1.“長い映画”というのが世の中にはありますが、この【ナザレのイエス】は、普通の長編作品なんかよりも遥かに長いです。完全版はなんと6時間11分!まあ元々がテレビ映画だったのでこの長さも納得ですが、流石にこの長さになってくると3時間を越えた辺りから疲れてきます。でもやっぱり1人の人物の辿った生涯の軌跡を全て映像化すると4時間じゃ足りないんでしょうか?いや、しかし、この映画、長いながら(長いからこそ?)とても見ごたえがありました。ロバート・パウエル、オリヴィア・ハッセー、ローレンス・オリヴィエ、アン・バンクロフト、アンソニー・クイン、イアン・ホルムなどの豪華な出演陣、そして、当時を見事に再現した建物、衣装、聖書に基づいて展開していく救世主、イエスの物語は、宗教などを超えた大きな“愛”が感じられました。なのでこの映画は、キリスト教の宣伝映画などといった考えを捨て、全ての人を愛した1人の男の物語として見ていただきたいと思います…といっても、こういうものを見るのは私のような物好きだけでしょうが…。