THE FIRST SLAM DUNKのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 サ行
 > THE FIRST SLAM DUNKの口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

THE FIRST SLAM DUNK

[ザファーストスラムダンク]
2022年上映時間:124分
平均点:8.20 / 10(Review 40人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-12-03)
公開終了日(2023-08-31)
ドラマスポーツものスポコンもの青春もの学園もの漫画の映画化CGアニメ
新規登録(2022-11-17)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-02-14)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督井上雄彦
木村昴桜木花道
三宅健太赤木剛憲
坂本真綾赤木晴子
松田健一郎野間忠一郎
稲田徹堀田徳男
宝亀克寿安西光義
塩田朋子安西夫人
瀬戸麻沙美彩子
園崎未恵宮城カオル
かぬか光明河田雅史/河田美紀男
島袋美由利宮城リョータ(少年期)
原作井上雄彦
脚本井上雄彦
音楽武部聡志
制作東映アニメーション(アニメーション制作)
配給東映
作画井上雄彦(キャラクターデザイン)
録音鶴岡陽太(音響監修)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
12
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
20.《ネタバレ》 ・原作をリアルタイムで読んで興奮した世代です。山王工業戦の後半は名セリフ、名演出の宝箱みたいに思っていて、映画化するならもう全部入れてくださいと言いたかったです。聞きたかったいくつかのセリフ(大好きです 今度は嘘じゃないです、とか)がカットされて残念ですが、宮城の視点を中心に再構成されているので致し方なし。と言いますか、こっちはこっちで物語に深みが生まれてよいかと。・CGによるバスケの動きの描写が素晴らしいです。バスケをやりたくなると思います。・出番はプレイヤーに比べると少ないですが、彩さんや安西先生が実に良い存在感を醸し出しています。映画オリジナルのキャラクターも井上雄彦ワールドの住人と一目で分かります。・21世紀に復活したスラムダンクはリピートしたくなる傑作でした。かつて熱狂したキャラクターが変わらず生き生きと動いていて、こちらも幸せな気分になりました。
次郎丸三郎さん [映画館(邦画)] 10点(2023-01-20 17:04:51)
19.アニメが途中で終わってしまっていたので、いつか続編をと待ち望んでいた者です。作ってくれた事に感謝です。大人なスラムダンクを見せてもらいました。
Yoshiさん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-12 21:35:46)
18.《ネタバレ》 もしかしたら本作を観る客層の中では珍しいのかも知れないが、私は「スラムダンク」と言う作品に関する予備知識は皆無だ。
原作漫画未読、TVアニメ未見、知っているのは主人公の名前が桜木花道とか言う三流演歌歌手の様な名前、と言う位。
その様なAway感満載で臨んだ本作、何とまあ物凄く面白かったのである。
まず、そのオープニングからしてカッコいい。
ビートの効いた音楽に合わせて始まる鉛筆画によるアニメ―ション。
聞く所によると原作者兼本作監督の自筆らしいが、この様な勢いを感じつつ丁寧なオープニングの作品は
実写・アニメを問わず傑作の匂いがプンプン。
コアな原作ファンの間で賛否両論らしい、別の主人公を据えた設定や時系列を入れ替えた構成も予備知識ゼロで有る事が幸いし全く違和感を感じなかった。
映像を目で追いながら自分の頭の中で辻褄を合わせるスリリングな映画体験、私大好きなんです。
実際にバスケをやっていた人に言わせると荒唐無稽な試合展開だそうだが、大差を付けられ~追いつき~追いつかれ~最後の最後で逆転勝利と言う王道な展開もベタ過ぎて心地良い。
予備知識なしで臨む映画鑑賞の醍醐味を堪能した次第。
可能ならもう一回観たい。

