12.《ネタバレ》 ゲイたちの生活の中に女が入ってくる。 そこから生まれる森田監督らしい微妙な緊張感。 森田監督は、怖がってる距離に色々詰め込んで、映画にする。 コウイチは言う。 「距離があるから特別になった」 ん?と思う。 が、ラスト、本当に特別になった! おめでとう!コウイチ! 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2023-08-07 01:50:58) |
11.これはキッチンというより、お引越しだな。 中身は無いに等しい薄っぺらい作品だけど、川原亜矢子のおっとりした雰囲気と橋爪功の力技でなんとか見られるレベルにはなってる。 終盤は橋爪功の出番が減って失速してしまったけどね。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-01-29 08:54:16) |
10.《ネタバレ》 バブル景気の頃に話題になった小説が原作の森田芳光監督の映画。森田監督のベストセラー小説の映画化といえば「模倣犯」が思い浮かんでしまい、見る前は不安のほうが強かったのだが、見てみるとかなり淡々としていて、ストーリー自体にはそれほど面白味を感じないものの、独特の味わいや雰囲気が森田監督らしく、この監督の作風も映画によく合っていて、見終わって妙に印象に残る映画だった。これがデビュー作の川原亜矢子(後年の面影が驚くほど全くない。)も不思議な雰囲気を持っている主人公 みかげを初々しく演じていて、演技はたどたどしいのだが、それがみかげというキャラクターを逆に魅力的にしていて、まだ新人であった彼女の起用は正解だったように思う。(大林宣彦監督の映画に登場するヒロインに印象としては近い。)ほかの出演者たちも見たことがないような俳優が多く、そのおかげで映画を見ていて新鮮に感じられるのが良かった。そんな中でみかげを自宅に住まわせる青年の「母親」を演じる橋爪功は普段の渋いイメージからは想像できないようなオカマを見事にリアルに演じきっており、強烈なインパクトを残している。そうそう森田監督といえば作中に登場する料理が印象に残ることが多いのだが、この映画ではタイトルのごとく料理が登場するシーンが多く、中でも明かりの消えた部屋でミックスジュースを作るシーンがとても幻想的に描かれていてとくに印象的だった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-12-19 23:13:19) |
9.川原亜矢子の存在感は面白い。 でも、こういう静かなさざなみのような映画は苦手。 【飛鳥】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2012-12-12 20:25:06) |
8.《ネタバレ》 「映画化」なんぞはゼッタイ不可能な淡い感覚表現だらけの原作を、思い切って映画の側から、映画に出来ることに沿って作った映画で、成功していると思う。ただ映画には叙事性が欠かせないので、それが足りないのは原作の問題なのである。いずれにせよ、森田芳光、『そろばんずく』『悲しい色やねん』と連続して空振り三振のあとの、久々のヒット性の当たりであった。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-03-22 20:54:01) |
7.《ネタバレ》 バブルの片隅で、眉毛の濃いノンメイクでショートカットなオリーブ少女やmcシスターモデルがもてはやされた1980年代後半。あのよしもとばななが!とかアンニュイでファジーな小説が大流行していて、ananの表紙を飾りみんなが憧れたファッション世代で。劇場まで出向いて鑑賞。正直意味不明。MTVならぬファジーな雑誌スチール映画という感じで。けして悪くはないが良いかどうかで言うと3点程度です。 【成田とうこ】さん [映画館(邦画)] 3点(2010-04-01 19:06:11) |
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6.ゆったりとした音楽と、ファンタジックな雰囲気が特徴的な作品。ヒロイン川原亜矢子の少女っぽい語り口と、なにより橋爪功のオカマの演技がぴったりはまって、独特な世界観を作っています。後半のストーリーがやや支離滅裂だったものの、おもしろい試みだったと思います。 【mhiro】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-07-29 10:26:07) |
