8.《ネタバレ》 前作が『死亡遊戯』のインドネシア版というのが相応しかったんですが、この続編は『インファナル・アフェア』のまさにインドネシア・ヴァージョンって感じになってます。中盤までは良くも悪くも普通のマフィア・ギャング映画って感じなのでちょっと戸惑います。映像なんかも北野武の影響が強く感じたのですが、いかがでしょうか。不可解だったのは中盤ヤヤン・ルヒアンが刺客と激闘のあげく力尽きるところで、夜の街中で雪が積もっているんです。これたぶん首都ジャカルタが舞台だと思いますが、インドネシアで雪が降るなんて聞いたことない!これはひとえに監督の遊びというか美意識なんでしょうかね。出てくる殺し屋たちもキャラが立ちまくっていて、ベースボール・バットマンとハンマー・ガールの兄妹が出色、そういや硬式球をぶち当てて殺すってのは『アウトレイジ・ビヨンド』にもありましたよね、ここにも北野映画の影が見えます。カーチェイス・シーンは迫力満点さすがカネかかってますね~って感じですが、道路をまたぐ陸橋のうえに見物人が鈴なりになっているのがチラッと映るのは、まあご愛敬ってことで。ラストのキラーマスターとの対決は、まさにプロ対プロの真剣勝負を見せられている感はひしひしと伝わってくる迫力です。日本の極道の面々(と言っても三人ですが)はほとんど登場も活躍もせず、なんか狂言回し的な存在だったですな。でもラストのイコ・ウワイスの逆説的なセリフにあるように、極道たちとの対決編の第三弾は撮る気満々みたいです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-12 23:19:11) |
7.フツーに無駄に長く、フツーにカメラを揺らしてみたりして、ああやっぱり、おカネをかけるとフツーの映画になってしまう(せざるを得なくなってしまう)、ということなのか、と。潜入捜査の緊迫感はあまり無く、アクションは少なくはないけれど密度としては下がってしまう。 でも、やっぱり、凄いですね、無茶しますね。インドネシアのスタントマンは、世界一、丈夫なんですかね。 クライマックスは物量勝負ではなく、主人公の前に立ちふさがる刺客のユニークさで勝負。アイデアが生きてます。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-08-21 09:14:12) |
★6.《ネタバレ》 前作から引き続き、“シラット”を主軸にした“痛々しい”アクション性はこれでもかと繰り広げられる。 センセーショナルな前作により、かの伝統武術の虜になった世界中の格闘映画ファンの欲望に応えるように、格闘シーンのバリエーションは多岐にわたり、文字通りに「盛りだくさん」だった。 前作の死闘を生き抜いた主人公のヒーロー性はスケールアップし、彼に対峙する悪役たちも前作以上にユニークだったと言える。
今作の場合、その悪役たちこそが娯楽性の中心とも言えるので、少し言及したい。
まずは実質的なラスボスとして登場する“キラーマスター”ことナイフ使いの殺し屋。演じたセプ・アリフ・ラーマンは本物のシラットの達人らしく、動き方は勿論、その風貌に至るまで説得力に溢れている。愛用するカランビットナイフで切り裂きあう主人公とのラストバトルは、前作同様、達人同士だからこその“本物感”が凄い。
続いて、“ベースボール・バットマン”。金属バットを振り回す暴力者は珍しくもないが、この殺し屋は更に硬球をノック打ちし飛び道具として殺る。その殺り方は、馬鹿らしくも新鮮だった。(しかも左打者!) そして、ベースボール・バットマンの妹の女殺し屋“ハンマー・ガール”。その名の通り、ごくフツーの金槌を両手に持ち、見事な体術を駆使して殺る殺る。彼女の場合も、ただ金槌振り回すだけではなく、金槌の“釘抜き”の部分をしっかりと使って突き刺し肉を抉るワザが、残虐かつ斬新だった。 この兄妹はどうやら幼少時の暗い過去を持ちつつ二人で支えあって血みどろの道を生き抜いてきたらしく、ふいに垣間見える兄妹愛には、思わずほだされる。 が、主人公との死闘の末に、それぞれが自らの武器を逆手に取られて、妹は金槌で首を斬り裂かれ、兄は金属バットが顔にめり込んで離れなくなるくらいに撲殺される。酷いや……。
更には、前作で最強の悪役“マッドドッグ”を演じ、シリーズの武術指導も担っているヤヤン・ルヒアン(主人公とともに「SW」にも出演!)は、大物マフィアに長年仕える浮浪者風の殺し屋として再登場しており、流石の存在感を放っている。 今作では役柄上、主人公との直接対決はないが、前作以上の大立ち回りが見せ場として用意されており、“死に様”に至るまで最高であった。
今作のストーリー展開の随所で起因となる大物マフィアのボスの息子の愚かさぶりも、演じたアリフィン・プトラの顔つきも含めて、味わい深さを出せていたと思う。(「親の心子知らず」とはまさにこのことである。)
と言った具合に、部分的なアクション性や、悪玉キャラクターたちの存在感のみを捉えたならば、前作以上の満足感を与えてくれる作品であったとは思う。 しかし、残念ながら、映画全体を捉えたならば、そこには「盛りだくさん」という言葉だけでは収まりがつかない「冗長」という一言が重くのしかかる。
