196.《ネタバレ》 「アメリカン・ニュー・ニュー・シネマ」というカテゴリーに入るかな?という映画で、ストーリーが行き当たりバッタリ、嫌いな人は嫌いという評価になるという映画である。「どれか好きな人の吹替やらせてあげる!」と言われたらこの映画が好きな人はほぼ100パーで「アントン・シガーをやりたい」と言うだろう。別の人も書いていたが、自分に危険が及ぶのを承知でモスが砂漠に置き去りにしたメキシコ人から水をせがまれたのを気にして水を持って戻るシーンは本当に良かった。案の上モスはその通りになるのだが、ハチャメチャなストーリーながら結局は「ナルホドね」という結果になる所が良いと思う。映画的な起承転結にはならず「これからの映画はこうなるのでは?」という示唆を与える一作だと思う。ただしコーエン兄弟の「判るヤツだけ観れば良い。理解できないヤツは観なくても良い」的な突き放した演出が鼻につくので一点減点した。 【アマデウスga好き】さん [地上波(字幕)] 6点(2015-08-10 22:04:59) |
195.《ネタバレ》 『ファーゴ』でも感じたが、コーエン兄弟の作るキャラは独特の味がある。バビエル・バンデムのシガーがとにかく強烈で、圧縮空気ボンベを携えてのイカレた殺人鬼ぶりが凄い。ここまでくればホラーのモンスターの域で、狙われ追われたら悪夢。 コインの賭けを強いられた店主はさぞ不気味だっただろうが、賭けの意味を知らずに生きていくわけか。不条理で気まぐれな運命のようなものを感じる。それは、シガーが青信号で車を横から突っ込まれたのもそう。 モスが昼間そのまま置き去りにしたメキシコ人に、水を与えるために夜中に現場に戻ったのが何気に良かった。ちょっとしたところにも人物に生の立体感が出ていて、コーエン兄弟のキャラ造形の巧さを感じる。ただ、ストーリーはまとまりがなく、収束せずに謎めいたままの尻切れトンボ。定石をあえて外してくるようなところがあるが、それをやりすぎると破綻するしスノッブにも感じてくる。これがアカデミー賞に値するかは大いに疑問。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-06-21 00:28:23) |
194.《ネタバレ》 例えば「マルホランドドライブ」のように、後でネタバレサイトなどを巡って振り返ってみれば場面の一つ一つに意味があった事を知りニヤリとしてしまう、そんな映画はそれなりに頭を使ったような気になって楽しめる。しかしこの映画、どこを巡ってどう解釈しても正解に辿り着けない。BGMもない静かな二人の対決は大いに見所があり、俄然結末への期待が高まっていくが、主役だと思っていたトミーリージョーンズは結局大して活躍もせず夢の話を語って終わりというのは、緊迫感のある殺し合いで盛り上げた果ての纏め方としては少々不満が残る。観る側の解釈に委ねて〆るやり方には決して不満は無いが、あまりそういった系統の作品だとも思えない展開が続いていたので、いささか拍子抜けした。味のある映画ではあるが、傑作として評する力量は自分には無い様だ。しかし大いに楽しめた事は間違いないので高評価。出来れば後から出て来た始末屋さんの活躍も少し見てみたかった。まるで違うタイプのキャラの登場だっただけに期待した分リタイヤがあっという間で残念。 【にしきの】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-04-10 12:13:02) |
193.タイトルは「シガーに首ったけ」とかにしたほうが、よほど映画を観た人の気持ちを代弁できると思うんだけど、どうだろう? 正直言えば、初見でこの映画のゴールが認識できなかったのが致命的で「なに、この終わり方??」という感想になってしまったので…後からじっくり考えれば、なぜこういう作りなのかわかるわけですが、それを初見時に観客がわかりづらい映画ってやっぱダメだと思うんです、うん。 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-04 17:09:36) |
192.《ネタバレ》 これがアカデミー賞を取ったのは疑問だけど、普通に娯楽作としておもしろい。シガーの怖さはとてつもない。売店の店主にコインの賭けをさせるシーンとか怖すぎる。 ベトナム帰りのモスも、戦闘術やサバイバル術に長けており、二人の戦いがハイレベルでおもしろかった。 ラストは保安官、モス、シガーの主要人物3人とも、拍子抜けの結末を迎えるのだけども、まあそれはそれでいいのかなと。消化不良だけども、リアルの世界ではそうそうドラマなんて生まれないよね、こういう映画もたまにはあってもいいよね、と思うことにした。こんな映画ばかりになったら怒るけど。 ただ、最後に保安官がだらだら語るのは興ざめ。 わざといろいろわかりにくくしたり、意味不明にして、何か深い意味がありますよ、芸術性がありますよって思わせようとしてる映画。それにアカデミー会員たちがまんまと騙されて、作品賞取ってしまったように思える。 【ネギ寿司】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2015-03-09 00:22:11) |
