102.《ネタバレ》 感動の嵐とか大きな感動を呼ぶとか言っておきながら実際はまったくもってオハナシニナラナイ薄っぺらのペラッペラで風が吹いたら飛ばされちまうような作品が多い中、これは凄まじい重さがズシーンとのしかかってきた作品だった。決して清々しいものではない。でも泣ける。凄く泣ける。現に俺はメリックがトリーヴス夫人に会った時点から既に泣いていた。いくら外見が醜悪だろうと心は物凄く純真。そう、人間は外見じゃない、心なんだ。最後も決して爽快なものではない。しかし、長く続いた苦しみから解放されるということ、そして苦しい人生の中、束の間の安息を手に入れた彼の安堵の表情が2重に涙をそそる。異色の感動策だ。しかしこれからも俺はこの映画のことを忘れないよ。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-04-24 21:24:38) |
101.条件付の満点。この作品はどこに視点を置くかで大きく評価が変わる。メリックの立場で物語を追った場合、これ程までの名作は無いと思える。開放され、いくつかの困難を乗り越え、寺院の制作を成し遂げ、やがて安らぎを手に入れる。途中、人の心の優しさに触れ、思わず涙してしまった瞬間はあったが、ラストに涙はなかった。夢にまで見た安らかなるハッピーエンドである。僕は幸せでした。但し、メリック以外の視点で物語を追った場合には、それぞれ感じ方が変わってくるだろう。ある者は罪悪感を、ある者は嫌悪感を、ある者は悲しみを覚えるのだろう。あなたの瞳には何が映るのでしょうか。 【もとや】さん 10点(2004-04-01 00:42:38) |
100.初公開時には大変感動したのですが、その前後のD・リンチ作品を観るに連れどんどん印象が悪くなってきたのです。リンチはジョン・メリックを「man人間」ではなく「creature生き物」として捉えているような気がしてならないのです。 【nizam】さん 8点(2004-03-30 18:31:41) |
99.ジョンの気持ちを思うと辛いの一言です。毎日何を考えて生きてきたのかな?・・・あー辛すぎる。いい映画なのかもしれませんが、私はダメです。もし、自分の子供がジョンのような容姿だったら育てられるのかな・・・あーやっぱり辛すぎる。ダメだ。「イレイザー」くらい訳解らなかったら、多少後味悪くても許せるのにな。ジョンは産まれてきて幸せだったのかな?・・・あー辛いよ~。やっぱりダメ。 【とーこ】さん 5点(2004-03-30 01:15:27) |
98.なんとも深すぎてコメントができません。悲しい気分だけが残りました。 【ゆきむら】さん 5点(2004-03-17 08:57:37) |
97.心臓をぎゅっと掴まれたような、痛い映画です。最近ふと頭の隅をよぎったのですが、異形の者の悲しみというステータスは、昔大ファンだった手塚治虫氏の漫画にしばしば登場していました。本編とは何の関係もないことなのですが、人間の尊厳について考えさせられるこの映画が私にとって忘れられない1品となっている理由は、この辺りにあるのかなあと思います。 |
96.びっくりした。子供の頃、紙袋をかぶりながら両手上げてる人を見たんだけど、エレファントマンの真似してたんだね~といまさら気づいた・・非常に深い映画。 【モチキチ】さん 7点(2004-03-08 22:20:49) |
95.始めてみた時衝撃でした。 泣きました。(テレビ) 【zero828】さん 10点(2004-02-24 20:49:35) |