とにかく長過ぎる。前作が100分少々でシンプルに纏まっていたことに対して、今作はたっぷり2時間半。 終わってみれば、紡ぎだされたストーリーは至極ありふれたものであり、カットバックを多用し、映画の尺を長引かせる理由と意味は全く無かったと思えてならない。 勿論そこに、尺と手法に見合うだけのストーリーの重厚感があれば問題ないわけだが、この映画においては、ストーリーに重厚感を求めること自体がナンセンスだと思う。
前作を世界が賞賛した最大のポイントは、センセーショナルなアクション性に尽きるが、それと同時に、ストーリー性を極限まで削ぎ落として、白眉なアクションそのものをストーリーテリングの軸として展開させてみせた潔い映画構成こそが、最大の「勝因」だったと思う。 その勝因が、この続編で大きく損なわれてしまったことは、やはり残念に思う。
とはいえ、兎にも角にも、前作に引き続き、色々と語りがいのある娯楽映画であることは間違いない。 加えて、どうやら自分が観たのは殺戮描写が抑えられたR15版だったらしく、映画が映画だけにちゃんとR18版を観なければ、真っ当な評価は出来ないなとも思う。
最後に、「GOKUDO」と邦題で銘打たれてはいるが、日本人俳優が雁首揃えた“ヤクザ”と主人公との絡みは殆ど無く、日本国内向けのプロモーションは完全にアンフェアだ。(遠藤憲一や松田龍平は意欲的に役柄に臨んでいた風に見えたのでもう少し活躍して欲しかった) ただ噂レベルの情報ではあるが、「3」ではいよいよ“VSヤクザ”の構図が本格化するストーリーになるとのことで、日本人の“動ける”俳優たちに声が掛かっている……らしい。
「もうたくさんだ」と拒否感を示す主人公のラストのセリフが、次作にどう繋がっていくのか。まあ期待しておこう。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-12 21:26:42) |
5.《ネタバレ》 1に続いて観ましたが、正直1の方がよかったです。肉弾戦は相変わらずすごかったですし面白かったのですがなんせ無駄なシーンが多く長い。登場人物のとってつけたような設定も蛇足。ただ前知識なしで観たので遠藤憲一や松田龍平などの登場にはビックリしましたが。ザ・レイドの良さは延々続く息つく間もない格闘戦だと思っていたので残念でした。 |
4.《ネタバレ》 長い。いきなりお兄ちゃん殺して、前作をなかったことにしちゃうし。前作をみてなかったら、きっとアクションシーンで楽しめたんだろうけど、もう前作でおなかいっぱいだったので、とにかくあくショーンシーンが長い。バットや金づちのシーンはよかったけど。ラストシーンじゃないけど、「もういいだろ」って感じ。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-04 22:14:47) |
3.《ネタバレ》 確かに長い!長過ぎ!ストーリーに厚みを持たせたいがために、ちょっと詰め込みすぎたかな?でも、やっぱカッコいいな。このアクションは他の追随を許さないレベル。一体どれだけ病院送りになったんでしょ?心配です。 もう少しシンプルならば、更に高評価したいところですけれど、ちょっとダレたので7点献上。 ところでヤクザさんたち、イマイチ存在感がなかったかも。最後の最後に美味しいとこ取りしてるけど、あの後一体どうなったんだろ?義理人情の世界で行くなら、ラマさんセーフだよね?? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-09-26 17:23:41) |
2.前作のパート1は観てないので、なんとも言えませんが、特にパート1を観なくても、お話的には大丈夫でした。長いので、前半部分は正直、退屈でしたが、主人公が刑務所を出てからは、最後までどっぷり映画の世界に浸れるほど、楽しめました。ハンマー娘、バットふり男、鎌男、剣をふりまわす浮浪者など、キャラ立ちした殺し屋が色々登場。一方、ヤクザやギャングの抗争に巻き込まれていく主人公。そして後半は、ただ、ただ、敵をなぎ倒していく主人公。戦いは観ててもこっちが痛くなるほどの迫力でした。ハンマー娘やバットふり男、鎌男と次々対峙する主人公はなんだか死亡遊戯を彷彿させます。カーチェイスしながらの戦いなど凝った舞台もあり、なによりハイスピードでスムーズに展開される戦いを観てると、これ本当に役者、怪我してるのちゃうの?とか、役者の動きほんまもんやんとか、とにかくアクションに目は釘づけでした。それだけに前半部分の退屈なんがちょっともったいないかな。でも、こりゃパート1も観てみるかな。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-05-22 19:18:05) |
1.《ネタバレ》 前作には、お金をかけずに凄いものを作ってやる!という熱を感じたが、今作にはお金かけましたよ~感が逆に増し、「ザ・レイド」本来の持っていたパワーが完全に薄れてしまった。さらに前作で敵役だったヤヤン・ルヒアンが別の役で再登場し、ちょっとした混乱が・・・さらにご丁寧なことに見せ場まで用意されてるじゃないですか。なんかねぇ~・・・。でもどうして、思わずヒットしてしまった続編って、いつもいつもこう肩に力が入っちゃうんでしょうかねw ヤクザとマフィアの戦争が始まるまでが退屈で仕方なかったです。潜入捜査の意味もあんまりなかったしねw それと日本語が聞き取りにくい!外国語でいいよ全部!で、2時間30分は長い!長すぎ!カラオケのシーンとかいるのかよ!もっとコンパクトにまとめてね。 |