47.《ネタバレ》 サスペンスを見慣れた人なら、多分ある程度「奴」が隠れている場所が分かるはず。
何故なら、「奴」は怪しすぎだ。ポスターにもなってる。バスルームのシーンでは必ず映る。
おまけに「犯人は最前列で見るのが好き」という言葉。
色々繋げてけば奴がそこにいるのはある種必然である。でも監督らも奴が怪しさ万点なのを招致しているのかミスリード用の犯人を用意している。そこの演出はうまいと思った。
それとゴードンは医師なのになんで死体が嘘だと気づかないんだろうという疑問もあるけど、それは人間の心理と錯覚をつけばごまかすことは出来ると思う。
ゴードンはどういう状況にいたのか?ということを考えてみればいいと思う。
状況1、老朽化したバスルーム(密室)で鎖につながれている。
状況2、テープによると目の前の男を殺せということらしい。
状況4、テープによると目の前の男を殺さないと家族どころか自分も死ぬらしい
状況5、これを仕組んだのは猟奇殺人犯の”ジグソウ”
簡単に言えば上記のような緊迫した事態が一度にゴードンに押し寄せたわけである。
頭は大混乱パニックに陥っていたはずだ。そんな時、冷静に死体の状況なんか確認したんだろうか。
目の前に血だらけの男が身動きもせず倒れいる。これはジグソウが仕組んだことだ。
この二つの情報だけでゴードンは彼を「死んでいる」と判断してもおかしくはない。人間の錯覚を利用したんだと思う。例えケガをしていなくても腕に赤い塗料をぬれば「傷がある」と思い込ませることは可能だ。
目の前に血だらけの人間が倒れ、殺人鬼が関与しているともなれば即座に「死体」と連想しても不思議じゃない。とくにパニックになっているのだから、最初から冷静な思考能力は奪われているし、あんな血だらけの男をマジマジ見てもいられなかっただろう。
だから、そこは不思議だとは思わなかった。