3.「気分屋で心の平静を欠く女性には政治判断は向かない」
冒頭のひと言を聞いただけで、怒りで全身が硬直するだろう。
男がむやみに近づいてくる、体を触る、聞こえよがしの発言をする、
これがなにを意味するか、嫌でも分かるだろう。
男は、肉体の圧倒的な差をもって暴力を行使し、また生活に対する無能をさらけ出し、
なお「立場が上」として振る舞う。
いや、彼らは「立場が上」という自覚すらしていない。
差別が、社会の構造の中に入ってしまっているから、
彼らは自らが差別しているなどとは毛ほども思っていない。
自覚のない連中になにを言っても無駄だ。実力行使という手段もあったのだ。
目の前のつまらない生活を守るために、黙ってあきらめて唾棄するだけの自分を恥じた。
この作品を観て得たものを無駄にしたくない。
【日本で女性に参政権が付与されたのは1945年】