4.《ネタバレ》 馴れ合いとやっつけ仕事の結晶体、肩のこらないスパイ映画。危機また危機、しかし緊迫感はまるでない、このグダグダな感じ、ディーン・マーチンならでは、とも言えるし、彼にはこの辺が限界、とも言えます。しかし!本作に登場の、敵の手先の鉄アタマ、見事に007のジョーズの先駆けになってます。電磁石に弱いところまで予言してるぞ!すばらしい! ちなみに敵の首領は、鼻が目印、カール・マルデン。あはは、敵も味方もさっぱりシマらない顔立ち、ナゴみますなあ。激ショボの火炎放射器を使ったアクション、はたまた味わい深い暗号のやりとりなど、数々の見所のうちに、ついに捕われの身となる主人公。しかし・・・なんじゃこの拷問モドキは?むしろマーチン楽しそうやんか。しかも非常に精巧な装置だとかで、簡単にぶっ壊れる! という、ほとんど八百長のような展開のうちに敵の野望は打ち砕かれるのでした、メデタシメデタシ。ところで本作に登場する時間差拳銃、これは実にスグレもので、コイツは天才的発明だ!と非常に感心しましたが、主人公がイマイチ使いこなせていないのが困ったもの。ってか、肝心なときに敵の手に必ずこの銃があるのはナゼ?花火で遊んでいるときにもし花火が不発に終わっても、決して覗き込んだりしちゃいけない。まして銃が不発だったときに銃口を覗き込むなんて、よい子はゼッタイしちゃいかんよ。