23.《ネタバレ》 ムスーっとした親父の表情がすべて。 【モチキチ】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-10-30 23:35:26) |
22.《ネタバレ》 これはもう映像の美しさだけで、その勢いで8点を付けたくなる映画ですね。流石はあのドヴジェンコ(正確にはウクライナだけど)やタルコフスキーを輩出した国だけはあります。途中でもしかしたらこれは最後まで結論を出さずに終わるんじゃないか?と思っていたら、案の定…。でもこういう突き放した感じの映画は結構好きです。監督はこれが初監督作品だそうですが、落ち着きのあるストーリー展開やカメラワークなど、早くもベテランの風格を感じさせます。兄役のウラジーミル・ガーリンが撮影終了後に溺死してしまったという裏話はあまりにも出来すぎていて(失礼)、映画の物語以上に落ち込んでしまいました。ご冥福をお祈りします。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-28 18:07:31) |
21.《ネタバレ》 バカなオヤジが死んで、せいせいした。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2005-10-20 05:21:09) |
【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-14 17:38:21) |
19.解かれざる問いがあっさりと解かれてしまう。これこそが出来損ないのミステリーと言えるのではないか。現代のミステリーとは、謎が問いかけられ、そして解かれないこと、世界と人間という大いなる謎の前で解かれるべき謎のちっぽけさに愕然とし、そこから新たに謎が連鎖すること、事件の解決が読者を宙吊りにすること等々、一筋縄ではいかないのが特徴であり、ミステリーとして、作者や登場人物、そして読者たる僕らが謎に対峙する姿勢には実に現代的有り様が反映されているのだ。 確信犯的に謎を残す映画『父、帰る』は、まさにそんな現代的な謎に満ちたミステリーだといえようか。しかし、この映画で問われて解かれない謎については、それが解かれ得ない状況に追い込まれてしまうという、その状況設定こそがこの映画の肝ではないかと僕は感じる。つまり謎の解決が知らしめる真相とか真実そのものには大した意味はないはずなのだ。 この映画はもっと素直に観られるべきだと思う。父と子、母と子、兄弟、そして家族。その根源的な関係性から立ち上る感情というもの、そして生きる原理としての赦しの視線をもってこの作品を観てみれば、そこで描かれるドラマに最初から謎などない。この映画はロードムーヴィー的な平板な物語に内包される人間同士の言葉を超えた感情劇なのであり、僕らはその微妙さこそを感じ取るべきなのだ。 実は僕も偶にしか帰らない父なのだが、父帰る時の息子の視線には気を配るようにしているゾ。。。 【onomichi】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-10-02 10:15:26) (良:2票) |
18.最初は良い映画かな?と期待をもたせるのだが・・・。それにしてもあの意味ありげな伏線など未消化のまま終わるのはどうかと? 【miso】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-09-30 23:31:26) |
17.「謎」で始まり、私達はその中に引きずり込まれ、最後も「謎」のまま放り出されてしまう。でも、多分…と、それぞれが想う結末。心を引きずられてしまう映画でした。 【アンナ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-25 21:47:13) |
16.子ども達への愛情がとても感じられるし、美しい風景がとてもよかった。しかし、やっぱりどうしても父親がああなってしまうのは、私としては納得できない。なんか砂を噛んだ感じで後味が悪かった。ついでなんですが、イアンの顔が誰かに似てるって最後まで気になったのですが、最後に思い出しました。M.シューマッハ。 【さら】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-07-25 14:57:00) |
15.なんだかいろいろ心残りのある作品でしたが、しかし、どの場面も緊張感があり、イワンの鋭い眼光がとても印象に残ります。また父が死んでの「パパ~」と叫ぶシーンもとても印象に強く残りました。最後に写真のようにいろいろと見せるシーンもとても僕の気持ちを複雑にしてくれるほど綺麗で美しかったです。 【アンリ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-07-01 19:35:42) |
14.弟が心から「お父さん」と言ったとき涙があふれました 【のりまき】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-26 23:11:15) |
