69.《ネタバレ》 チャップリン映画の転回点、もしくは分岐点の映画だと思います。まず、チャップリンのトレードマークである、山高帽とドタ靴、窮屈な上着にステッキ姿は、この映画で完全に姿を消します。そして、サイレントを頑なに守り続けたチャップリンは、この映画でとうとう声を出すのです。1930年代、映画が急激に変わっていくのに対応できず、多くの映画人が去る中で、それでも10年ほど健闘してきたチャップリンが初めて作ったトーキーは、トーキーに屈するどころか、正面から闘いを挑んだ意欲作です。トーキーの象徴の機械を相手に、無声のまま痛快なバトルを繰り広げ、最後にどこの言葉でもない(インチキスペイン語っぽいけど)歌と、おなじみのパントマイムでトーキーデビューを果たしたのです。そして、映画の中身はボードビル出身の芸人、チャップリンの至芸が散りばめられていて飽きさせません。ローラースケートはメチャ上手いし、建てたんじゃなく、見つけた(!)壊れまくりのボロ家もいいし、川へのダイビングは見ているこっちがイタタタ・・・。チェスター・コンクリン演じる親方とのコントはもっと見たかったくらい。あと、カフェのロースト・ダックのおじさんは、気の毒で笑わせてもらいました。料理を落とさずに、ホールを回り続ける芸も秀逸。ヒロイン役のポーレット・ゴダードは野性的な強い目が、印象的でした。そしてラスト、山高帽のチャップリンが遠くなっていく姿に、元気を分けてもらい、淋しさを感じました。この2人はこの先、何があっても、笑い飛ばして歩いていってほしいし、きっとそうするんだろうと思いました。 【くなくな】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-06-27 22:48:12) (良:2票) |
68.ただのコメディだと思ってみていたら、すごく深かった。チャップリンの映画には映像で見ている以上に心に訴えかける何かがある。何かとハイテクとか近代化とかをもてはやしている人たちも、チャップリンの映画を見て、その「何か」を感じ取ってくれないかなぁ。 【トナカイ】さん 9点(2004-06-24 22:30:47) (良:1票) |
67.チャップリンの映画のよさがわからず、これ以上作品を観るのをやめようか…と思った矢先、やっと見つけました!これこそチャップリンの最高傑作です。諦めないでよかった(笑) |
66.両親ともに「最高のエンターティナーだった」と言って、小さい頃からチャップリンの映画はTVで見てました。成人になり、再見。結果は・・・、いやぁ素晴らしかった。ティティナの楽しさは勿論、食事マシーンとかローラースケートのシーンは、どうやって撮影したのでしょうか?決してサイレントではないのに、必要以上に語らない。それが分かりやすくてとても良い。赤狩りで大変な不遇にあったけど、存命のうちにハリウッドが謝罪してくれて本当に良かった。 |
65.皮肉と希望に満ち溢れた名作。現在の社会と比べてみると、この映画内よりもっとひどくなっていることに気づく。例え社会からはみ出ても、何をやってもうまくいかなくても、希望と人間性を失わず前を向いて人生を歩んで行こうというラストに涙した。 【ラーション】さん 10点(2004-05-13 15:46:31) (良:1票) |
64.チャップリン作品の中で一番好きです…ライムライトを超えました。あまりにも有名すぎるラストシーンで、不覚にも泣いてしまった…。本当チャップリン天才です!!あの歯車のシーンは凄かったです。 【Ronny】さん 10点(2004-05-07 17:00:30) |
★63.チャップリンの面白さが控えめな一品。この映画で「機械化時代への警告と風刺」だなぁ、なんて感想は前もって言われてなければ持てない。 むしろ全てが資本主義化され行く流れの中で映画界も流されていく現実に戸惑う彼が見えて来るようだ。 それはさておきポーレット・ゴダードとチャップリンのプラス思考な動きが良かった。有名なラストの2人が背を向けて歩いてくところにこそチャップリンが映画界に対する無言のメッセージを発してる様に思う。 【スルフィスタ】さん 8点(2004-04-29 02:42:46) |
62.本当に笑える。本当に、チャップリンと女の子の関係が見てて微笑ましい。機械化への皮肉、か。そうだ、特にあの自動食事マシンが最高だ。 【あろえりーな】さん 7点(2004-04-09 01:41:24) |
61.なんでこんなに笑えるんだ?ざっと70年前だろ? 信じられない・・・チャップリン・・・スゴスギ・・・ 【ボビー】さん 8点(2004-03-29 10:33:41) |
60.機械文明への警鐘というテーマも面白く、また、流石チャップリンだなぁと思わせる温かいコメディセンスの良さがありとても楽しかったです。加えて感心するのは、チャップリンの優れた身体能力です。スタントマン顔負けの能力の高さがあるのではないかと思います。やっぱし、チャップリンは最高ですね。 【たにっち】さん 8点(2004-03-21 16:30:02) (良:1票) |
