18.《ネタバレ》 そもそも凶器もなければ思い込み状況証拠しかないのに、なぜ起訴され裁判になるのかで混乱 フランスはそういう国なのか? 身長180cmの夫を高さ120cmの手すりを超えて、体格が劣る妻がどうやって突き落せるのかという最大の理不尽はさらっとしか触れられず、もっぱら夫婦の心理面の話になるのも、これもフランスだからか? そして、夫の死の前日の夫婦のいさかいは、夫がだめだめ人間っていうことが分かるだけで(しかも録音してるから、夫もわざと挑発しているわけだよね)、あの程度の喧嘩が殺人を裏付ける証拠として重視されるのは、これもフランスだからなのか? かずかずの疑問は、この作品をサスペンスだと思ってみるからで、心理描写に重きのあるフランス映画なのだから・・・と何度自分を諫めたか分からない 最終的には、私的に、説得力のないひどい脚本を、演技力でなんとか形にした作品、でしかなかった 色々賞をもらっているようですが、こんなひどい脚本を、よくぞまあ一応作品にしたなあ、ということでもらえたんだと思う。 【みんな嫌い】さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-11-14 21:27:01) |
17.《ネタバレ》 論理的な推論と謎解きを期待したが、見苦しいほどの法廷での絶叫暴露劇。がっかり。 【リニア】さん [インターネット(字幕)] 4点(2024-10-26 21:07:09) |
16.《ネタバレ》 他にもご意見がありますとおり、私も予告編を見てサスペンス、あるいはミステリーの佳作と思って期待していました。もっともカンヌのパルムドールというところでそりゃ違うなという予感も並走していましたが。 夫の謎の転落死に係る法廷劇を中心に語られる本作。本作だけ見てフランスの法廷はなんと無秩序?!と決めつけてはいけないと解っていても、一歩間違えばコメディになりかねない揚げ足取りと口喧嘩の応酬。それはそれで楽しめましたが、次第に何だかドロドロの離婚裁判みたいな感じで夫が転落死していることが蚊帳の外みたくなってしまう瞬間まであったりして。録音データと再現フィルム?の場面の緊迫感には凄まじいものがありましたけれど。 結局、これまた既にご意見がありますが、「羅生門」の如く登場人物によって異なる見解が語られ、フランス語と英語が入り混じる中でのコミュニケーション不全も挿し込まれ、敢えて歪な演出と展開(大人と子どもの逆転と言うか、もっとも俯瞰、達観していたのは飼い犬と言うか)をもって語られる家族の日常と非日常を描いたヒューマンドラマといった印象でした。 奥さんの浮気相手は同性。冒頭登場する取材者とのやり取りも同性愛的な雰囲気が込められている。その設定って必要だったんだろうか?交通事故で息子が背負った視覚障害という設定って必要だったんだろうか?そのあたりを挿し込むことによる長尺化って必要だったんだろうか?いろいろと疑問もあり、控えめに6点献上としておきます。 追記1 作品中ダニエルが奏でる「アストゥリアス」は、個人的にはギターアレンジとして大好きな楽曲。ダニエルの心情を表現するのに効果的に使われていて好印象でした。エンディングのピアノ曲も然り。冒頭、夫が鳴らしている大音量の楽曲もまた然り。音楽性については秀逸と思いました。 追記2 スヌープがアスピリンを与えられて仮死状態の如くなっているシーン。どうやって撮影したのか?かなり演技力の高いワンちゃんだとは思いつつ、あの目の演技までは無理なのでは?と思うと痛々しくて堪らなかったです。目はCG? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-10-18 09:40:10) |
15.ビックリするような真相ではありませんが、夫婦のヒリヒリする軋轢の描写は鑑賞する価値があったと思います。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 6点(2024-10-15 10:14:36) |
14.出だしは面白かったけど、最後まで大した新事実は出なかった。無念。 【センブリーヌ】さん [インターネット(吹替)] 5点(2024-10-15 00:23:27) |
