106.《ネタバレ》 まず驚いたのが、チアリーディングが凄まじく過酷であること。
下手をすれば、その辺の運動部よりも高い身体能力を要求される。
日本ではあまりメジャーでないチアリーディングだが、アメリカではチアリーディング(特にリーダー)をやることは、大変名誉なことだそうな。
スポ根モノだと言われれば、確かにその要素は多々含んでいる。
しかしどちらかと言えば、万能でない主人公が困難を地道に解決していく姿を描いた青春ドラマだろう。
しかも、主人公を演じるキルスティンが本当に適役で、ごく普通の思春期の女子高生を見事に演じている。
派手でも地味でもなく、健康的で素朴な可愛さや純粋さが備わる彼女に好感を抱くのは、ある意味当然の流れ。
そんな彼女も、家では生意気な弟とチアリーディングを理解してくれない母親に苛立ちを隠せず、
一部の女子からは嫉妬を含めた嫌味を言われ、ライバルからは目の敵にされてしまう。
もちろん、普通に恋もする。 しかし奥手同士で微妙な距離感が甘酸っぱく続く。
これぞまさに青春。 私もこんな素敵な青春を送ってみたかったな…。
彼女の成長していく姿を追って行くと、様々な変化が垣間見えるので、
いつしか心の底から彼女を応援したくなってしまう。
最後の結果も、あえて優勝をさせないのが良い。
主人公を含めたチームメイトたちは、皆負けてもとても爽やかな顔をしている。
これこそが、友情、仲間、努力、フェアプレイを貫いた結果の姿なのだ。
「勝ち続けることだけが全てではない」ことを物語っている。
青春は素晴らしい。
蛇足ですが、私は剣○部だったので、別の意味で(甘)酸っぱい香りの学生生活を送っていました。
母によく「思春期の女の子の部屋の匂いじゃない」と言われていたあの頃。
懐かしいです。