15.《ネタバレ》 アナウンサーを追い詰める手口がやりすぎじゃないですか。犯人が、と言うより、監督が。放送ブースで殺人が行われたパートではいくらなんでもと思いましたが、そんなもんじゃ終わらせなかった。しかし。こんなにも、センチメンタルで救いのない終幕になるとは思いませんでした。邦画だったら、前の奥さんは助かるんだろうし、政府側にも少しは事情を説明させるでしょう。韓国映画はすごい(今更ですけど)。出てくる俳優さんのことを、映画でしか知ることがない(CMやバラエティ番組で見なくても良い)ことも、日本の観客であるワタシに有利なのかもしれません。日本に似ているけどやっぱり違う韓国の映画を、こうもあり得た我々の作り上げた物語のようにワタシは観ているような気がする。ものすごく面白かったです。 【なたね】さん [インターネット(字幕)] 9点(2022-02-26 18:41:17) |
14.《ネタバレ》 典型的なソリッドシチュエーションスリラーの様式ですが、主人公は事件現場には居ません。デンマーク映画『ギルティ』(2018年)と同様のスタイルです。まさに踊るの青島の名台詞『事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!』状態です。ところが、物語が進むに連れて様相は一変します。此処が事件現場に変わる。どんなにハラハラしても我が身(主人公)の安全だけは確保されていると思っていたのに。この大転換は、サスペンスギミックとして優秀であります。ただ、形式的にはご指摘のレビュワー様もおられるように『ドリフのコントのオチ』以外の何者でもありません。一定年齢以上の日本人観客の脳内には『♪チャチャラチャンチャラチャンチャンチャンチャラチャンチャンチャンチャンチャン・チャチャラチャンチャラチャンチャンチャンチャラチャンチャンチャンチャンチャン・テーテテテテー♪』の曲が響き渡った事でしょう。ドリフって偉大ですな。 【目隠シスト】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-02-16 19:00:02) |
13.マスコミと政治の両刃を研ぐ人がいないのは、 ここ何十年なのか若輩者の私が語れはしないです。 テロの動機は分かりやすい。 そして、踊らされるキャスター(DJ)も分かりやすい。 分かりやすいものは 分断によく巻き込まれるとは漢字が表しているなと思うばかりで、 では果たしてこのキャスターが実行犯の無念を自分のことのように 感じているかといえばそんなことは無いだろう。 そんな果てしない虚しさ、の描写という点では、 キャスターのテロに関わる部分が少し弱いかなと思いました。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-12-12 22:49:18) |
12.《ネタバレ》 これは面白い。とにかく冒頭、やさぐれた感じの主人公が、にわかに欲望をたぎらせ、そしてテレビカメラの前で急に生真面目風なキャスターを演じるまでの三変化が見事。これが役者の演技力というものかと、この時点ですっかり魅了されました。 いろいろ「how?」と突っ込まれたら説明できないシーンが多々あったように思いますが、そんなことはどうでもいいと突っぱねる緊張感とスピード感がありました。政府やら警察やら局やら他局やら、いろいろな思惑や疵が絡み合うカオスな状況は、もはやコントのようでもあります。で、いったいどうやってオトシマエをつけるのかと思っていたら、これ以上ないほどのカタストロフィーでした。いろいろ裏切ってくれます。このあたりも見事。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-12-02 02:07:11) |
11.ユンヨンファというキャスターが熱いし、ドキドキさせますね。シナリオはどこから見てるのかもわからないテロリストの設定で期待させるが、最後は何かオチが物足りなかった。フォーンブースという電話ボックスから出たら殺されるというテロリストの作品を思い出した。オチも確かそっくりだったっけ。 【SUPISUTA】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-01 20:21:04) |