13.大した筋書きも、ヤマもなく、ただ裁判やって終わる話。 意外な事実はほぼ何も出てこない。どんでん返しもない。 サスペンスというより、ヒューマンドラマという感じだが、別に大してドラマもなく感動もない。 いったい、真実は何なのか、どう決着がつくのか、だけを楽しみに最後まで見たが、時間を損した。こんな駄作が数々の賞を獲ったのは不可解である。 裁判が終わってから、随分とダラダラとしたシーンが続き、しかも、何か思わせぶりな感じなので、これは最後の最後ですごいどんでん返しが来るのかと期待した。「奥さん、お前が殺してたのかー!」があるのかと。しかし、結局何もなし。だとしたら、あの最後の間延びしただけのシーンは何だったの?わざと? 前半の異様にうるさい音楽は、劇場で見た人は大変だったろうなあ。私はそのシーンだけ音を消して字幕で見たのだが、これだけ見るものを不快にさせておきながら、大音量の音楽が、その後の結末への重大な伏線になっているかというとそんなことは全然なく、必要性は一切なし。駄目だろそれじゃ。 ところで、主演の女優はなんかハリソン・フォードに似ているね。 【椎名みかん】さん [インターネット(吹替)] 4点(2024-10-14 20:45:46) |
12.《ネタバレ》 冒頭、「音楽うっせぇなぁ」って不快に思いましたが意味があっての演出だったのですね。良くできている映画だと思いました。個人的には少なくとも妻は夫を意図的には殺していないと思い、可能性としてはケンカの中で誤って落下させてしまった、夫が自殺した、もしくは夫が間違って落下した、のいずれかだと思いました。最後の最後で「そういう事だったのか!」を期待している部分もありましたが、それはありませんでしたね。ハンサムとは言えない犬がいい役どころでいい演技してました。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-05 13:59:37) |
11.事故? 自殺? 殺人? それぞれの視点で事象が明らかになっていくところは興味深いが,長い・・・ 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-09-29 14:42:03) |
10.《ネタバレ》 死亡事故が起きる。 状況は、いたってシンプル。 第3者が入ってきた可能性はない。 ならば、妻が殺したか、自殺か・・ それを法廷劇で延々2時間近く見せる。 母親や子どもの心理、表情、そこを丁寧に描いてる。 スヌープ(犬)がいい。 なんとも賢い。 ラストは、この子も家族の立派な一員と示して終わり。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-09-08 22:02:30) |
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★9.男は事故死したのか、自殺したのか、それとも殺害されたのか。その真相は、主人公である女性(作家であり妻であり母親)の胸中で静かに眠る。 まさに「真相は藪の中」。黒澤明監督の「羅生門」よろしく人それぞれの見え方や、考え方、捉え方によって、複数の「真実」めいたものが浮かび上がっては、食い違い、先の見えない藪の中に追い込んでいく。
“羅生門方式”でストーリーが展開される作品だが、個人的には、1961年の日本映画「妻は告白する」を思い出した。登山中にザイルを切って夫を死に追いやった妻の行為が、やむを得ない事故だったか、故意の殺人だったかを追求するサスペンス映画で、主演の若尾文子の演技が強烈だった。 今年鑑賞した韓国映画「別れる決心」や、西川美和監督の「ゆれる」も、同様の手法で、主要人物が孕む「本心」が、捜査や裁判を通じて詳らかにされ、真相が明らかになるという展開は共通している。
ただし、本作の場合、そういうストーリー展開の性質は類似しているけれど、本当に描き出したいテーマはまったく異なっていたとも言える。 そこには、一人の女性が孕む「本心」以上の、彼女を取り巻く人間関係や家族関係の本質、もっと言えば現代社会の本質的な病理がにじみ出ていたように感じた。
人間一人ひとりが抱える本心や感情は、決して一つの側面で捉えられるものではない。人間同士分かりあえているつもりでも、交錯しているのはほんの一点で、大部分は乖離し、平行線を辿るのが常なのかもしれない。 本作において、フランス語と英語が行き交う法廷劇は、真実と疑念が交じっては行き違うこの社会の構図を巧みに表現していたのだろう。私自身は、語学力の乏しい日本人なので、その様を字幕で追うしかなく、おそらく本作の脚本の根幹的な価値を汲み取りきれていないのだろうなと、少し悔しい思いがした。
交わらない価値観は、事件の“第一発見者”である主人公の一人息子が視覚障害者であることでも、巧みで描き出されている。 彼が見えていないものと、彼が感じ取れるもの、そして導き出された“より良い”結論。その変遷こそが、この映画のストーリーの肝でもあり、他の映画にはないソリッドな情感と、言葉に言い表せない余韻を生み出しているのだと思う。
