22.《ネタバレ》 「女性」として、そして「母親」として、あるいは「娘」としてのジョージー・エイムズという人間をシャーリーズセロンが見事に演じきった。自分の力だけで子供たちを育てていきたいという芯の強さ。弁護士、父、母、同僚、友人多くの人々に支えられながら、決して泣き寝入りすることなく常に戦い続けたいという激しさ。不当に罵られた際に親友や子ども、周囲にあたってしまう弱さ。父や周囲に蔑まれても「過去」を一人で抱えてしまう「苦しみ」。セクハラや恐怖に対する怯え、苦しみ、怒り、やるせなさ。これらの複雑な感情が観客にもダイレクトに伝わる迫真の演技だったと思う。 しかし、全般的に優れた作品で穴がなく、かなり「リアル」なストーリーなのだけれども、どこか「押し」の強さや盛り上がりが足りない感じもした。最初8点くらいの作品かなと感じていたけど、そこまで高得点を与えてよいのかと悩んでしまう映画だった。 そして、個人的に残念だったのは法廷シーンが少なかったこと。本作で日本にはないクラスアクション制度(集団訴訟)について少し勉強できるかなと思っていただけに残念。不勉強ながらちょっとかじったことがあるのでクラスアクションについて知っていることを書くと、普通の一般の訴訟では、被害を受けた被告と原告が、自分の権利を巡って争うものであるが、クラスアクションは、クラス(本作ではセクハラで被害を受けた女性のすべて)を代表して、クラス全体の権利を個人が争うものである。勝手に他人の権利を処分することになるので、クラスにいる者には通知する必要があるが、クラスにいる者は積極的に「除外(オプトアウト)」の手続きを取らなければ、判決の効力はクラス全体に及ぶという制度である。いろいろと弊害も多い制度(自己の権利が勝手に他人に処分されるおそれ、高額な賠償額による企業経営の切迫、弁護士の金儲けの手段)であるので、EU諸国でも導入されておらず、おそらくアメリカ特有の制度である。アメリカでも、今ではクラスアクションをなんとか押さえ込もうとしている始末であるため、日本で導入されることはまずないでしょう。日本にも選定当事者制度(あまり利用されていない)という類似の制度があるけど、こちらは被害を受けた複数の者が、自己の権利を被害を受けた者に委任して、一人ないし複数が代表して訴訟を争うものである。似ているけど、本質は大きく異なる。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-21 23:33:20) (良:1票) |
★21.良い話でした~ 思ったほど感動はしなかったけど.. やはり、世の中..悲惨な事件が多すぎて、ほとんど驚きがなかったからかな..慣れって怖い... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-03 16:55:43) |
20.本当にやりたいと思ってしてた人、罪の意識も感じてなかった人は極少数だと信じたい。父親さえもこんななのかと落胆したけど、やっぱり親子の愛があってほっとした。だからあんなやつの子供でも関係なく愛情をたっぷり注げる女性になったんだ・・・。こんなに頑張ってる女性の姿見ると自分が恥ずかしくなります・・・。 【桃子】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-06-27 21:02:03) |
19.《ネタバレ》 感動したけどセクハラを訴えて勝訴というだけの話なのでストーリーにあっと言わされるわけではない。パワハラ・セクハラの描写はかなり生生しく現実感があった。シチュエーションは違えど男同士女同士でもこんな状況は今でも当たり前のようにあるね。人間てほんと進歩しねーなw。最後は「良かった良かった」で終わらせてしまうだけなのが残念。親父さんは良かったけどちょっと遅いよ。登場人物の中ではショーン・ビーン夫妻が一番良かった。 【アイーン】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-06-13 21:13:18) |
18.《ネタバレ》 実際の法廷論争は10年近くにも及んだとの事ですが、本作品ではその辺の時間的な奥行きが描かれていないのが少々残念です。ストーリーとしては良かった(良かったと言うよりは考えさせられた)実際集団の中に居れば、男女問わず弱い者や変わり者に対する偏見はある訳で、結局それはもう人間の性なのでしょうね。しかし、そのセクハラをする理由のなんたる情けないことか、「女が男の仕事を奪っている」とは発言してて恥ずかしくないのかと思ってしまう。自分は常に“赤い選手”で有りたいと思います。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-06-09 00:54:09) |
17.テーマが重く、一人で立ち向かうことの難しさを感じた映画でした。セクハラって、第一義的な定義が、体に触るとか卑猥なことを言うってことだと思っていたんだけど、実際に映像を通して、想像以上にとんでもないことなのだということを知りました。最初、僕自身も序盤のジョージーの男性遍歴(?)があったというエピソードで、一種の偏見を感じていましたが、サミーの出生の秘密を知ってから、偏見を持ってしまった自分が恥ずかしく思います。自分が立ち上がらなければ、他の人たちを動かすことってできないんですね。素直に、観て良かったし、学ぶべきことも多かったです。こんなに、辛く、泥臭いけど、力強く闘う、女性であり母親である、難しい役を演じたシャーリーズ・セロンさんは素晴らしい演技をしてくれたと思います。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-06-02 17:00:39) (良:1票) |
