4.《ネタバレ》 Coccoの歌と世界観が好きです。一時期はずっと聞いていて、今でもシャッフル再生でCoccoがかかったりすると嬉しくなります。彼女の歌の世界観を知っていれば、この映画にも入りやすくなるかもしれません。何も知らずに見てしまうと色々受け入れられないことがあると思います。そういった事前の心の準備ありきで鑑賞しました。
それでもやはり内容としては辛いものもありました。綺麗だな、素敵だなと思っている人が痛々しい目に遭ったり壊れていったりする様を見て嬉しい人はいませんね。世界が二つに分かれている、だけならまだ大丈夫だったかも知れませんが、分かれたもう一つが襲いかかってくるというのは恐怖でしかないですね。しかもどちらが幻かは分からないという。二つ見えてるもののどちらかが攻撃してきたら、自分は守るしか選択肢がないですからね。自分には守るべき子供がいて、その子を守ろうと反撃すると傷害となり住む家を追われたり、状況はどんどん悪くなっていく。ようやく世界を一つにしてくれた人も何故か消えてしまって、また世界は二つになって、、、。
見ている自分が手を差し伸べたくなる、そんな映画でした。差し伸べる、というと偉そうかもしれませんが、ただ同じ時間を過ごしてあげたいですね。手をフォークで刺されるかもしれませんが。めっちゃ痛いんだろうなぁ、あれ。
それでも彼女と子供が笑顔でいてくれれば。またその綺麗な歌声を聞かせてくれれば。そう思える映画でした。
単純に数字で良い、とか悪い、という評価が難しい映画ですが、率直に気持ちが動いた、感じるものがあったという点でここでのシネマレビューの評価基準では8を付けておきたいと思います。