蛇足...宮城リョータの母上、宮城カオルさん。私のタイプです(真面目なファンの皆様ごめんなさい爆)。
たくわんさん [映画館(邦画)] 9点(2023-01-09 16:16:32)(良:3票)
17.映画を観た実直な感想、スラムダンクってこんな湿っぽい話しだっけ?試合がちょっと進むたびに過去のエピソードにフラッシュバックしてリズム良く映画が進んでいかない。昔夢中になって読んだスラムダンクはここには無いなと途中で思った。こういうのを皆んなは感動するのか。最後のクレジットを見て監督、脚本共に井上雅彦だと知ってビックリした。てっきり別の監督が改悪したんだと思ってた。井上雅彦は尊敬してやまない漫画家だがこの作品には正直失望した。これだけ時間を空けて作りたかったスラムダンクはこんな御涙頂戴の映画だったのか。この内容だとセカンドスラムダンクが作られたとしても見ないな。バカボンドはスラムダンクを超える傑作だと思ってるが連載休止してるようだし、、、井上さんにはスラムダンクもバカボンドも離れて正真正銘の新作を書いて欲しい。スラムダンクの続編に興味無し。
仏向さん [映画館(邦画)] 3点(2023-01-08 16:14:10)
16.スラムダンクのドンピシャ世代です。
マイケル・ジョーダンと宮城リョータに憧れる中高バスケ部野郎でした。
映画が始まった瞬間にあの頃に戻る感覚というか、
まさか、こんな歳を重ねてまたスラムダンクに興奮する日が来るなんて!

スラムダンクを知らずともこの映像は素晴らしい体験になると思います。
本当に漫画がそのまま動いてるかのような表現は凄すぎるし、
バスケ経験者なら尚更この動き!この感じ!って絶対なるはず。
よくあの試合を遜色なく映像で動かせたなと驚嘆しました。

井上雄彦が漫画で描く人物描写は人間以上に人間らしく感じ、
豪快であり繊細であり、色っぽくもあり時にお茶目だったりする。
監督としてガッツリ参加された事、スタッフの方々の井上先生へのリスペクトが、
それらを映像表現として見事に昇華され、
素晴らしい作品に繋がったんだなと思います。

最初はリョータが軸のストーリーなん!?と思ったけど、
試合と回想で丁寧に緩急をつけ、納得の構成でした。
井上監督はスラムダンク連載後に、
小学校6年のリョータが主役の「ピアス」という短編を描いており、
沖縄の海が舞台だったことが、今回の映画を見て繋がってきます。
宮城という名前は本当に沖縄に多い名前ですし、
ちゃんとその頃からストーリーの構想があったんだと。
リョータの過去と山王戦の映像化を、
この映画のために温めていたかのように思えます。

映画のHPに、井上監督や関係者のインタビューが載っています。
特にプロデューサー松井俊之さんのインタビューをぜひ見てください。
それと映画をもっと知れる本
『THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE』もおすすめです。
井上監督のロングインタビューで語る数々のエピソードや心情は必見。
「ピアス」も収録されています。
商業的な成功ももちろん大切なこと。だけど、
まずは人々の思いから始まっていて、
その純度の高さがこれだけの映画を産み出したんだとわかります。

長い年月をかけて制作してくださったみなさんに本当に感謝します。
ゆにおさん [映画館(邦画)] 9点(2023-01-05 23:30:06)(良:1票)
15.《ネタバレ》 原作は20年ぐらい読んでませんが、脇役とか懐かしくて楽しめました。
リョータの過去より断然山王戦ですね。
花道のダブルドリブルは記憶にもなかったので独りで笑ってました。
すたーちゃいるどさん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-04 13:51:34)
14.《ネタバレ》 話の中心は主人公の桜木花道…ではなく、宮城リョータ。原作ではほとんど語られなかった彼の生い立ちや家族関係の描写を、インターハイ2回戦である山王工業の試合に絡めて構成する、という内容。公開前に色々言われていたCGアニメも違和感なく、原作漫画であった非現実的な展開(試合中にギャラリーがコート入ってきちゃうとか)もカットされて、見せ方としては実写寄りのアニメーション映画という感じでなかなか面白かったです。ただ、スラムダンクの魅力のひとつであったSDキャラでのギャグ描写が完全カットされてギャグセリフを真顔で言っているシーンがちょいちょいあったり、山王側のキャラの掘り下げがバッサリ無くなっていたりと、本作が「原作漫画を忠実に映画化」という映画かと言われればちょっと違うかと思いますが、作者にして監督である井上雄彦が今の感性で再構築した「新しいスラムダンク」として楽しむのが吉かと思いました。
ライヒマンさん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-03 22:51:38)
13.《ネタバレ》 私にとって井上雄彦という漫画家は、才能溢れているけれどこだわりが強すぎてうまいこと物語を完結させる勇気がない人、という認識です。
この漫画家が自ら映画監督ということで、期待しすぎずに公開を楽しみにしていました。