16.以下、箇条書きです。法廷の部分がメインなところではないので、そもそもスタンドアップという邦題は誤解を招く。法廷がご都合主義に流れていっている感は否めないが、メインなところではないので、とくに気にはならなかった。残念なのは、シャーライズ・セロンの演技があまり見所がなかったこと。それを期待していたのに。Unionの集会も、「感動」場面はお父さんに持って行かれたし、法廷も弁護士にもっていかれてしまっていた。教師によるレイプの場面も別の若い役者によるものだし、Domestic violenceもあまり主張されてこない。シャーライズは、ストーリーテラーくらいの意味しかないような感じだ。もったいない。 【あまね】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-02-28 03:44:25) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 非常に重いテーマを重い空気で見せてゆくのですが、かなりご都合主義な展開が垣間見られる。父親のスピーチは感動したがあまりにも豹変しすぎだ。裁判でのレイプに関する証言の覆し方もあまり現実的とは言えない。しかし言い換えればこれだけのご都合主義的展開を並べてもちゃんとテーマに沿った重い空気を作ることができたとも言える。この重い空気を作ることができたのはセクハラと平行して描かれた母と子の物語の丁寧な描写があってこそだと思う。実際、上辺のストーリーとなるセクハラから裁判に至る物語は単純この上なく、男がいくら悪いといってもその時代の不況下における男の弱さというものが描かれてこそ重厚な話しになるところをあえて男=悪という簡単な図式のみを見せてお手軽に話は進んでゆく。でも様々な問題の片隅に常に子を想う母というサイドストーリーが絡むことで奥の深さを感じさせてくれた。一番印象に残ったシーンは娘がプレゼントを見て悲鳴をあげて喜ぶところ(笑)だったりするのは私自身が娘を持つ親だからでしょうか。でも、戦いに挑む母の強さの源がちゃんと描かれているシーンのひとつだと思いました。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-02-13 15:22:25) (良:1票) |
14.シャーリーズ・セロンの演技がオスカーもんの素晴らしさでした。 内容はかなりの重たいセクハラなんで、女性にはあまりお勧め出来ない映画かも。 【ひで太郎】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-02-08 21:12:08) |
13.《ネタバレ》 不当に対して屈っしない主人公の姿勢が強く印象に残りました。そのため、私には原題のNorth Countryよりも邦題のスタンド・アップの方がしっくりきます。 家族シーンなどがよかったです。グローリー・カイル夫妻の存在もいいですね。 ただ全体的な話の流れ、レイプなどを持ち込むところがありがちでした。またボビーが証言を覆すところに説得力を感じなかったので腑に落ちませんでした。 最近「飛ぶ教室」を読んでいたので、映画の間中ずっとこの一文が頭をめぐっていました。 「行われたいっさいの不当なことに対してそれを犯したものに罪があるだけでなく、それをとめなかったものにも罪があります」 ケストナー万歳!! 【トマトマート】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-02-07 22:20:59) (良:1票) |
|
12.「クジラの島の少女」の監督作品なので楽しみにしていました。 期待どおり、押さえ気味にしかし、しっかりと人間を描いている。 セクハラ訴訟だけでなく、家族についても考えさせられました。 シャーリーズさんがお肌ではなく、演技力で勝負してるのも良かった。 フランシス・マクドーマンドさん、久しぶりでしたが、人格者の演技が実に見事。 本物が好きな私には、満足の作品でした。 【たんぽぽ】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-01-29 22:43:22) |
11.《ネタバレ》 主人公の父親のスピーチの場面と最後の法廷の場面はとても感動しました。特に「立ち上がる」場面は「今を生きる」のラストシーンを思い出しました。いい映画だとは思いますが、できればラストは法廷の場面で終わってほしかったなあ。自分が2児の父親だからでしょうか、本編のラストで主人公の下の子が出てこなかったのが気になりました。家族全員で過ごしている画で終わっていればもっとよかったです。 |
10.もっと気が滅入る作品かと思っていましたが、それほど説教くさい作品ではありませんでした。この邦題も「なんだかなぁ」と不満に思っていたんですが、映画を見たら、それなりに納得もいきました。シャーリーズは本当に目に力のある良い女優さんですね。才気や意志の強さが前面に押し出されていて、嘘くさいまでの美貌も邪魔にならない。それに共演陣もバランスが取れていました。もともと私はショーン・ビーン目当てで観に行ったのですが、彼ふんするカイルみたいな男性がいたらぜひとも結婚したいぞ!と思わせる素敵な男性だったし、カイルの奥さんグローリーが女性から見てとても魅力的。(フランシス・マクドーマンドは相変わらず上手い)パパのスピーチのシーンは感涙でした。ただし、カップルでこの映画を見に行くのは止めたほうが良いと思いますよ。 【付記】ここで描かれるセクハラはけして過去形に私には見えません。パワハラなど形を変えて日本にも存在します。普通そういう状況に陥ると、職を変わるなど、できるだけ楽な道を選ぼうとすると思うのですが(もちろん、それだって楽なわけではありませんが)主人公のジョージィはあえて一番険しい道を選んで立ち向かっている。その姿に私は心打たれました 【HIDUKI】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-26 13:52:17) (良:1票) |