★191.《ネタバレ》 ただならぬ雰囲気の映画だとは感じた、パルデムも、トミーリージョーンズも良かった、まあ、結論から言うと、なんだかんだ言っても、最後は、アメリカンスナイパーと同じじゃない、こちらは07年、アメリカンスナイパーは、今年、自分的には、白黒映画150本集にもある、アメリカの西部劇に中にある、追い剥ぎもの、どこかのスピルバーグが最初に撮った、理不尽なトラックもの、ソー言うものの中にアメリカはある、と言いたいのか、と思いました、誰か教えて欲しいのだけども、あの金は結局バルデムのところに行ったのか、保安官が取ったのか、追跡者の親分が取ったのか、よく解らないです。自分なら、走れるだけ、車で逃げるか、ターミネータみたいにしこたま、銃、マックテン、自動小銃、ポンプ式ショットガン、買えるだけ買って、どこかで、備えるかも。 それで、ダメなら、運命じゃん、と思う、皆さんが、運命のコインだと、書かれているが、自分は、車やバイクで、10回以上は死ぬかと思った、けど今だに死んでいない、それが運命のコインなのかな、でも、生活習慣病の恐怖には、襲われていて、じわじわと、コインは床の上で回っているのか、もう人生いいや、と思うこの頃です。映画は面白かった、何度か見直さないと自分にはわからない作品なのかも。 【yasuto】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2015-03-03 18:26:06) |
190.静けさの中に狂気を宿した演出が素晴らしい。 少し分かりにくさがあるものの、不思議と画面にくぎ付けにされる。 ハビエル・バルデムの存在感が圧倒的。 これって、先が読めない面白さも存分にある。 そして、映画を観ているという、幸せな気分にさせられる、不思議な魅力を持った作品でもある。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 02:05:42) |
189.《ネタバレ》 とにかく独自のこだわりで動く狂気の殺し屋アントン・シガーことハビエル・バルデムの演技が最高。コイツは怖い。マジで怖い。死んだような目は常にこちらを離してくれず、ヌッと出て来てポッシュっと殺す!!もうこの殺し屋のためだけにあるような映画ですね。トミー保安官の台詞も、美しい荒野の景色も、逃げ惑うモスさん、おしゃべりマン、よくわからんボスも吹っ飛ばして、この人が全部全部持って行く。最後の最後まで僕はヌッと出てくるアイツの影に怯えながら見ていました。今まで見た映画の中で最高の殺し屋のために6点献上です。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-09-17 23:09:57) |
188.《ネタバレ》 コインの賭けで勝ったおっさんは、自分が九死に一生を得たことを知らずに生きていく。青信号を守っても事故に遭うときは遭う。人生の不条理がこれでもかとてんこ盛りされていて、見終わった後、「なんか、今まで観たことない映画みたなぁ」と思わせてくれた映画でした。 【たぬき野郎】さん [ブルーレイ(吹替)] 10点(2014-08-11 23:00:18) |
187.コーエンにそろそろ期待するのを諦めかけていたときにこれを見る。やっぱりコーエン好き。 |
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186.《ネタバレ》 追っ手の個性が凄いのですが、それに隠れているものの追われる方もかなり存在感あるキャラクターでした。 このため2人の駆け引きはバーリーツゥードのような緊張感があり、これだけでもアクション作品にすれば十分佳作になると思います。 ところが、この監督さん、最大の見せ場となると思われるシーンを端折ったり、作品を突然終わらせるといったように、さらなる勝負に出ています。 あたかもコインの裏表の掛けのように危ういことだと思いますが、正直言って面白くなったのかどうかよくわかりません。 ただ、その度胸には敬服します。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-12-23 17:58:45) |
185.ストーリーはハビエル演じるシガーのせいでまったく印象に残りませんでした。夢に出そうです。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-14 23:44:09) |
184.《ネタバレ》 水なんて届けに行かなきゃ良かったのに、なんて見当違いなことを考えるような私にはアカデミー賞作品が合わないのが良く分かった。エアガンで錠吹き飛ばすなんて発想が良く思いつくもんだなぁ。あのエアガンは過去見た映画の中でも一番インパクトがあるかもしれない。 【悲喜こもごも】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-01-12 14:32:04) |