5.話題になった当初から著作どころか、よしもとばななという人自体に全く興味が湧かなかったので、今の今までその作品に触れることはありませんでしたが、この映画を観る限りだと少女趣味の極致という感じがしました。プラトニックでママゴトみたいな恋愛関係と、そのままの自分を受け入れてくれるヌルくて狭い人間関係。血や汗や汚物等とも関係のない無菌状態の生活。孤児への憧憬を絡めながら、しかし他力本願的に極度の物質的豊かさも求める。これらは正にバブル真っ盛りに相応しい世界観です。こんなもの21世紀には通用しません。この夢の様な物語が、例によってリアリティの欠けらも無い森田芳光の人物造形によって(てか、単に台詞が棒読みなだけ?)、何とも言えないファンタジーになってます、3点献上。 【sayzin】さん [地上波(字幕)] 3点(2005-08-11 00:05:46) |
4.見終わって、ヒロインが川原亜矢子だったとわかり、ビックリ。全然ちがうじゃねーか。映画は、とても独特な雰囲気を持っていて気にいりました。時間がゆっくり流れている感じで見てて心地いいものでした。原作を読んでみたいです。 |
★3.最初から最後までとっても穏やかだけど、なんだか考えさせられるとってもいい映画だったわー。まだまだイモっぽい頃の川原亜矢子や雄一くん役の俳優さんの淡々とした感じもとってもよかったし、すべてがこの映画の独特な雰囲気を壊すことなく作り上げてるのね。それにしても、橋爪功…スゴイわ。夜の世界に生きるオカマを完璧に再現してるもの。それこそ仕草から言葉づかい、視線の動かし方にいたるまでパーフェクトよ。彼の演技で、いろいろと辛いことも経験してきたであろう絵里子さん(だからこそ優しくて聡明なのね)の過去が見えるようだったわ。…実はアタシ、正直そんなにこの映画には期待してなかったんだけど…見てよかったわ。 【梅桃】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-06-10 20:51:46) (良:1票) |
2.小説が好きで、見ました。あの主人公が川原あやこだったことに今になって驚き。なかなか映画も面白かったです。 【あしたかこ】さん 6点(2004-09-17 17:13:56) |
1.公開当時いろいろと賛否両論あった映画ですが、ぼくにとっては今もなお忘れ難い1本。お互いに一定の“距離”をとりながら、それでも(というか、だからこそ)どこかで“ぬくもり”を求めている「現代人」の肖像が、ここまで見事に、美しく描かれた作品も稀有でしょう。唯一の身内である祖母を亡くしたヒロインと、彼女を同居させる青年、そして青年の「母親(演じるのは、橋爪功…)」の関係は、あくまでも優しく、思いやりとおだやかさに満ちている。けれど、そこには常に“距離”があって、それがこの映画の独特な「空気感」を形づくっています。そう、ベタベタとも、カラカラとも違う、さらりとした「空気」を。それを醸し出すのが、函館の風土であり、青年たちの住むマンションのとんでもなくゴージャス(かつ無機質)なインテリアだったのでしょう(この映画を批判する向きは、そういったディテールを「現実離れ」として攻撃していたっけ。…そんな「非日常性」が、逆に登場人物たちの“関係性”をリアルなものにしているハズなのに)。…映画は、彼らの“間”にある「空気」が、少しずつお互いのぬくもりを伝えていく様子を、淡々と描いていく。「優しさ」が「愛」へと移ろいゆく様を、静かに、少しのユーモア(喜劇とはロングショットで見られた人生、とは誰の言葉でしたっけ)をたたえながら見つめていく。そう、もはや「愛」とは、人と人とがひとつになろうとするナマナマしさや暑苦しさじゃなく、ふたりの“間”にある「空気」をあたためるということなんだ…。原作者の吉本ばななよりも、むしろ村上春樹に通じる真に「現代的」なコミュニケーションを語った寓話として、ぼくは高く高く評価するものであります。 【やましんの巻】さん 10点(2004-04-16 15:15:14) |