9.よかったです。シャーリーズますますファンになりました!! ほんとかっこよかった。男って最悪とおもうと同時に、やっぱり男っていなきゃいけないなとおもった。けど、ジョージーの高校時代のはみててつらくなった。。泣 そらしちゃいけない現実だけど。。 【ギニュー隊長★】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-24 20:00:37) |
8.一つ一つのシーンに無駄が無いなと感じ、 シャーリーズセロンがこんなにもすばらしい演技が出来るのかと驚かされました。 今年初めて見た映画ですが、とてもすばらしい作品でした。 私は、「スタンドアップ」という邦題は合ってると思います。 【ジョン・コナー】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-23 01:33:40) |
7.《ネタバレ》 法廷シーンとそれ以前の鉱山での出来事やもっと若い頃の出来事を巧く絡ませて、物語は進んでいきます。シャーリーズ・セロンの表情での演技がとても良く、母として、娘として、女としての苦悩が痛いほど伝わってきました。フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、ウッディ・ハレルソンと、好きな俳優さん達が出ているから観に行ったのですが、3人は勿論、シャーリーズ・セロン演じる、ジョージーの父役、母役、息子役も見事にそれぞれの繊細な役どころを演じていると思いました。親が子を想う気持ち、子が親を想う気持ち。割り切れない思いと、断ち切れない過去を抱える様子は本当に切なく、分かり合えない父と娘、母と息子が次第に解氷していく展開は、予想通りながらも十分に泣かせるモノがあったと思います。また、ジョージーとグローリーの友情も見ていて胸が熱くなった。決して包み込むような優しさではないけれど、群れない強さと甘やかさない優しさを持ったグローリーは、ジョージーにとっては今、この時必要な人だったのだろうと思います。今でこそ市民権を得た「セクシャル・ハラスメント」ですが、ジョージーのような人たちの闘いによって勝ち得たものだと再認識しました。2時間余りの映画でしたが、実際にはかなりの時間と労力を費やしたでしょうし、女性の人権、地位向上、男性の意識改革に大きな役目を果たした功績に感謝しなければいけませんね。多分、事なかれ主義の私だからこそ、頬を叩かれ、目が覚めた思いになったのでしょう。あの時代、あの状況で、あの法廷に私がいたとしたら、立ち上がっていただろうかと・・・ 【プリシラ3103号】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-21 19:03:04) (良:1票) |
6.想像以上にヘビーでした。主人公が泣くたび自分も泣いてました。しかし現代ではありえないセクハラの数々ですね。彼女達があってこその今なんだと、つくづく考えさせられました。両親の愛情や子供に対する愛情、その他もろもろに、主人公が救われたように、見てるこっちも救われました。これがなかったらホントにつらい映画。 【倉持】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-01-17 23:10:20) |
5.《ネタバレ》 なんで今更”セクシャルハラスメント”の話?という気もしましたが、 ”セクハラ”の話というより、家族愛を描いた映画として、素晴らしい映画だと思いました。 お父さんのスピーチのシーンは、本当に感動したし、 この映画のどこまでが実話か知りませんが、自分がレイプされた時の子供を あれだけ愛情をもって育てる事ができるなんて、母親ってすごいな。と思いました。 ただ、裁判に勝っていく過程が、あまりにもトントン拍子すぎて(時間の関係もあるんでしょうが) 実際はきっと、もっと大変だった事を思うと、もう少しその辺りをきちんと描いて欲しかったです。 【しま】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-16 01:42:59) |
4.『エリン・ブロコビッチ』をさらにヘビー&ドラマチックにしたような映画。ひさびさに映画を観て泣きました。とくに組合での父親のスピーチのシーンは印象的です。父親役にこんなに感動したのは『リトル・ダンサー』以来です。職場でのセクハラシーンは『ショーシャンクの空に』や『告発』なみにヘビーで見ていて本当につらかったですが、だからこそラストシーンが感動的でした。物語が進むにつれて、ジョージーの過去も少しずつ明らかになっていく展開も秀逸です。シャーリーズ・セロンはキュートなだけでなく演技が本物!感情を揺さぶられっぱなしでした。『モンスター』も見てみたいです。 【ROMY】さん [試写会(字幕)] 10点(2006-01-15 22:20:17) |
3.《ネタバレ》 お父さんのスピーチが良かったです。 【たま】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-01-14 20:45:18) |