10.ほとんどテレビスタジオのワンシチュエーションだが、飽きさせない展開と画作りで最後まで目が離せない。 自分の中で、ソン・ガンホ、ファン・ジョン・ミン、ハ・ジョンウンが3大韓流アクターたが、ハ・ジョンウンの演技力が今回も素晴らしい。 テロは決して許されることではないが、その要因を作ったことも場合によっては悪なのかも知れない。 本作は大統領が謝罪するか否かが焦点たが、テロに屈しない事がホントに最善なのか考えさせられた。 最後は…あの選択になってしまうか。。。 【tonao】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-05-30 17:54:45) |
9.《ネタバレ》 うちらはユン・ヨンファを通じて事件の内情、そして政府及びテロ対策本部の駆け引きを目の当たりにしてきたわけだ。 その結末にて発せられた大統領の声明文が気持ち悪い。 『 政府はテロリストと一切交渉しない 』ですと。 『 国民の皆さん 私の決断にご支持いただき感謝いたします 』ですと。 『 政府はテロとの戦いに勝ったのです 』ですと。 ふむ なるほどな。 痛く終わりましたね 奇をてらうこともなく単純明快でストレート勝負のストーリーだったのに、なかなかに なかなかな出来栄えであったと評価をしたい。 ユン・ヨンファ役のハ・ジョンウという男優、 はじめこそイケ好かない感じの男であったが 次第に彼のペースに嵌まってしまった。彼の熱演素晴らしかった。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-16 21:39:01) |
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8.《ネタバレ》 スラプスティックといえば昔はコメディと相場が決まっていたものだが、今はドタバタシリアスというジャンルが存在する。そう考えるしかないくらい次々に起こる危機的状況の天丼状態。主人公を追い込むのだけが目的の穴だらけで無茶苦茶なシナリオ。いちいち穴に突っ込むのもめんどくさいがキートンみたいなドタバタがやりたいのだと思えば納得できるような気もする。中盤、橋が傾いて人がずり落ちそうになっているシーンあたりでこれは「8時だよ!全員集合」ではないかと気が付いた。そして終盤の高層ビルが隣のビルに寄りかかるシーンに及んでそれは確信に変わった。あれ完全にドリフお得意の屋台崩しでしょう。そう思って笑っていれば、安易なお涙頂戴に腹を立てることもないのかもしれない。 【皮マン】さん [映画館(字幕)] 4点(2017-03-31 08:49:26) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 この映画…、面白いかもしれない(≧∇≦)まず1番大切なこと書きますね。90分以上ハ・ジョンウを見続けられる‼️これだけでも最高☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ で、お話を軽く。 落ち目だが実力抜群のキャスターの男が主人公。そこに大事件が。自分の番組の電話コーナーにテロ予告が。しかもそのテロたるや半端ない。巨大な橋を爆破するは、キャスターの耳のイヤホンに爆薬仕掛けるは…(^_^;)もちろんもっとすごいことに。 そこにキャスターの思惑や上役の思惑。その他大勢の人間の命を含めた犯人とのやりとりが発生していきます。 いやー、個人的感想で…、途中までならフォーンブース超えてるm(_ _)m!!! 超えていなくても、あんな感じの閉ざされた空間をとてもうまく使った映画ですね(^O^)/ ツッコミどころは満載です。でも野暮なことは言いっこ無しで^ ^警察長官のイカれっぷりと散りっぷりでご勘弁を^ ^ ところでキーワードは「謝罪」なんですよね。なんだか思い当たる国家問題が(^_^;) あと、途中のハングルが読めないおかげで面白さアップ! 【JF】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-09-13 23:11:30) |