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13.うええ~。なんでしょうか、この映画は。凄くイヤです。謎だらけのままってのは別にいいけどさ。なんか気に入らないなぁ。あと、チラシとか予告では映像がタルコフスキーを思わせるって書いてあったけど、どこが?全然違うと思う。映像的にはダニー・ボイル系って気がしたけど。 【黒猫クロマティ】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-06-11 01:54:56) |
12.背景や環境について非常に説明不足な分、観客は目の前に映し出されるストーリーの中から必死に状況や心情を読み取ろうとする、、、それがこの作品に私たちがぐいぐいと引き込まれていく要因ではないでしょうか。勿論それを可能にしているのは緻密に構成された脚本であり、各キャラクターをドキュメンタリーさながらに演じて見せた役者である訳で、作品として非常に良く出来ている良作です。 【wood】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-05 09:49:37) |
11.映画の内容に満足していたので長男役の子が、この映画のロケ地で撮影直後溺死したというのがショックだった。 【孤島の鬼】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-05-29 22:15:13) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 あの箱の中身はなに?それが気になる。しかし監督は箱の中身を何にするかは最初から考えていなかったはずです。つまり観る方が勝手に想像してくれよという意味です。「父親がどこからやって来て、何をやっていたのか?」それも分かりません。それを説明しないから、私たち観客は、この映画の兄弟と同じ気持ちになって「正体不明な不気味な父親」を感じることができます。 そして想像力は膨らみます。弟は「殺されるかもしれない」と心配します。 父親のほうは、まったく自分の考えていることを子供たちに話しません。だから、ますます不気味な存在になっていく。 本当はただ単に不器用な男だったのかもしれない。 子供たちに無人島の塔のてっぺんで素晴らしい景色を見せたいだけだった。なのに、子供とどう接したら良いのかわからない。 すぐ命令してしまう。そして自分を殺そうとした息子の姿をみて「誤解だ」としか言葉が出てこない。この父親が死んだとき、子供たちは1枚の写真を見て、はじめて父親の自分たちに対する愛情を知る。その瞬間、父親の死体は海に沈んでいく─。弟が心から「お父さん」と言ったのはそのときでした。「親の気持ち、子知らず」。 まさにそういう映画でした。 最後に無人島で怪しげにあの箱を掘り返している父親をみたとき、箱の中身は奪い取った財宝だと思いました。それがラストではあの箱の中身は、家族との大切な思い出の品へと変わっていました。これが想像の楽しさです。 これが監督の意図した「秘密の箱」のからくりだと思いました。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-29 11:41:30) (良:3票) |
★9.劇場で観た後、しばらく置いてDVDで再見。初見の時はとにかく、解き明かして欲しい謎だらけだったが、2度目はそれらが、実に気持ち良く観る側の期待を裏切ってくれてたのが解った。改めてこの監督の手腕に脱帽。一度目の不可思議が2度目には心地良さに。知的な映画ってこういうのをいうんだろうか。。。 【GUSUTAV03】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-05-20 04:18:41) |
8.《ネタバレ》 いい映画ですね。派手じゃないけど、とてもドラマティックでした。 みなさんが書かれているように、この作品は観る人によって解釈が変わってもいい映画なんだと思います。むしろ、その解釈の違いが面白いのではないでしょうか。若い人がこれを観て「いるよなこういうオヤジ、マジむかつく~、死んで当然じゃね?」と思うのもアリ。「12年の刑期を終えて出てきた男が息子と旅するフリして、昔埋めた宝を掘りにきた」って思うのもアリかな。「突然自分の人生に孤独を感じた男が、家族との絆を取り戻そうとした」のかもしれないし、「紛争地域から一時的に帰国した軍人が、息子たちに軍隊教育をしようとして嫌われた」のかもしれないし、キリスト教の神話やロシアの歴史をひっかけてるのかもしれない。 ちなみに私はこう観ました。おそらく12年服役していた父親。何故今更帰ってきたんだ!という問いには答えられない。ただ失った時間を取り戻すかのように、息子たちと旅に出る。父親にとっても12年の空白は大きく、息子たちへの愛情表現を遠慮している。