている。本当の親友なら…恋人であったら…と。止めなくては、と思いながらも止めなかった。彼らに罪はないが、責任はあったかもしれない。しかし、それを責めるのはあまりにも酷な話で、自分も含めて、現実的に罪を犯している者を止められる人がどれだけいるだろうか。この映画を観ている人の大部分はモンティの立場になる可能性より、その周りにいる者たちの立場になる可能性のほうが多いはず。そんな彼らのバックグラウンドを掘り下げることは、決して蛇足的な映像ではなく必要不可欠なものであり、とても重要だと思う。この映画を観て、罪を犯す本人になる場合はもちろん、周りの立場となった時に止めることができる人が一人でも現れたとしたら、この映画の存在価値はとてつもないものだと感じる。 【グングニル】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-05-07 04:42:38) |
15.《ネタバレ》 後悔して後悔して、でも「どうしようもない」ということはこんなにも辛いのか。それがじわじわと染み入り、友を殴り、殴られるシーンで最高潮に。そしてラストの父親が語る、有り得ない未来の空虚な美しさ。これがまた辛さをいやますんだなあ。 【馬飼庄蔵】さん 8点(2004-04-19 20:08:21) (良:1票) |
14.エドワードみたさの友人に連れられ劇場へ。英語を話せ!韓国人!っていうメッセージが、自分に向けられたようで、笑えな~い。あれが監督の味なのでしょうか。 【ちひろ】さん 5点(2004-04-17 16:14:10) |
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13.《ネタバレ》 優しい映画だなあ、そう思いました。スパイク・リーがどこまでも優しくニューヨークを見つめながらモニターの前で座ってる感じがして、なんだか切なくなりました。鏡の前でノートンがニューヨークという街自体に、罵詈雑言を叩き付けるシーンがなんとも切なくてやるせなくて、愛情に溢れてて、たまらないです。自分をここまで育ててくれた街に、自分ならここまで想いをぶつけられるだろうか、そんな風に思いました。あのシーンと、友人二人のグランドゼロを見つめながらの長回しが、この映画の肝だった気がします。最後の最後で、本当はそうありたかったはずのアメリカが限りなく美しく描かれます。でもそれであぶり出されるのは、力に満ちあふれてるからこそ、その力の使い方を見いだせずにもがいてるほんとのアメリカなんでしょう。傲慢なこともほんとはわかってる、でも傷ついてることを誰かにわかっていて欲しい。永遠に傷ついてしまったニューヨークという街の正直な叫び。スパイク・リーはとても正直な立ち位置に立ててるなあ、この場所から声を発し続けて欲しいなあ、そこから発する声はきっと世界に届いて行くんだろうなあ、そう、思いました。 【am】さん 8点(2004-03-28 02:02:52) |
12.あとから、じんじん効いてきました。最初に観終わった時は、「う~ん…」だったけど、ナチュレルと最後に再会したところが一番鳥肌が立った。もう一回観ないとなーって思います。 【neozeon】さん 7点(2004-03-27 08:50:13) |
11.血生臭い友情のぶつかり合いが唯一の見所。で、そこがクライマックスでしたね。そのためだけに物語をシャープに洗練した方が数倍魅力的に仕上がったであろう惜しい作品。エンディングに至る主人公の”後悔の念”は遺憾なく描かれていたし。ただ、新人作家にありがちな、話の詰め込みすぎがちょっと裏目に出たのかもしれないです。とにかく、余計な枝葉(取り立てて言うなら、友人たちのエピソードなんて、もうまさに)要りませんから。収監前の24時間なんて設定もいいし、役者も揃ってるんだけど、名作には程遠い仕上がりの甘さがある。見て損はないですが最後までだれずに見れるかどうかは…はなはだ疑問です。 【yuua】さん 6点(2004-03-19 22:28:37) |
10.《ネタバレ》 私もノートンを観たかったのと、リー作品が初なので、深い事は書けませんが、見終わった後少し涙がこぼれました。圧倒的な絶望を、何処か冷めた目線で描いていながらも、幻想的なラスト、そして一気に現実へ。圧巻でした。こうゆう作品が単館ロードショーって勿体ないと思います。個人的にはモンティの友人達がグラウンドゼロを見下ろしながら、収監後のモンティの事を語る場面が一番印象に残ってます。一度壊れたモノは、喩え年月が経って見た目には元通りに戻ったとしても、壊れた事を誰も忘れないので、本来の意味では二度と元には戻らない。切ないです。 【n@omi】さん 7点(2004-03-08 02:36:25) (良:1票) |
9.いやぁ、、皆さんの達者なコメントにおじけずいて、何書いていいやら、、、、ほんと言うとけなし文を書きたかったんだけど、書けなくなっちゃった(笑)。ボクはスパイク・リーさんの映画ほとんど見てないからなぁ、もっと勉強しなきゃいかんな。 【あろえりーな】さん 6点(2004-03-05 19:24:56) |