6.《ネタバレ》 テロリストが爆破予告をラジオ局生放送に電話してきて実際に爆破、というあたりはありそうな展開だが、視聴率や左遷されたキャスターの復帰を目論んでそのままテロリストとの対話を生放送、というのはなかなかひねっている。そして単純なサスペンスかと思いきや、後半の展開は予想の斜め上を行っている。ほとんど放送室だけというワンシチュエーションものだが全く間延びしないのはさすが。 ■長官が死ぬ辺りから平穏な終わり方は無理そうだという予感がする。視聴率のために人質を死なせるほうがよいという局長の命令はいかにもな感じだが、結果から見るとそれでよかったというあたりが非常に皮肉。そして最終的には多数の人命が失われたうえで、主人公自身がスイッチを入れてしまうのは、前半の人命をなるべく守ろうとする姿勢とは不整合な気もするが、その辺りも含めて「上層部の不誠実さと自己保身」に対する憤りがこの90分で犯人にも主人公にも充満したということなのだろうか。 ■しかし、上に使い捨てられるのも、抵抗において殺される(橋の上の人質や警察官)のも結局下っ端(長官だけは際どいが、主人公も犯人から見たら「上」のポストであることを考えると、上に上がってもさらに上から使い捨てられるリスクはいつでもあるということだろうか)で、局長や大統領といった上の身分の人間は安心して保身に走れるという構図がまざまざと見せつけられる。そういう徹頭徹尾の「下っ端の努力の無駄さ」をこの映画は暴き出している。 ■展開は強引なところもかなり多い。犯人が名前を挙げていながら彼が死んでいることを全然警察が突き止められなかったり、川に飛び込めば助かるくらいの高さの橋の上で助けを待ってたり。犯人の最後の方の行動も不可解だし、ビルが寄りかかるのとかはコメディかと思った。そういう粗さはあるものの、全体としては勢いをもって最後まで見せてくれる作品だとは思った。 【θ】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-06-03 11:52:57) |
5.およそスタジオ内の一人のキャスターだけで一挙にだれることなく見せる爆弾サスペンス。ちょっと荒唐無稽な部分もあるが、そのテンポとカメラワークで緊迫感が途切れることはありませんでした。そしてこの映画は娯楽作品とゆうだけでなく、観てる者に色々と考えさせるものでもありました。自分のことしか考えない主人公が最後にとった行動に妙に納得してしまう展開に、なぜだか愕然としてしまいます。韓国映画、恐るべし。 【なにわ君】さん [DVD(吹替)] 10点(2015-05-24 02:29:19) |
4.《ネタバレ》 テロリストのラジオ局ジャックのお話。主人公のユンは、終始ラジオ局で電話にて犯人と対決する。国家権力にひどく憎しみを持った犯人は、信頼のできそうなキャスターに白羽の矢を立てる。昇進のため犯人を利用しようとしたユンは、心身ともにズタボロにされていくのである。貧困に苦しむ人々がいる一方で、力を持っている奴らは汚職のし放題。そして保身と打算で市民を犠牲にすることに何のためらいもない。 こんな世界間違っている!テロについて色々考えさせられる映画は色々とある。 しかし、普通は何らかの希望を示すものだ。 本作は、「もしかして今虐げられている人にとって、この国には希望なんてないのでは?」という絶望感とともに幕を閉じるのである。いやはや…。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-04-10 01:15:28) |
★3.《ネタバレ》 ラジオ番組の生放送を通じて、テロリストの“要求”に対峙する一人のアナウンサーを描いたサスペンス・スリラー。 というイントロダクションの時点で充分に面白味に溢れ、韓国映画ならではの骨太なエンターテイメントを見せてくるのだろうと想定できた。
が、その“想定”は大いに覆された。 この映画のストーリーテリングは、分かりやすいエンターテイメント性を超えて、観る者を“困惑”させてしまうほどのある意味においての“リアリティ”を追求している。 それは、映画という非現実世界を超越して描き出されたこの社会の“本質”だったように思える。
結論から言ってしまえば、この社会は欲と欺瞞に満ち溢れていて、それが巨大になればなるほどまかり通っているという現実を、この映画は突きつけてくる。 世界は嘘で塗り固められていて、大衆はそれを見て見ぬふりをして受け入れてしまっている。 辛辣に描き出される社会の本質、圧倒的な後味の悪さが、新しく、潔い。