アニメというより動く漫画を見ている気分でした。
ドラマティックだけど静か。音楽やセリフや解説で語るのではなく、人物の細かい動きや息づかいで感情を表し、クルクル変わるカメラワークで試合のスピード感を表現しており、目まぐるしく動き続ける試合の合間に静かな過去の場面を挟み込んでいく手法も実写映画みたいです。
そういう意味では子ども向けのアニメではないです。
また、原作に執着しすぎている人にも不満があるかもしれませんが、じゃあ原作未読の方が楽しめるかというと、総じて余計な説明がないため作品を語る上での大前提があってこその感動は薄いかもしれません。
私は、井上雄彦らしい芸術性の高い良作だと感じました。
denny-joさん [映画館(邦画)] 8点(2023-01-03 11:54:25)
12.《ネタバレ》 ちょっぴり薄くなったけど、今風の絵になってあの最強バスケ漫画が返ってきた。りょーちんの視点からの山王戦。試合映像とりょーちんの切なくも熱い過去映像を行ったり来たり。原作では描かれなかった少年時代、家族関係などを綴ることで徐々に浮かび上がる宮城リョータの人物像。「ドリブルこそ、チビの生きる道」…このセリフにオイラの生き様が凝縮されている。他の湘北4人の活躍もしっかり描かれていて大いに楽しめた。傑作。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 8点(2022-12-30 02:56:04)
11.面白いことは間違いない。映画化も正解だったと思う。いくつかの決め台詞にもぐっときた。
原作を超えられただろうか、媒体が違うから比較は出来ないが、あの感覚のように永続性は残らないかもしれない。それでも別の「SLAM DUNK」としてとてもいい作品に仕上がった。
simpleさん [映画館(邦画)] 8点(2022-12-28 16:25:54)
10.《ネタバレ》 原作は当然読んでいて、アニメも一通り見た派です。
まぁ、アニメには満足していないので声優が変わってもなんとも思わなかった訳ですが
CG作画が唯一気になっていた部分でしたが
これが全く問題ないとは。

っていうか、原作がまんま動いてる感覚が強いです。

今回リョーちんがフォーカスされたのは
ゲームメイクする立場にありながら
思いの外掘り下げる事ができなかった井上先生のやり残しを
形にしたかった感じがしますね。

で、なんでCG作画のしたのか。ですが。
個人的には「汗」を違和感なく作画したかったのではないかと思います。

終盤の激戦を表現するポイントとして原作でも
この「汗」が効果的だった訳ですが

これをセル画でやろうとすると結構地獄なのと
多分違和感が出てしまうと思うんですよねぇ。

それがCGになることでしっかり計算した上で描写できているんだと思います。

あとは、バスケの試合描写が違和感なく行えるのかという所になるのですが
これがすごい。
旧連続アニメも駄目だったところを全部直してます(笑)

CGのお陰で10人が独立した動きを描写できていて
これもセル画でやろうとすると大変なので結果
クローズアップが多様されて他のメンバーの描写を省略してますが
結果的にバスケの試合に見えなくなるんですよね。

本作ではしっかりバスケの試合になってました
パスからのシュートまでの流れとかめっちゃスームズ。
もっさりとか存在しない。

クライマックスに従いスピード感が猛烈に増す作画になっていて

正直PS3のゲーム映像みたいな感じになったらどうしようかと思いましたが
全然杞憂でした。

こういう作画ってハイキューの制作のProduction I.Gじゃないと厳しいと思ったんですが
すごいなぁ。

原画に進撃の巨人の神作画を担当する今井有文さんがいて
要所要所で神作画をされていたんでしょうねぇ

で、本作は予想通り「山王戦」なんですが
ゾーンプレスからの大量失点とかって
原作ではめちゃめちゃ絶望感があったんですが

本作では途中リョーちんのエピソードが入るので
そのあたりが分断されてるんですよねぇ。

ここはトレードオフになるんですが
あのエピソードがある事で
緩急が生まれたり、物語に深みを増していると思うんですが
そこで損なわれたものもある感じです。

あと、晴子さんヒロインなのにキャラデザがなんか違うのと
せっかくの名台詞がカットされているいう
彩子さんがヒロイン化してるレベルですよ(笑)