父親は息子たちに生活の知恵と人間関係の知恵(縦社会)を教えようとするが、その命令口調が息子たちには高圧的に感じられる。母性で育った息子たちは父性に戸惑う。降って沸いたような父親を尊敬などできるわけがない。そして悲劇は起きる。次男はただ泣き、長男には父性の芽生えが起こる・・・。子供の頃って、優しさ以外の愛情には理解が及ばなくて、大人になってから振り返って、ああ今ならわかる、って思えるのが親の気持ちだったりする。この歳になって、この映画の父親の表情や言葉を追っていくと、とても切ない気持ちになります。(悪いけど私の死んだ父に比べたら、この映画の父の言動は真っ当だし優しいです)次男がこの後どんな風に育っていくのか気掛かりですが、自分を助けるために命を落としてしまった父親の記憶は、苦しいけれど有害なものではないんじゃないかと私は思うのです。箱の中身が何だったのかは結局わからないのだけど、父親が大切なものを取り戻しに来たのだという事だけは確実に私の胸に残りました。 【337】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-15 15:41:34) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 最後までパパが何者なのかわからなかったのは自分の中で納得行かない気がしたんだけど、ちょっと時間がたったらあれでもよかったのかもと思えてきた。一つは予想しながら、展開を期待しながらずっと見れたこと。もう一つはイワンを命がけで助けようとしたところ。これがあったから本当にやっぱり父親なんだとわかった。 息子の演技と心理描写がすばらしい。この映画の作り手にはきっと兄弟がいるんじゃないかな。兄弟同士の立場と心理の状態による相互に及ぼす影響の強さって、兄も弟もあまり違わないような気がします。だから弟が強気になり、一方の兄がしたがってしまうのも納得がいくというか、むしろよく描けてるのと感心してしまうのだ。(私も兄弟がいてよくわかる) ときたま美しい風景が映されるが、なんだかちょっとわざとくさいというか、突然すぎで映画の雰囲気に溶け込んでいない感じがした。後半はそういうシーンが増えて慣れたけど。 とにかくストーリーはともかく子どもの演技に注目のいっぽんでしょう。 【ノス】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-04-20 19:14:31) |
6.いや、ほんとこれいいんじゃないでしょうか・・・。父をソ連に見たてる政治的解釈やキリストに見たてる宗教的解釈をしたり、「イワン」=イワン・カラマーゾフと論じたり、水のイメージなどからタルコフスキーの影響を論じたり・・と、学者や評論家や映画通はすでに様々な視点からこの映画を語り尽くしていることでしょう。本作はそういうことが可能な豊かな表現の作品である反面、少々「あざとい」とか否定的な意味で「高尚」だとか正直私は思います。それはそれで魅力であると知ったかで勘違い野郎の私なんかは感じるのですが・・。しかし、本作はそうした隠喩にまみれた高尚な作品であっても、ストーリーは意外とシンプル(寓話化された単純さ)で結構強烈に心を揺り動かされます。シニカルでぺダンチックな評論家的視点などやっぱりどうでもいいと思える非常に真摯な作品です。自己満足かもしれませんが鑑賞後の余韻がたまりませんでした。どういう余韻かはうまく説明できないのですがボ~ッとなってしまいました(どういう余韻が残るか?というのが私の映画評価で大きな比重を占める基準です)。静かでゆったりしていますが決して退屈ではありません。ハリウッドのけたたましさに慣れきっていてもそれほど不満を感じないでしょう。あえて謎だらけのまま放り出すやり方が成功しているかどうかというのがやはり大問題だと思いますが私個人はこの映画に関してはあれで良いと思います。ソ連やキリストや父親などというのは得体が知れない謎だらけの存在だというのを表現しているのではないでしょうか?。すっきりしないのがこの作品の魅力的な味だと思います。映画館で観てからかなり時間経っちゃったけど、気まぐれに今になって思い出しながらレビューしました。でも、あのなんともいえない薄暗い美しくわびしい映像は大きなスクリーンで観て良かったなぁ・・と自己満足してます。 【しったか偽善者】さん 9点(2005-03-12 22:22:04) (良:3票) |
5.まるでドキュメンタリーを観ているのかと思うくらい、すごくリアルな作品だった。突然帰ってきた父に対する不信感やとまどいが、2人の少年の演技からそれはリアルに伝わってきた。とても演技とは思えないぐらいである。そして、終始乾いた視点で捉えたカメラの映像もまたリアル。例えば、車の中で親子3人、なんとなく気まずい空気が漂っているのを、カメラは的確に捉え、リアルに写し出している。おかげで最後までもの凄い集中力で見ることができた。 【きのすけ】さん 8点(2005-03-01 19:56:20) |
【セクシー】さん 10点(2004-11-25 10:22:14) |