1.フランスの巨匠ジャン・ルノワールらしい王道的な作り。
小ざかしい技法は一切排し、自然の素晴らしさ、美しさを観る者にストレートに訴えかけてくる秀作である。
本作は、緑の美しさ、小鳥のさえずり、草の根の息吹、母なる女性の美しさ、自然の開放感などを雄弁に語っているのだ。
科学は人々の生活を豊かにするが、それと同時に自然の素晴らしさをお座成りにしてしまっている。
自然の素晴らしさとは何か、科学とはどういうものか、そういったことを考えさせると同時に、自然の気持ちよさを体感できる、非常にバランスのとれた作品である。