まぁ、多少不満あるものの、花道が逆襲のきかっけになる部分とか
知ってても熱いシーンが多く、非常に見応えがありました。

クライマックスの演出とか個人的に理想に近いです。

これが完全オリジナルだと、カットした部分とか原作の意図を組んでいないみたいな
批判が出てくると思いますが、ナウシカとかAKIRAと一緒で
これこそが原作ですね。

9点で

あと、やっぱり最後はあのシュートじゃないと(アニメが不満の一番の原因)

----
↓個人的に好きだったシーン(リョーちんメインがぼやけるのでカットしたのでしょうがなくもある)
・安西先生が鬼になるシーン
・「お前が見つけてきた変な男は 湘北に必要な男になったぞ」
・「大好きです 今度は嘘じゃないっす」
・「初心者だけどいつかバスケ部の救世主になれる人かも知れないよ」
・「おそらく現段階でオレは河田に負ける でも湘北は負けんぞ」
シネマレビュー管理人さん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-22 23:52:24)(良:1票)
9.《ネタバレ》  『スラムダンク』ミリしらだったのだけど(『ジャンプ』卒業して49年経つし)とても楽しめた、面白かったわ。

 何が良かったって、巧いのよ、原作の人が脚本書いて監督したこの映像作品が。映画の言語よりはマンガの言語、アニメの言語で描かれているのだけれど(多重モノローグたっぷりだし)、時系列を崩した上で再構築して、説明し過ぎずに行間を読ませ、要所要所に情景描写を挟み込んで。映画らしいかどうかなんてどうでもいいくらいには見事な映像作品になってると思うわ。ロン毛の番長風のカレが仲間になってゆく過程はさすがに行間空きすぎてて読み切れなかったけれど。

 核になっているリョータのエピソード(原作は彼が主人公ではないのよね?多分あの赤い短髪のガラ悪い兄ちゃんが主人公よね?)が静かに情感豊かに描かれ、交互に進行してゆく試合シーンのダイナミックな映像との差で生まれるコントラストが上手いわ。実のところほぼリョータのお母さんの物語で、それは『スラムダンク』って大きな核からしたらかなりな脇道なのかもしれないけれど。でも多くを語らないあのお母さんの存在感がこの映画を深い、味わいのあるものにしていたわ。

 原作ミリしらだったので試合の進行もワクワクと楽しめたし、相手校のあのずーっと表情に変化のないカレが最後に突然号泣するところなんかも上手いわぁ、ってカンジで、つまりこれって井上雄彦って人の才能よね。それだけの才能を持った人が、その才能を発揮した作品っていう。マンガ家さんって凄い才能の人が多いのだけれど(自らの個性と絵と物語で世界を創造するっていう)多くの人の共同作業となる映像製作にまで長けてゆくとなると、もうひれ伏すしかないわ。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-20 15:43:17)(良:2票)
8.《ネタバレ》 オープニングの時点でもう「すっげえ…」という言葉しか出てこないんですよ。インターネットのまとめサイトなんかでは声優交代がどうとか憶測で炎上してたけど、結局そんなの全く気にならないほど、とてつもなく良くできた作品だった。これは絶対に観ておくべき作品。
ただ、この作品のメインターゲットは恐らくこの映画で初めてスラムダンクを観る人ではなく、原作までの既読者になるんだとは思う。だからこそラストのシュートはちょっともったいぶりすぎで演出過多な感はある。みんなオチを知ってる話で、無音でそこまで引っ張らなくても…と。
Fukkyさん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-18 15:26:11)
7.自分はこの映画の原作漫画の大ファンなので、この映画単体で評価するのは難しい。
好きな漫画は他にもあるが、一番他人に薦めたい漫画なら、ダントツでこの漫画を推す。
この原作漫画は、週刊連載漫画の楽しさが凝縮されている傑作中の傑作。
しかし今回の映画の方は、過去のTVアニメや映画版(津久武高戦)の出来がひどかったこともあって、見る気はしていなかった。
しかし、世間の高評価に釣られ、やはり見ることに。

