3.《ネタバレ》 始まりから予想外の緊張感。かと言って重すぎるわけではなく見やすい内容でした。
話がだれそうなときに暗転する事件がおこるなどメリハリがある構成で飽きることもなかったです。
主演俳優は非常に味があって役にはまっていたと思います。
上の者に対する気の利いた受け応えや残業続きで家庭不穏なんてところは、勤勉な日本のサラリーマンに通ずるところがあり妙な共感を覚えました。
本作は、父息子の対立が見所なのはもちろんですが、妻の人物像も見所の一つかと思います。
正直最初はいけ好かない残念なキャラクターでしたが、どんどんどんどん母として妻として全うな人物になっていくのは思いがけなく印象に残りました。
終盤の「他国の歴史には口を出すが…」の自国批判のクダリはよくぞ言い切ったという感じです(こりゃアカデミー賞候補にはなりにくいですかね(^^; )
本作を鑑賞してオバマ大統領誕生というものがまた違ったものに見えてきました。
もちろんこれでハッピーエンドという単純なものではなく、人種差別がまだまだ続く根が深い問題であることを思い知らされる作品でした。