2.《ネタバレ》 これはビクトルエリセの最後の作品ってことではないのか?
エリセの代表作は、間違いなく「ミツバチのささやき」。
あの映画の最大のポイントは、あの少女の無垢なまなざしである。
それを本作の劇中劇で、王が無垢な目で私を見てくれるのは、
娘しかいないと言って、娘探しをさせる話が出てくる。
しかし、本作のメインストーリーは、この劇の俳優の記憶喪失を治すとこにある。
なにより「ミツバチ」の少女アナが、出演していることが驚きだ。
年相応のいい顔をしている。
そして、題の通り、皆、大事な場面で瞳を閉じるのだ。アナもだ。
記憶喪失の男は、自分の出演している映画を観終わったとき、どうなるか・・
まぁ出世作の少女の瞳が奇跡的な眼差しだったことが、
この監督の映画人生にかなり大きく影響したのだろう。
佳作の監督。
もう完成した作品は見られないだろう。
少女の瞳はとじられたのだ・・