さて、この映画、まず、オープニングがメチャメチャかっこいい。
いかにも原作者が監督・脚本をやっている感があって、テンションが上がる。
試合シーンの迫力も素晴らしい。
しかも微妙にデフォルメされていて、ちゃんと「スラムダンクのアニメ化」がされている。
挿入された新しいエピソードも納得できるもの。
無理に不満を挙げれば、リョータの妹がブサイクなところかな。
リョータの妹なら、絶対かわいいはずだし、せっかくの新キャラなのにひどい。
まあ、原作者=監督としては、そこに意識を取られてほしくないということなんだろうけど。
でも、全体として「スラムダンクの熱さ」がよく再現されていて、いい映画になっている。
見て良かった。
まかださん [映画館(邦画)] 8点(2022-12-18 00:41:35)
6.《ネタバレ》 実際に映画鑑賞に至るまで、正直懐疑的だったことは否めない。
「完成」されている原作漫画を四半世紀以上経過した今(1996年連載終了、え、マジ?)、敢えてアニメーション化することの意義があるのだろうかと思ったし、原作者本人の手によってそれを侵害するようなことになれば、悲劇でしか無いと思った。

が、鑑賞し終えた今となっては、多大な満足感とともにこう断言したい。
紛れもない、完全な、「漫画の映画化」だった、と。

それはかつてのTVアニメシリーズでは遠く到達する余地も無かった領域だった。
桜木花道の跳躍、流川楓の孤高、宮城リョータの疾走、三井寿の撃手、赤木剛憲の迫力……、「SLAM DUNK」という漫画世界の中心で描きぬかれた“バスケットマン”たちの一コマ一コマの“躍動”を、まさしくコマとコマとの間を無数の描写で埋め、繋ぎ合わせ、動かす(Animation)という崇高な試み。
敢えて語弊を恐れずに言うならば、この映画作品に映し出されたものは、いわゆるアニメーションではなく、稀代の“漫画家”が己のエゴイズムを貫き通した先に到達した漫画作品としての極地だったのではないかと思える。

「THE FIRST」と銘打ち、まさかの“切り込み隊長”のバックボーンを描いた本作。
殆どすべての原作ファンにとって、そのストーリーテリングは、是非はともかく驚きであったことは間違いないだろう。
賛否が大きく分かれていることからも明らかなように、その追加要素が雑音として響いてしまったファンも少なくないのだろうと思う。

ただ、個人的には、この加えられた物語こそが、連載終了から四半世紀経った今、井上雄彦が描き出したかった物語であり、「SLAM DUNK」という漫画をもう一度クリエイトする理由に他ならなかったのだと思う。
例えばもっとシンプルに「山王戦」のその激闘のみを精巧に描き出した方が、特に原作ファンのエモーションは更に高まったのかもしれない。
でもそれでは、井上雄彦本人が監督・脚本を担ってまで本作に挑む価値を見い出せなかったのだろうし、そもそもこの企画自体生まれていなかったのだろう。

井上雄彦は、時代と価値観の変化と混迷の中で、「バガボンド」、「リアル」という彼にとってのライフワークとも言える作品を、その終着点を追い求めるかのように描き続けている。
漫画家という立ち位置を崩すことなく、ただひたすらにその表現力を進化させ、思想を発信し続けるクリエイターの矜持が、本作には満ち溢れていた。

