10.《ネタバレ》 科学を極め過ぎて神の領域を冒涜してしまった男の悲劇を、ホラータッチで描いた逸品。 何不自由ないモテる医者なのに、好奇心に突っ走ると破滅する。 私はそういう教訓話として理解した。 好奇心や探究心はほどほどにしておかないと、せっかくの幸せが消えてしまう。 今ある生活の中にこそ幸せはあるのだ。 いたずらに好奇心に身を委ねてはならない。 と、自分に言い聞かせる。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-03-23 20:53:54) |
9.《ネタバレ》 ハイド氏の面が猿顔で今見るとコメディっぽく見えてしまう、とは思うんですが、人間の原始的な欲求が具現化した姿=先祖返り、という解釈だとすればこれも納得。 何より、ジキル博士からハイド氏に変身するシーンが九十年前の作品とは思えないほどスムーズ。 そして意外に軽やかに立ち回る姿や、一人称視点、分割画面など映像的に凝った演出も多々。 怖いか、と聞かれるとそれほどなのですが、本当に同じ役者かよ!?と思える変身っぷりや、ハイド氏になった際の鬼気迫る演技など今でも十分見応えのある作品でした。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-02-08 04:28:30) |
★8.《ネタバレ》 神の領域を侵した科学者の好奇心が生んだ悲劇。ジキル博士のフレデリック・マーチは私的米国男優ナンバーワンのオトコマエでウットリさせられ通し。悪役好きの身にハイド氏への変身過程に身悶えし期待がパンパンに膨れ上がったのですが、変身終了のエテ公ヅラに唖然茫然! スペンサー・トレイシーとは異なり原型を留めておらず、別の俳優が演じていると納得させ鑑賞続行。下流階級の女性に対する残忍な言動(ミリアム・ホプキンスの泣き笑いの表情が何とも憐れ)が赴くままの本能と言うのところの悪役ぶりにも惹かれない。あのエテ公もフレデリック・マーチだという事で何回も観直してみたけれど面影が何一つ見いだせなかった。だからこそのオスカー受賞なのでしょう(怪奇役では60年後の「レクター博士」まで唯一だとか)がションボリです。 |
7.演出はなかなか面白かった。ジキル博士がハイドに変身してしまうショットはふしぎだねー。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-05-24 08:25:11) |
6.《ネタバレ》 原作はスティーヴンソンの名作「ジキル博士とハイド氏」、ジキル博士とハイド氏の違った人格の二重生活を扱ったものだが、私にはいまいち内容がピンとこなかった。しかし、この映画は実にわかりやすくコンパクトに描いていると思う。 昔はジキル=善、ハイド=悪というとらえ方が一般的で、ジキル=偽善、ハイド=正直や、ジキル=紳士、ハイド=野獣にもなった。それが淀川さんの解説(全面ネタバレに近い)によって、人間そのものが善良で抑制心を持つ面と本能のままに自由に生きたいという面の二面性を持つものであり、その悲劇を主題にした映画だった。 この名作は数多くの映画や舞台劇、ミュージカルから少年少女向けのお話まで、数多くリメイクを生んできた。映画に限っても、フレデリック・マーチだけでなく数多くの名優が演じてきたが、さすがに彼は主演男優賞をとるだけあってすばらしいし、映画も大変わかりやすい。 ところでこの映画見るとどうしても「フランケンシュタイン」を思い出してしまうのは私だけかな。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-30 01:28:44) |
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5.カメラワークの小細工、シーンのつなぎの効果が時代の割りに斬新。ジキル博士の2重人格よりも、ジキルとハイドを取り巻く人間の方が2重人格的に見えて面白い。 【円軌道の幅】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2009-12-25 21:17:01) |
4.原作は読んだことないので、初「ジキルとハイド」。すっごい簡単に言えば人体実験なんですが特撮も特殊メイクも進歩してない時代によくぞやってくれました!!ハイド氏をみてもあんまり怖さを感じないんですけどもフレデリック・マーチとミリアム・ホプキンスの演技力に圧倒されてそれが夜の街の雰囲気が妙にマッチしてて良かったです。モノクロ映画にしか出せない味がたっぷりと出てたので満足満足。 |
3.いくつかある中で私が見たのは本作だけなんですがなかなか面白いです。 やはり印象的なのは善と悪の二重人格を行ったり来たりするジキルとハイドの変身シーン。映像マジックで何でもできてしまう今なら何てことはないけど、32年の作品でワンカットでハンサムから醜いサル顔へと変わっていくのを見せるのは大したことだったんじゃないでしょうか。 特にラストの撃たれたハイドがジキルに戻るところが一番滑らかな感じでよかった。 人間の悪なるもののハイド氏の顔がいかにもの凶悪相ではないので恐くはないけど、この悪が醜いというのや殺人場面で殺す場面を直に見せないというところにこの時代の節度とセンスの良さを感じる。 【キリコ】さん 7点(2004-11-16 21:56:12) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ロバート・ルイス・スティーブンソンの余りに有名な原作小説、二度目の映画化。今回はロシア出身で元・舞台演出家のルーベン・マムーリアンが監督。何と言っても呼び物は本作の演技で見事オスカー主演男優賞に輝いたフレドリック・マーチ!!と言いたいところだが、生憎とさにあらず。まぁ確かにジキル博士時のイケメンっぷりと出っ歯なハイド氏との演じ分けは上手いんだけど。でも、正直言って「チャンプ」のウォーレス・ビアリーの方に受賞して欲しかった…!!しかし、映画的な手法の多岐にわたる実験・創意工夫が熱気として伝わってくるのが本作の強みでもある。その意味で功労者は19世紀の霧の街ロンドンを見事にスクリーン上に再現してみせた美術のハンス・ドライヤー、所謂「一人称カメラワーク」や「対角線スクリーン分割」など凝りに凝った撮影のカール・ストラス、の二人となる。ま、今となってはホラーとしては別に怖くも何ともないが、科学の誤用が招いた悲劇としての格調の高さがある分、下品なグロスプラッタよりはずっと高評価かな。 【へちょちょ】さん 8点(2004-10-30 02:11:52) (良:1票) |
1.うおっ。最初ですか。淀川ベストで観ました。おもしろかったです。70年前なので、やっぱりつくりかたが王道! そこがむしろ好きです。ハイドの、猿のような動きは秀逸だと思います 【ようすけ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2004-10-23 01:20:31) |