やはり、韓国映画は巧い。 冒頭、分かりやすいまでにやさぐれたラジオパーソナリティーとして登場する主人公が、突如自分の目の前で巻き起こった大事件を機に、流れるように野心みなぎるキャスターの姿へと変貌していく。 その描写は、まさに彼の人生における時流の変化が如実に表されていて、巧みに引き込んでくる。
映画世界内の時間と実際の映画の尺をほぼ同調させた“ライブ感”と、それに合わせた登場人物たちの台詞テンポも抜群だった。 そして、ありがちなシチュエーション・スリラーと思わせつつ、ラストで一気に観客を“想定”の外に連れ出してしまう展開は見事だと思う。
午前9時からのラジオ番組をいつものように気だるく進めていた主人公が、たった数時間後に、そういった現実社会に対する“虚無感”に打ちのめされ、文字通りに“凋落”していく。 そのあまりに絶望的な様に、言葉を失ってしまった。
格差社会が生み出した怨恨、権力者たちの傲慢と裏切り、愛する者の死、この映画が描き出す絶望はどれも重い。 ただ個人的には、演出としてはあまりにさりげなく表された“射殺命令をした声の主”に対し最も重い絶望感を覚えた。酷いや……。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-02-28 02:01:10) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 よりエンターテイメント性を強めるためにやや突っ込みどころを多く残した設定ではありますが、終始緊張感があって話の無駄もなく非常に面白かったです。韓国映画もそこそこの本数を今まで見てきましたがその中でも大当たりの方の映画でした。最後の主人公の行動は、社会に対してごく一般的な感覚の持ち主であっても歪んだ力でねじ伏せられるとそれをまた歪んだ力で返そうとテロを起こす側の人間に変わってしまうというのはなかなかリアルな感じがしましたね。 【映画大好きっ子】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-02-25 00:58:27) |
1.《ネタバレ》 ラジオの生放送中に爆破予告電話を受けたキャスターの姿をほぼリアルタイムで追ってゆくサスペンス映画です。 ところどころ「ん?」って頭をヒネっちゃう箇所が無きにしもあらずですが(テレビのニュースキャスターへの返り咲きを目論むキャスターはラジオ放送を放り出してしまいますが、番組が継続した様子がありません)、とにかく刻一刻と状況が変化してゆく、そのピリピリとした異様な緊張感に釘付けになります。 テレビの生放送でテロリストを説得してエンターテインメントに仕立て上げようとするキャスターが、逆にどんどんと追い詰められてゆく、事の重大さがのしかかってくる、その焦燥感がダイレクトに伝わってきます。 ですが、クライマックスに至って映画は向いている方向を思いきり変えてしまいます。「あれれ?」って感じで。韓国映画お得意「情」の世界に突入する事で問題がすり替えられてしまうような、大きな違和感。 爆破テロを行った人物に同情した上で最終的にキャスターの取った行為、あそこには社会的な意志があるようで、その実、全く無いようで。 テロリストにも理由がある、テロリストを生む原因を作っているのは誰だ?って事で、自らも権力の元で翻弄されている状態を実感し、って、でも、あのニュースがなければ彼は絶望しなかった、あの選択はなかったと考えると、ただの弱者達の自滅と自己完結で閉じただけの物語になってしまうんですよね。やたらパーソナルな思考で閉じてしまっている状態。 アレをした事で、じゃあ彼は何を成し得たのだろうか?と。 「権力に屈しなければならなかった人々の悲劇の物語」とするにはあまりに事件の大きさと個人の意志が及ぶ範囲の小ささのバランスが取れておらず、不恰好な脚本の姿が見えるような感じがしました。 っていうか、犯人があの立場でどうやってあれだけの威力をもたらす爆薬を手に入れ、そしてあれだけの範囲に渡って誰にも気付かれずにそれらを仕掛けられたのか、全くもって謎なのですが。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-09-30 23:29:55) |