そのすべてを井上雄彦自身が生み出している以上、無論これは後付などでは決してなく、原作漫画「SLAM DUNK」の研ぎ澄まされた1ピースであろう。
いや、四半世紀前から知っちゃいたけど、「天才」かよ。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-12 21:37:35)
5.《ネタバレ》 SLAM DUNK映画化と言うニュースを知って、気持ちはわぁ~っと盛り上がった。あれは確か去年のこと?
何気に楽しみにしていたし、しっかり公開初日のチケットを取った。その前になにやらネットでいろいろ炎上していたけれど、本編を見てそんなに声優交代に違和感は感じなかった。何しろリョータ以外はそんなにセリフないじゃんね。
だがしかし、それこそが井上先生の目指した作品だったのではないかしらん??動きはリアルに、セリフは極力そぎ落とした実写のようなアニメーション作品を作りたかったんでしょう。30年ほど前に放送されたTV版は、子供が見る時間帯と言うこともあってどうしたってギャグ要素は必要だったと思うし、ロボットアニメや戦隊物と違っておもちゃメーカーがこぞって商品化できないジャンルのアニメをよくぞ1年以上放送したと思う。端折ってはいたものの、途中までは原作に沿っていたし、声優さんたちの演技も良かった。だから、TV版キャストにこだわる気持ちはわからなくもないけれど、あそこまで口汚く罵るほどだろうかね?と見ながら思ってしまった。
そういう人たちはTV版SLAM DUNのファンであって、井上雄彦ファンではなかったのかも。井上先生が言うように、一度映像化を許可すればそこから先は制作会社の仕事であって、原作者は口をさせず「原作 〇〇」とテロップが出るのみらしい。(これは宮部みゆき原作の「模倣犯」でも言われていたこと)5年もの月日をかけて制作されたこの作品は、評価に値すると思う。映像としては。
SLAM DUNを知らない人が見たら、リョータに1ON1をしかけた少年と、かつてのキムタクみたいな不良と(でもちゃんとゴムの上履き履いてて可愛かった)、「俺にはもうリングしか見えねぇ」とつぶやいたカッコいい三井が同一人物とわかったかどうか。
あと、どうしてもこの映画をつまらなくしてしまったのはリョータと母親の関係である。
重すぎる。あの病的なまでに笑顔を見せない母親。息子に「俺が生きててごめん」なんて思わせるなんて最悪な親だわ。
井上先生が、なぜあの設定にしたのかわからないけど、リョータの描写を少なくして試合のシーンをもっと見たかったなぁ。花道が背中を傷めたシーンはグッと来た。「俺は、今なんだよ」。そうだよねー、そのセリフだよ。そしてファンならだれでも心の中でつぶやいたであろう「左手は添えるだけ」。
再編集版で試合のシーンを作品化してくれないかなぁ(笑)
milaさん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2022-12-10 12:25:02)
4.《ネタバレ》 原作既読、アニメ未視聴。リョーちんがメイン。thefirstの意味は第1話ではなくポイントガードって事かな?原作で唯一きちんとした過去編がなかったキャラを補完するというのは素晴らしい試みだと思う。脚本は井上先生ご自身なのでアニメ(映画)オリジナルストーリーではなく、明らかにこれは原作です!原作で描かれた桜木や流川の過去をおさらいしたところで「あのシーンがない!」「あのセリフが変えられてる!」などと感じそうだし。感動的にストーリーを組み立てていくのは井上先生の十八番。次々に見せ場がやってくる展開にグイグイ引き込まれました。30点差の絶望・ブザービート・美しい絵とリアルな音でのハイタッチ…分かっていてもドキドキするし本当に幸せな124分でした。ただ、左手〜のセリフは言って欲しかった&桜木と流川が超絶に仲悪いのがわかるシーンが欲しかった(ハイタッチがより生きるはず)。劇場の観客は古参のスラダンファンばかりかと思いきや、バスケ部っぽい中高生の男の子の姿もあり嬉しかったです。
Bebeさん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-07 19:16:13)
3.《ネタバレ》 SLAM DUNKはジャンプ連載開始から最終回までリアルタイムに追いかけた思い入れのあるマンガ。一方アニメは自分の中でアニメを見ていない時期とちょうど重なっていたので劇場版含め全く見ていない。なので声優の変更が話題になっても何も感じなかったし、見終わったあと声優に関して違和感は全くなかった。

マンガがアニメ化されるとき原作者はよく「アニメになるということは自分の手を離れるということなので好きなように作ってもらってかまわない。どうなるのか楽しみ」と言う。この言葉に嘘はないと思う。けれど一方で自分の思い通りに作りたいという想いもあるはず。今回原作者の井上雄彦が監督と脚本を引き受けたのは、インタビューによるとプロデューサーの熱意に押されてということのようだが、自分自身で納得のいくものを作りたいという気持ちがあったからだと思う。自身の関わらないアニメは自分の手を離れているので、新たなアニメを作ろうということだと思う。それは原作の最終盤の山王戦を題材にしているにもかかわらずタイトルに"THE FIRST"と付けたり、アニメでも使われた連載時のロゴを使わなかったりという点からもわかる。

そんな井上監督が目指したのは原作を「映画的に」再現するということだと思う。見た方なら共感していただけると思うが原作の持つスピード感・息詰まる緊張感が完璧に表現されている。特に原作ではセリフがないことでもそれらを表現していたが、映画でも一切のSEやBGMなしでそれを実現している。