前述で例に出した過去の類似作の多くが、男女の愛憎を描き出しているのに対して、本作がたどり着くテーマ性が全く異なるのも、まさにその息子の存在に所以する。 対象となる事件のあらまし、そして法廷劇の争点は「夫婦」の関係性に焦点を当てられるけれど、そのもっと奥に存在していたものはこの家族全体が抱えていた綻びだった。
主人公の“母親”は、終始一貫して息子を愛する気持ちを表現していて、もちろんそれは彼女の「本音」だろうけれど、果たして深層心理にそんざいしていた感情はどういうものだっただろう。息子に対して何か疎ましい思いや、嫉妬、ジレンマみたいなものがなかっただろうか。そもそも、この母と子には健全な“絆”があっただろうか。 映画を振り返ってみると、各シーンの端々に、彼らの親子関係に小さな疑念を覚える言動や空気感が見え隠れしていたことに気づく。
いずれにしても、この母と息子は、きっと元には戻れない。それぞれが“藪の中”の真実をひた隠し、別々に眠り、人生を歩んでいくのだろう。主人公はそれすらも実は覚悟していたようにも思えてくる。
そして最後に、この物語の真実を最も如実に表してた存在に気づく。飼い犬の“スヌープ”である。 冒頭の現場検証時、そして最後のカット、彼が“主人”として認識し、寄り添っていた対象がが誰だったか。それは、本作の“支配者”を暗に指し示していたのかもしれない。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-09-08 00:50:24) (良:1票) |
8.裁判を題材に、夫婦の関係を解き明かしていくので、結末にはもやもやが残りました。それでも見ごたえはありますね。物語が進むにつれ、少しずつ夫婦に対する印象が変わっていくんですけど、そういう気持ちにさせるのがすごくうまいと思いました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2024-03-26 23:54:12) |
7.《ネタバレ》 この映画は「おとなのけんか」である(ポランスキーにそういう映画があったが)。夫婦が喧嘩するだけでなく、裁判での検察官と被告、証人、弁護人とのやり取りも口喧嘩のようなもの。言葉尻を捉える子供じみたソレである。そういえば、冒頭にキャストの子供の頃の写真が出ていたなと。 被疑者の女はドイツ人で、転落死した夫はフランス人。裁判ではフランス語の質問に英語で答える。言葉の壁に子供っぽい心理が加わり、共通のコードを持たないコミュニケーション不全が前提であれば、それは言語ゲーム(ウィトゲンシュタイン!)となる。 言語ゲームとは、言葉と意志が通わないところに起こる本来的な他者との邂逅。結局のところ、彼らの子どもで、おとなになろうとする盲目のダニエルにこそ全能性が宿るラストが象徴的であった。 転落死した男は自殺か他殺か? 彼は落下する。私には、それもダニエルに見透かされたように、言葉を失いながら、言葉を紡ぐしかない作家の子供っぽさ所以の自作自演の典型のように思えた。 『ある言葉の根拠を示そうとして、いくら言葉を尽くそうとも、その説明のための言葉すら、根拠のないルールをもとに述べられているにすぎない。自分自身で決めたルールのなかで、自分自身を正しいとしているのだから、つまるところ「論理」というものは、すべて「自作自演」となる』 飲茶「哲学的な何か、あと科学とか」より 【onomichi】さん [映画館(字幕)] 8点(2024-03-05 19:21:31) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 約7か月ぶり2度目観賞。本格的な法廷サスペンス。殺人、自殺、事故…。法廷で明かされる真実。視覚障害のある息子、さらには愛犬も熱演。ただ、印象的なのは事件そのものでも法廷場面でもなくて、ガチの夫婦喧嘩。パリンパリン、バキ、ドコ、ガス…。壮絶なシバキ合い。マジギレの奥サマ。まあ、いかにも気が強そうやけどな。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-03-03 01:09:20) |
5.《ネタバレ》 まず見応えはありました。だから6点は上げます。 が、思っていたのと全く違う映画であったのも事実です。チラシを見る限り意識的なミスリードだと思う。 だからこれ以上点数を上げるのはやめます。 夫婦の危機を描いた作品だが、どこの円満に見える夫婦でもこのような本気の喧嘩は1回や2回はやっていると思う。 これは人生観のぶつかりだ。そしてみんなどこかに折り合いをつけて生きている。 死んだら終わりだ。夫の気持ちも妻の気持ちも分かるだけに結末はやりきれない。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-02-29 22:04:32) |
