1.《ネタバレ》 ジーン・ケリーとジュディ・ガーランドご両人の大ファンとしては、数少ない共演作の中では最もポピュラーな大作という事で、ずっと昔っから観たかった映画です。DVD化してくれたジュネス企画さんに感謝!正直『ザッツ・エンターテイメント』シリーズで、ほとんどこの映画のナンバーは収録されてなかった事から、それほどミュージカル映画としての評価は良くないんじゃないのか・・・と不安に思ってはいたんですが・・・。まあまあ、それなりでした(笑)佳作と呼ぶには今一歩。でもお二人のファンの方なら十分楽しめるはず。この映画が製作された40年代後半あたり、まだMGMとしても色々試行錯誤の時期だったんじゃないのかなあ・・・という箇所があちらこちらに。勢いだけはとにかくすごいけれど、どこか雑で隙のあるこの作品あたりから、50年代の洗練されたアーサー・フリード氏製作一連の秀作作品群「雨に唄えば」「バンド・ワゴン」「巴里のアメリカ人」へと昇華到達していったんだなあ・・・と、改めてミュージカル映画史の後付け学習した気分。ジーン・ケリーは、チョビ髭も海賊衣装メイクもそれほど似合わない。逆に、ジュディのコメディ演技のセンスが最も巧く発揮されたのはこの映画なのでは?「雨に唄えば」でも大好きなナンバーだった「道化師になろう!」が、このお二人のデュエットで鑑賞できたのが一番の収穫!