また、原作では宮城リョータ以外の主要メンバーは過去のエピソードが効果的に挿入されていたが、宮城リョータのエピソードはなかったと記憶している。今回はそれを補完した形になっているのも新しい試みでいいと思う。

長々と書いたが結論は「原作のファンなら満足すること間違いなし!」
MASSさん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-07 15:59:35)
2.あー…今朝、うん。
起きた時から少し身体の調子が悪かったー…。
なので、いい感想になってるかどうかは分からない。

もう一回観るなら…アレだ。
気分が好い時に観たら感想が変わると思うけど。

さて、観てきた!
本当は「マッドゴッド」にするか迷ったけど、今日は時間のタイミングが合わない感じ。

なので、コレにしたんだわ。

――THE FIRST SLAM DUNK

なんか周囲(マニアさんら)が色々と煩い感じだったけど、俺はコミック準拠モノなので、アニメは全く観てないんだな。

んで、ストーリーっつーか…ネタバレには気を付けたいけど…コミック読んでるんだったらキャラの着眼点以外は、あまり関係ない気もする。
上映前に、過去からのアニメファンが騒いでたのが「声優の変更」だったけど、俺はアニメを観てないので全然、なぁぁぁぁぁぁぁんとも思わなかったし…監督であり、作者の井上雄彦先生の意図した事は何となくだが、理解できる。

多分だが…実写映画っぽくしたかったんじゃないかなーと思うんだ。
要は、キャラの声がアニメに準拠してなかったので、実写映画を観てるような感じを受けた。

ともあれ、愛の力は凄いもんなー…マジで。
アニメ版のスラムダンクに「愛を持ってる人」は悔しかったかもだけど…
ずーっと「アニメの●●さんが~!」とか「だよね~」って言い合ってた女子2名が居たが、終わった後で「これはこれで良かったね」と言ってて(俺は全然無関係なのに)少し嬉しくなったな。
クリエイターの意図が組み込まれたようで、さ…。

さて、SLAM DUNKだ。
もう一回観るかどうかは迷うけど、ずっと観てる間は胸がワクワクした作品だった。
漫画で読んでるから、作品の情報が頭の中に入ってるけど、この映画からスタートした人だったら、どういう感想になるんだろう?
そこも気になるけど、全体的にカラーが沈んでるのも、少し(俺的に)勿体ないなーと思った。
やっぱりキャラの服装じゃなく…景色だけで春夏秋冬を表現出来てたらいいなーと思う。

しかし、キャラの心理や表情は流石だ。
漫画連載の時から、井上雄彦先生には想ってたけど…
絵の上達速度や、場面やキャラの表現力はやっぱり半端じゃないね。
才能と努力が見事に連結してるんだろう、きっと。

世の中ってのは「見本」は嫌って程にある。
けど、その「見本」をみんなで知らん振り。

勿体ないね、マジで。

特に――俺に。
映画の奴隷さん [映画館(邦画)] 9点(2022-12-05 00:13:20)
1.《ネタバレ》  いやー、良かった!最高です。もう、涙腺ボロボロでした。個人的に、テレビアニメなんて数十年前の記憶なんで声優さんの違和感なんか皆無、むしろみんなカッコ良かった。音楽もカッコ良かった。多分、スラムダンク初見の人にはちんぷんかんぷんなんでしょうけど、すごく思い切った、ファンのためだけの映画でしょう。
 でも、この感動、震えるほどの感動、すべての人に感じて欲しい。この憂鬱な時代に、この映画で日本が元気になって欲しい。「諦めたらそこで試合終了ですよ」が今年の、いや来年の流行語大賞になって欲しい。再びスラムダンクブームが来るんじゃないでしょうか? 
 だって、「セカンド」以降もあるんでしょう?
 いつか自分のこども達に見せてあげたい映画が、また一つ増えました。
ノンさん [映画館(邦画)] 10点(2022-12-04 17:24:01)
別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
12
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 40人
平均点数 8.20点
000.00%
100.00%
200.00%
312.50%
400.00%
500.00%
612.50%
7820.00%
81230.00%
91332.50%
10512.50%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.20点 Review5人
2 ストーリー評価 8.50点 Review10人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review10人
4 音楽評価 8.40点 Review10人
5 感泣評価 8.10点 Review10人
chart

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS