5.東銀座の東劇にて観てきました。
インターミッション(城門を破るための秘密兵器「龍の頭」が出てきた辺りで一旦休憩)を含む
4時間超の旅。
しかし全く長さを感じさせない、むしろあっという間に終わったという感じだった。
エンドクレジット中「INTO THE WEST」を聴きながら、これだけ充実した旅ももう終わるのかと思うと、何か心に隙間ができたような想いを感じた。
個人的に感動したシーンはなんといっても、全員でホビット達に頭を下げるところだろう。
いくら感動しても滅多に涙を流さない自分ですら、自然と涙が頬を伝わった。
剣術もそれほど上手くもなく、矢も撃てるわけでもない、もちろん魔法なんて使えない、
そんななんの取り柄もない種族ホビットに頭を下げるのには理由がある。
それはどこの誰よりも彼らには勇気があり、平和を愛する心があり、友情があるからだろう。
この映画で一番伝えたかったのは、この三つを持つことではなかっただろうか。
それだけそれらは尊重されるべき尊いものと感じた。
そして、旅から帰還してフロドが眼を覚ましたときの皆の笑顔も忘れられない。
演技を感じさせない何かを成し遂げた顔。
ボロミア以外の旅の仲間が再結集したとき、非常にいい顔をしていたのが印象的だった。
戦いのシーンも非常に満足。
やっぱり死者の軍隊にはしびれるね。
海賊を襲うシーンや船から降りてミナス・ティリスの戦いにあっという間にケリをつけるシーン
など鳥肌が立つ。
あれほど圧倒的な戦力でありながら誓言の約束通り魂を解放させるアラゴルン、そして黒門で皆に言葉を掛けるアラゴルン、エオウィンの傷を癒すアラゴルン、歌は微妙だったが「王」にふさわしい振るまいだった。
やはり、SEEと比較すると残念なことに劇場版はかなり必要なシーンがカットされてしまっていると言わざるを得ない。
これを観ないと旅は終わらないというのはまさにその通りだろう。