4.《ネタバレ》 もう少しサスペンスなのかなと思ったけど、予想以上に「夫婦危機モノ」でした。夫婦危機モノも好きなのでそこは問題なし。夫婦の問題は冒頭ではあまり示唆されないまま(でも大音量音楽が鳴り響く不穏さはすごい)、裁判の過程を通して、さまざまな証言者の登場によって見えてくる。夫婦ともに「創作」に関わる同業者夫婦(どうやらもともとは夫のほうが師匠的な立場だったのが、ある事件を機に逆転してしまった)であり、障害を持つ息子がいて、そしてフランス人とドイツ人の「国際結婚」で日常的には英語で会話しているという環境・・・夫婦の「対等な関係」とは何か、親の責任と子の自立、他者を媒介する「共通言語」の存在など、どの設定も現代社会のいろいろなあり方を象徴している。それがものすんごくパーソナルな関係性のなかに埋め込まれていて、しかもそれぞれの証言者の主観で語られるものだから、溝やズレや矛盾だらけで、いっこうに全体像は見えてこない。・・というか結果的には、人間関係の、そして他者の全体像が見えないなかで、私たちはどう生きるんでしょうか、と問いかけた映画でした。その答えはなかなかシンプルではありますが、納得感はある。 昔、身近な人が巻き込まれた事件の刑事裁判を傍聴し続けたことがあるのですが、その裁判の感覚にとても近い。いろんな物的証拠や証言は並んでも、最後にそこに首尾一貫した結論が現れるわけではない。そんな不確かな現実に、当時はものすごい無力感を感じたものですが、この映画の結論は、そんな状況での一筋の希望にも見えます。誰もが面白いと思える映画ではないと思いますが、個人的には勇気をもらえる、よい映画でした。 【ころりさん】さん [映画館(字幕)] 9点(2024-02-27 16:39:48) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 本作の予告編。 身震いするようなサイコスリラーを予感させる内容となっていた。(と、思う) サンドラ (ザンドラ・ヒュラー) が "ゴーン・ガール" だったらどうしましょう、少年が "エスター" だったらどうしましょう、、そういう映画を期待して勝手にふるえていた自分がいたわけですが ・・・ 少し事情が違ってた。 ま、さ、か、の、裁、判、モ、ノ、で、し、た。 予告編にあった張りつめた緊張や静寂さは皆無で、映画の大半は台詞が洪水のように飛び交う法廷劇。 視覚障害の少年、大音量の音楽、異なる言語は、見えない、聞こえない、伝わらない、を象徴するもので、「コミュニケーション不全」のメタファーでしょうか。 間違いなく観応えのある映画だとは思うけど、残念ながら今回ばかりは期待した内容とは全く違った落胆の方が勝ってしまいました。 どうでもいいことだけど、殺人 (かも知れない) 案件を争う緊迫した裁判でありながら、裁判官、検事、弁護士、証言者たち、、要するに被告人以外はみなそろって発言に「オチ」をつけて笑いを取りたがるあたり、フランス人らしいなあ、と (笑) 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-02-26 23:24:02) (良:1票) |
2.いやあ、退屈な作品でした。 フランス映画だったんですね、知りませんでした。 そのため作品の半分はフランス語でした、まあ、英語の会話部分は比較的簡単で聞き取りやすかったです。 内容は...裁判モノです。 長い長い2時間半でした。 この鑑賞後のガッカリ感って、何年か前に行った「ドライブ・マイ・カー」の感覚かなあ... 何でこの作品が米アカデミー賞にノミネートされているのか疑問です。 【ミスプロ】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-02-24 21:13:48) |
1.《ネタバレ》 有罪か、無罪か? 自殺か、他殺か? そんなものはどうでも良くて、裁判によって暴かれる夫婦の拗れを中心に据えている。 親密な夫婦仲でも所詮は赤の他人。 交通事故による息子の視覚障害から始まる生活苦、作家志望の夫の嫉妬と余裕のなさ、他方では妻の成功、やがて… ある家族の一年間を断片的に見て、分かった気になって、 エンタメとして消費しているだけでしょ?と問われている気がした。 そう考えると筋書きは至ってシンプルで下手したら何も起こらない。 勝手に期待して盛り上がっている傍聴席の我々に対するフランスらしい皮肉が効いている。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-02-23 23:59:35) (良:2票) |