8.《ネタバレ》 全く個人的な意見ですが、モンティを眺める父親の目に、ニューヨークを眺めるスパイク・リーの目を感じた。傷付き、誤った道を歩み、でも誰にも本気で止めてもらえなかった哀れな、けれど何よりも愛しい息子。それを後悔しても嘆いても、一度きりの人生なんだから、再生への希望を抱こう。最期は不覚にも感動してしまって、自分の住む街こんな風に愛せることに、うらやましさすら感じてしまった。そしてこの重くて暗い内容を、一流のエンターテイメントに仕上げた演出はさすが! ノートン、上手いんだな~ ナチュレルの心情も、いいんだな~ あんなにモンティを愛していて、足を洗ってほしいと思っているけど、贅沢に慣れた自分が、貧しくなってもモンティを愛せるのか不安で、そんな自分にちょっと嫌気がさしている感じが、とても良く出ていた。友人二人も上手いんだな~ 会話もいいんだな~ 英語が理解出来たら、もっと楽しかったんだろうな、残念。モンティがドイルに言う、「こいつを助けた事は、俺の人生の中でも 最も素晴らしい事だ。だからこいつの命に責任を持たなくてはいけない」みたいな台詞、ジ~ンと来ました。スパイク・リーの「未来」に期待。 【ともとも】さん 9点(2004-02-22 21:53:43) (良:3票) |
7.《ネタバレ》 見る人の視点しだい。難しい映画だと思う。評価しずらい… オイラはE・ノートンが見たくていったけど、相変わらず凄まじい演技だった(圧巻)! 鏡の前でまくし立てるシーンはEMINEMを越えていた(笑) しかし、ラストに関しては賛否両論。でも何故かまた見たくなる映画かも…DVDはほしいな~。 【狛江人】さん 7点(2004-02-18 18:46:52) |
6.想像はできても現実ではない、「25番目」の時間。でも時間が24つ、というのも決められたことで、そんなこととは関係なく、そして誰にも等しく、時間はただ過ぎていくものです。いま、にとどまることなく淡々とおしよせてくる、ちょっとだけ先の未来、というありふれた閉塞感を、ほどよく現実的な設定で描き出しているように感じました。原作を見てみたいと思います。 【its】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-02-18 00:01:31) |
5.誰にとっても人生は一度きりだ。昨今簡単に「自爆テロ」とまるで新しい爆弾の一種かなにかのように言われるが、自爆する人にとってもたった一度の人生。その決意は並々ならぬものがあったろうし、彼らにその決意をさせたのは「神」ではなく「人間」なのだと言うことを理解しなければ問題の解決とは程遠い。なので【veryautumn】さんの意見は全くもっともで、私も9.11について語られる時いつも気にかかることだ。しかしこの映画については【?すぺるま代表取締役社長】さんの「社会派ではなく1本の映画として完成度が高い」と言う意見に同意する。これはニューヨークを舞台に描かれたベニオフの原作にスパイク・リーが非常に個人的な感情を織り交ぜて作った映画だと思う。他人をヤク中にした金でゴージャスな暮らしをしてきたモンティ、その金で高価な買い物をするナチュレル、分かっていながら傍観者でしかなかったジェイコブとフランク。モンティと彼にまつわる人々の一度きりの人生が失われた原因は、彼ら自身にあるのだという真実をスパイク・リーは提示し続ける。その上での圧倒的な喪失感、そして再生への希望。ビート詩人がポエトリー・リーディングをしているかのようなこの映画での「スパイク・リーの復活」を素直に喜びたい。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2004-02-16 12:02:32) (良:3票) |
4.《ネタバレ》 追記:この映画このレビューについては私のミスリードです。しかし故あって、このレビューは晒しておきます。自戒。以下原文・・・・・ 笑(嘲笑?)票をもらっておいてなんだが、【黒猫~】さんと【すぺるま~】さんの意見にインスパイアされたので全面的に書き直す。ごめんなさい。原作にはグランド・ゼロは登場しないが、スパイク・リーはあえてそれを登場させることでモンティとNYの姿をダブらせ、ひいては「がんばろうNY」というメッセージを贈りたいと思ったはずだ。彼はモンティが因果応報と強調するが、ならば「モンティ=NY」である以上、NYテロも因果応報ということになる。しかし、モンティは自業自得だが、NY市民を含め、NYテロで死んだ人は自業自得とはいえないだろう。少なくとも、スパイク・リーおよび観客に彼らの死を「自業自得」と決め付ける権利はないと思うし、百歩譲って「自業自得」だとしても、NYのそれとモンティのそれはレベルも悲しみも全く違うはずだ。つまり「NYの希望」と「自業自得の男の希望」は全く別の動機から生まれた全く別種なもので、それを考えれば「モンティ=NY」というのがそもそも無理な設定なのだ。「がんばろうNY」という狙いのもとでグランド・ゼロを絡ませた時点で、もともと私小説的な性格を持つ原作を換骨奪胎した映画になったといっていいと思うし、スパイク・リーもそれを狙っていたと思う。しかし、そもそも前提にこのような無理がある以上、彼の狙いが成功したとはやはりいえないだろう。皆さん好評価だが、失礼ながらそれは「グランド・ゼロ」をモンティの自業自得ぶりと切り離すか、あるいはグランド・ゼロ自体を無視することで成り立っているのではあるまいか?スパイク・リーの狙いとがっぷり四つに組んで鑑賞すれば、「余計な色気を出さずに原作の良さを活かして撮れ」という結論になると思うのだがいかがだろうか?。もし、彼がそうしていたなら【ともとも】さんが言っていることに尽きる。蛇足になるが、もしこれが「自分自身への応援歌」だというのなら、そんな下らないものをカネとって見せる神経がそもそもおかしいと私なら思う。・・・原文終わり。汗。 |