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59.主人公は機械を使う側から使われる側になってしまったといっても過言ではない。今の我々も一歩間違えばこうなるという事をこの作品は教えてくれる。そして、我々はこの映画のラストのように均一化された世界の中で幸せを見つけなければならない…そのことをチャップリンは面白おかしく我々に教えてくれるのである。 |
58.《ネタバレ》 進み過ぎた文明への警告。機械化社会における人間性の喪失。この映画のメッセージは、チャップリン映画の中でも「厳しい」目を持って描かれています。しかし、声を荒げて非難するのではなく、ドタバタのアクションの中で、実に上手に笑いとともに見せています。でも、その笑いは自分を「笑う」のと同じなのですね。便利になることは悪いことではありません。しかし、過剰にまで進み過ぎるオートメーション化がもたらすものが何なのか、チャップリンは自動食事マシーンで見せてくれています。機械のペースで進む食事。会話のない時間。美味しさを楽しむ暇もなければ、余韻もない。今でさえ、食事マシーンなるものは存在しないですが、食事に対しての姿勢や考え方はオートメーション化になっているのでは?と思ってしまいます。その予見に驚くと同時に、それを目で見せて伝える凄さに唸らされます。この映画では、画面の端々にまで、機械に対峙する人間の生き方や考え方について私達に宿題を出しているように感じられます。「心」は大切なもの。「感情」は大事なもの。失うことは、人間をやめることと同じ。そうならないために、時代を越えて存在するものがある、それがこの映画「モダン・タイムス」だと思います。 【映画小僧】さん 10点(2004-03-18 13:47:04) (良:1票) |
57.チャップリンの映画を観るのは初めて。様々な映画を観てきたが、レンタル屋では何故か避けてしまっていた。最近の映画はとても難しい。状況を理解するのに時間が必要で最初の30分はよく分からない状態で観ていることが多い(というかそうならざるを得ない映画が多い)。徐々にストーリーが分かってきて、最後に最初を振り返って「なるほど」という感じか。しかし、この作品はそのような難しさがない。シンプルで暖かい。最初からストーリーに入っていけてなおかつ単純に楽しい。なんて素晴らしい映画だろう。最近では創ることが不可能に近い映画なんでしょうね。娯楽映画の本質がここにあるような気がするのだけど。 【epitaph】さん 9点(2004-03-02 13:56:06) (良:1票) |
56.あくまでもマイムにこだわるチャップリンの誇り。「ティティーナ」を歌うシーンには鳥肌が立った。ポーレット・ゴダードはチャップリン映画のヒロインでは一番好き。 【藤村】さん 8点(2004-02-13 12:22:29) (良:2票) |
55.あの即興で歌を歌うシーンはすごい良かったし、印象にも残った。個人的にはラストは二人で立ち去るより一人で立ち去って欲しかったかな。 【ボーリック】さん 8点(2004-02-03 01:42:38) (良:1票) |
54.初めてチャップリンの作品を観ました。最高ですね!もっと早くレンタルしてれば良かった・・・。あまり映画を観ても笑う方ではないのですが、とにかく笑わせてもらいました。工場での作業や歯車のシーン全てが脳裏に焼きついちゃいました。私が中でも一番印象に残ったシーンはデパートの警備員をいう立場を利用して彼女を招き入れ二人で楽しでいた中でローラースケートを履いて目隠しをしチャップリンが踊り続けるシーンです。なぜか『雨に唄えば』の有名な雨の中のミュージカルシーンとかぶって観えてしまったのですが、感動しました!!正直、『雨に唄えば』より感動しましたが比較するのがおかしいですね。(笑) また彼の作品を借りてみたいと思います。 【MINI1000】さん 9点(2004-01-25 14:12:40) (良:1票) |
53.昔学校の授業で見たときは寝てました(笑。改めて最近見ました。やっぱり子供の頃とは印象が変わりますねぇ。36年。。。スゴイですねぇ、この頃に機械文明の発達を危惧してこのような風刺ができるとは。。。映画の本質ってこういうシンプルな内容が本質なんですよね。金ばっか使ってるなよ~、最近の映画。って感じました。 【グングニル】さん 7点(2004-01-11 23:50:27) (良:1票) |
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【its】さん 7点(2004-01-07 01:24:40) (良:1票) |
50.昨今はわざわざ大金を投じてまで糞映画を制作するのが大ブームらしいが、この状況をチャップリンがもし見たらどう思うだろう?意外にも嘆く代わりに、現代の映画をうまく皮肉った作品を創ってしまうかも。・・・とチャップリンの傑作を見て思いました。一人の偉大な喜劇役者には、後世の人間が束になっても敵わないということをまざまざと見せ付けられた感があります。 【与太郎】さん 10点(2003-12-31 17:53:47) (良:1票) |