134.《ネタバレ》 やはり「悪魔のいけにえ」は超えられないなと(個人的に!)思った。
「悪魔のいけにえ」のズバ抜けた完璧なまでのリアリズムなのに対して、
「死霊のはらわた」はファンタジー要素が少し感じられ、それがリアリティを下げている。(しかし極悪っぷりには磨きがかかっている)
「悪魔のいけにえ」は「猟奇事件」であり、「死霊のはらわた」は「霊現象」によるものだ。
でもそのファンタジー要素が故に、どこか神秘的な雰囲気を漂わせる。
それがこの作品の魅力であり、だから僕は「死霊のはらわた」がとても大好きだ。
また、急に「バーン!」って脅かすシーンが、臆病な僕の心臓にはとても悪い。
「ネクロノミコン」に描かれている文字や絵がダサいのも雰囲気を下げているので残念。
でも、死霊が取り憑いたときの人間離れした極悪な様子は見事だ。本当っぽい!
悪霊の極悪っぷりに圧倒されっぱなしでした。
また、「柱時計」と「丸い鏡」がなんか変でヤバい。
次元の歪みというか、空間のズレというか、別世界との繋がりというか、
上手く言えないが、そういう危険な感じが表れているような気がして、とても怖い。
アニメーションを駆使した最後の死霊の腐敗の場面、
「気持ち悪りぃ~」てのよりも「汚ねぇ~」って感じ。(オカユ?おじや?)
ゴキブリは勘弁です!ゴキブリってのは悪の根源で死霊よりも極悪すから。
ファンタジー要素は以後、続編を重ねるごとに確かなものになってゆく。
しかし「死霊のはらわた」「悪魔のいけにえ」この双方の作品はシチュエーションというか存在感が似通っていますよね。
また、「ホラー=チェーンソー」というイメージを植えつけたのも、この2作品ではないでしょうか?(ぜんぜん詳しくありませんが、、、)
この2作の存在が堂々の地位と存在感で、B級スプラッターホラーの土台を支えているのかもしれません。
(詳しくありませんが)
「スプラッター」という定義がまだはっきりとしない時期だったと思うので、
この2作品はとても型破りでエネルギッシュで面白いのです。
スプラッターの定義がはっきりしてしまい、ホラーがスプラッターの「型」にはまって落ち着いてしまった今、この2作品を越える作品が生まれてくるはずがありません。
CGを使うと神秘的な雰囲気や面白みが半減するということがこの作品でもそれが証明されている。