5.《ネタバレ》 まさに17歳の若者の体験記。
そこには笑いも無ければ、驚きも感動もありません。とりとめのない、少し脚色されたドラマがあるだけです。
おそらく、イライジャ・ウッドが出てなければ、途中で観るのを止めていたと思います。
映画として、そのストーリーに面白さは感じません。
ただ、アパートの同居人を含め、登場人物が皆個性的なのは、この作品最大の長所でしょう。
個人的には、マンディ・ムーア演じるリサのほうが、ジェーンよりよほどかわいいです。
イライジャ・ウッド演じる主人公のジョーンズが、ジェーンではなくリサに惹かれ、二人の恋が成就するようなストーリーであれば、もっと興味を引かれたかもしれません。
一人の若者が精神的に成長し、自立していくドラマとしては、無理のない自然なプロットで良いと思います。
もちろん、『良いこと』と『面白いこと』は別のものだとして考えなくてはなりませんが。
ラストはジェーンと再会しないほうが良かったように思います。
ほろ苦い恋愛を経験し、今までの自分をアパートに置き、一人バイクを走らせるからこそ、主人公の成長を感じる終わり方としては最高だと言えます。そこでジェーンとのラブストーリーでしめてしまうと、結局主旨は何だったのか、物語の一番大事な部分がブレてしまいます。