62.《ネタバレ》 165分2部構成・・な、長い。
途中で眠くなって1部2部と分けようかとも考えたんですが、
話自体は面白いので忍耐(苦笑)で観終えました。
リメイク版のほうがさらに眠いらしいので今回はオリジナルを。
ロシア映画なんて初めてでしたから覚悟はしていましたが、
ロシア語ってフランス語のようなボソボソ感で、
最近スペイン映画とか観だしたからギャップで慣れるのに戸惑った。
とりあえずはSF映画の有名な作品は観ておかないとと。
この作品はセリフがまず少ないのです。
音が完全にないシーンもあります。
ミサ曲のような音楽が流れる中、絵画のようなシーンが続きますと、
もう半分観るまでには眠くなったりしちゃいます。
「2001年宇宙の旅」が合わない私だからこれは予想どおり(爆)
観てくれこの世界といったような敷居の高い作品なのですが、
こちらのほうが哲学性は大きかったと思う。
というのもSFといっても宇宙がほとんど出てこない。
飛行士が車で走る近未来の街がなんと東京首都高というのも意味不明・・
全編に渡ってレトロな未来感というものは感じなくて、
全くレトロそのものなのでした。
宇宙の大きさやオシャレさを描いたキューブリックのほうより、
ソラリスのほうがさらにカルトだと思いました。
どちらが好きかと聞かれたら困る・・
人間の深層心理を解いているSFであり、
宇宙ものと観るとあれっ?と思う。
どっちもどっち・・
でもまあこっちの方がテーマが内面に向かってるような気がして、
私は哲学SFのほうがいいなぁと。
答えがないからどうにでも取れるところがよい。
取りようによったらこのラストはかな~り暗いです。
諸星大二郎の世界みたいな果てしないどんよりした暗さ。
救済のエンディングだと取れば他人事とわりきって見られるけれど・・
自己救済、郷愁、償いといったテーマ。
人間はどこに向かってゆくのか?
銀河系の世界のようで実は鏡の世界のようなこの作品は、
ラストをひとりで観終えるとかなり・・重いかも。
音楽が全編ホラーっぽいのも○。
こういう映画を観るとSFの基本である、
植物が鍵となる演出が多いのに納得。