94.観たのはもう十数年前だが、ジョン・メリック…この名前を今でもフツーに覚えているということは、自分にとってこの映画がいかにショッキングであったかを物語っている。寒々しいモノクロのトーンに漂う悲しい雰囲気は忘れられない。マクロの視点では黒煙や汚水に象徴される産業の発展の中で、人間が人間として大切なものを見失っていく時代を背景に描き、ミクロの視点ではメリックを囲む人々の優しさと残酷さをオーバーラップさせて描く。“異端のもの”を突きつけられた時を考えると、その自問自答に答えが見つからない。メリックは、「可哀想」とか「不憫」といった感情を超越した存在として、監督の真実を問う姿勢がズッシリと心に響く。ちなみに、私も(?)長い間ホラー映画と勘違いしており、主人公は殺人鬼だと思っていた…。すごく純粋な人だった…。 ゴメンナサイ。 【やすたろ】さん 8点(2004-02-06 22:53:23) |
93.《ネタバレ》 トリーブスの家に行き、彼の妻とメリックが会話しているシーンで久しぶりに涙が出た。メリックを見せ物に仕立てた人々は言わずもがな、「私は偽善者だったのか?」と自問するトリーブスや、彼を含めて院長や部屋を訪れた女優も、私には多少「自分が良いことをしているナルシスト」のような偽善的な匂いがした。偽善の匂いを感じなかったのは、看護としてのプロに徹していた婦長だけに思える。しかし人々から好奇の視線にさらされ、それを糧として生きて行くしかない彼の宿命に、多少なりと違う結末を与えた点で、彼らの行為自体は善行と言える。その宿命の中で悲惨な結末を迎えるより、メリックは間違いなく幸せの中で、自分自身で結末を選ぶことが出来た。「いつか同じように、横になって眠りたいものですね」自分の死期を悟り最後の希望を選択した彼の心は、きっと今までになく満たされていただろう。エレファントマンの人生そのものよりも、それを取り巻く人間のエゴが濃厚に描かれた映画、トリーブスの行ったことは、エゴである人間でもそれを自覚すれば善行を成し得る姿を映し出している。 【six-coin】さん 7点(2004-01-25 03:18:01) (良:1票) |
|
92.《ネタバレ》 「感動した」とおっしゃる方々には,この先は読まないほうがよいと申し上げておく。また,間違って読んでしまった方のために,申し訳ないと先に謝ってもおく。なにを隠そう,この映画こそ私が劇場で観た最初の洋画である。当時「感動の物語!」みたいな感じで宣伝されていたので母が私を連れていったらしいのだが,当の私はそんな母の目論見に反し特に感動もせず,ひたすら「なんかヘンな映画だな」と思っていたのであった。ああ恐るべし子供の直感。今となっては見当違いしかやらかさないが,驚いたことに子供の私は優れて正しかったのだ。この悪趣味な映画が私のような無垢の子供の目に触れることになるなんて!。変態デビッド・リンチと「感動」とでは,日本とブラジルほどの遠さがあることは今でこそ常識だが,20数余年前ではそんな認識がカケラも無かった故の悲劇ではある。しかし,そこにつけこんでリンチの見世物フリークス好きを隠蔽し,感動という名目で純粋な日本の観客を騙した配給会社の罪はやはり重いといわざるを得ない。悪いことに私はリンチファンになってしまったのでもはや手遅れだが,幸い母は健在だ。今からでも遅くはないから少なくとも彼女に対しては何らかの賠償をしていただきたい,といっておくのが人の道・親孝行というものであろう。 |
91.《ネタバレ》 メリック氏の境遇を気の毒に思う反面、現実に彼を目の前にすればトリーブス氏のように接する事などできないだろうと思う自分がいる。社交界の慣例でメリック氏に会い、ティーカップを持つ手を震わせている夫妻のように。単に悲しい実話ではなく、そういった思考にまでさせてしまう脚本の視点は鋭い。人物描写は善悪に分かれすぎてはいるが、悪夢の映像などリンチならではの見せ方が効いている。 【マーメイド】さん 7点(2004-01-17 03:25:53) |