183.恐ろしい殺人鬼。逃げまわるオッサン。そのへんの恐怖感とか、ハラハラ感は文句なくすごい。ただ、問題は物語がそれだけで終わらないことだ。多分見た人のほとんどが、見終わって「ん?」ってなるだろう。え?何が言いたいのコレ?と。最後の主人公の夢の話、引退した副保安官の昔話、それらは一体なんだったのか?今回の惨劇とどういうつながりがあるのか?まるで意味がわからない。 何かを訴えようとしている感じはするんだけど、それがさっぱり分からない。 はっきり言おう、こんな映画はダメだ。 この映画を評して、「見終わった後考えさせられる」と言えば聞こえがいいが、実際は、「考えてもよく分からない」、「意味不明な映画」という方が正しいだろう。 世間はこういう、深いメッセージ性がある映画を、高く評価したがる。それはそれで分からなくもない。しかし、この映画は深いメッセージ性が「ありそうな感じがする」にすぎない。実際、製作者の意図として深いメッセージが込められているのかもしれない、でも、それが観るものに伝わらなければ意味が無いのだ。理解できない奴が悪い、なんてとんでもない。理解できるように作らなかった奴が悪いのだ。 恐ろしい殺人鬼と逃げまわるオッサン、という、ただのサスペンスものにしておくと、安っぽい映画になるから、何だかよく分からない主題があるように思わせるオマケを付けました、そう思われても仕方のない映画。 【椎名みかん】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-01-05 05:36:02) |
182.《ネタバレ》 ううううう胃が痛いいいい・・・ 始まりから終わりまで緊張感ありすぎますねこれは。音楽が一切ないのもそれに一役買ってますね。しっかしハビエル・バルデム上手すぎでしょ!あれじゃホントに殺し屋に見えますよそりゃ。あんなもん目の前に立たれただけで絶望的なのによくぞあそこまで主人公も粘ったもんだ。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-02 14:31:22) |
181.《ネタバレ》 ハビエル・バルデムがとにかく怖!怖!怖!それしか覚えてないくらい怖い。目が離せないくらい怖い。しかも最後まぬけすぎ。 【ぺーこ】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-02 01:19:15) |
180.《ネタバレ》 麻薬取引の現場に死体だらけの中、麻薬と現金が残り…。主人公かと思われる、通りすがりの男が金を持ち逃げし、その男を追いかける何とも無表情で不気味な男。 ただそれだけ、なんとなく香港マフィア映画っぽい設定なんですが、ディテールが細かくて面白いんです。 BGMがほとんどない中、靴下を脱ぐシーンが重要だったりと、やることが生々しいんです。 追いかける男がターミネーターみたいなんですが、「俺はコインのように生きる男だ」というセリフがある様に、大金を手にするかと思えば、最後は貧乏くじをひいたりと、ちょっと笑えるんです。 余計なシーンがある様に思えるのは私だけでしょうか? トミー・リー・ジョーンズのキャラクターの必要性を全く理解できませんでした。 最後は不完全燃焼っぽいですが、観て損はないと思います。 【クロエ】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-16 22:06:30) |
179.《ネタバレ》 完全に「ファーゴ」路線に回帰したコーエン兄弟の作品。強烈な悪意をもった人間が一地方都市に紛れ込んでいくことで、どんどんと人々の悪意の連鎖が悲劇を生んでいくというのが主なテーマ。最近のコーエン兄弟の作風はシニカルに過ぎないか。これでは、人間なんか下らないという結論に達してしまいそうで、どうなのだろうと個人的に思う。それでも、こんな重いテーマにも関わらず最後まで飽きさせずに見せる技術はさすがだった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-27 22:32:15) |
178.《ネタバレ》 メキシコ国境に近い砂漠でハンティング中に、偶然、死体の山に出くわした主人公は、大量のヘロインと現金200万ドルが残されているのを見つける。危険を承知で大金を奪って逃亡する主人公。それを追う最凶の殺し屋。さらにそれを追う老保安官。簡単に言えばそんな内容ですが、全然簡単ではないです(笑)なんというか、アメリカという国を描いてる映画だと思います。とりあえず殺し屋シガーを見るだけでも価値はあります。世間話でシガーが腹を立てるシーンがバカ怖いです。 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-24 14:28:36) |
177.コーエン兄弟も歳をとったのかな、と感じさせた。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-03 14:34:53) |