90.昔、断片的にしか見てなかったから、それではこの映画は語れないだろな。失礼だろな。って思いから、もう一度見直してみました。(ちょっち長いけど)けれど、感想は?と聞かれても、何も言える訳ないですよね。可哀想だとか、だけども顔はもう見たくないだとか、言っても始まらないわけですからさ。正直に述べるなら、もう二度と目にはしたくない映画です。例え、ジョン・ノリック本人実物が あれ以上に、見るに耐えない顔や身なりだったとしても、映画である以上、ジョン・メリックをもっと優しい顔立ちに描いて欲しかったです。あまりにも気の毒な顔だったので、同情する気持ちは自分の頭の中ではあっても、早くあの顔、忘れてしまいたいなっ なんて軽薄にも思ってしまいました。あんな醜い顔のまんまで映画にしてしまったデヴィド・リンチのバカ! 【3737】さん 3点(2004-01-16 22:55:41) |
89.《ネタバレ》 最初に見たのは子どもの時。死んでしまうのが分かっているのに、それを選ぶメリックに思わず泣いた、自分史上初泣きの映画。大人になった今見直してみると、これ、デビッド・リンチは絶対、自分がイジメたい感情に注力して作った映画な気がしてきた。暗に自分のサディスティックさを登場人物に置き換えて、メリックをイジメているのを映像化して楽しんでいる印象。それが実在の人物であり、あまりに感情移入できてしまう設定のため感動作として取り上げられてしまう結果になったのではと思う。イレイザーヘッドを見てしまったから歪んでいるのかな...。 【もた】さん 7点(2004-01-08 01:02:22) |
88.「プラトーン」でも使用していた音楽が良かった。 あれを聞くだけでも涙ボロボロです。ああ、このコメントを書きながらももう涙腺が・・・。 【チャールストン】さん 10点(2004-01-05 22:07:41) |
87.ドキュメントなのかフィクションなのか、わからないでみたんだよなあ。小学生のとき。実在するっていうのは後で知ったんだけど、ほら、子供が見たら俳優さんがやってるんだとは思わないでしょ。しかも、白黒だし。(カラーで育ってきた小学生にとって、わざわざ白黒にするなんてことは考えもつかない。)罪作りな映画だ。学校でみんなジョン・メリックの物まねして笑ってたよ。ひどい話だけどこれも実話。 【蝉丸】さん 5点(2003-12-29 23:12:46) |
86.エゴ、きれい事、傲慢、偽善・・・どんな人間(もちろん自分も含む)も多かれ少なかれ持つそんな、モノについて考えさせられました。 感動作と言うか、人間のある側面を皮肉たっぷりに映し出したカガミのような作品に思えました。巧く言えないけど。 【もえたん】さん 7点(2003-12-19 01:57:47) |
85.中学生の時にみたのかなあ。すごい衝撃でしたね。しかも実話だし。とにかく終始どんよりとして後味の悪い映画だった。 【ロイ・ニアリー】さん 5点(2003-12-12 11:35:56) |
★84.単なるキワモノ趣味だと思うんだけどなあ。アン・バンクロフトが絡んで話がややこしくなりましたね。実在した伝説の奇形児を、さも人間万歳みたいなオブラートでくるんで美しく描いてしまいましたが、実際に観に行った人の何割が人間の尊厳や心の美しさみたいな感想を抱いて帰ったか、ちょっと自信がないです。「すげーヘンなのがいた。しかも実話だ。」っていうニオイしか伝わって来ないんですよね。狼に育てられた子がいたぞ、そいつぁ珍しいや、って飛びつく人たちがぞろぞろ観に行く映画なんじゃないでしょうか。ジョン・メリックは可哀相で、ラストも涙をそそるモノでしたが、やっぱり監督がデビッド・リンチで、前に「イレイザーヘッド」を撮った人なんだ、っていう先入観が強すぎて、どうしてもキワモノ趣味としか受け止められませんでした。私自身、身体障害者に対する偏見や差別意識は極めて低い方だと思うんですがね。こういう不幸な人を、見世物小屋でお金を払って見るというのが人間のやって来た現実なんだ、という意味では存在価値がないとは思いませんが、この映画をお金を払って観に行く私たちと、見世物小屋に集まった人たちの違いがどうしても説明できないんです。そういう意味では、非常に後味の悪い映画でしたね。 【anemone】さん 4点(2003-12-09 00:16:53) (良:1票) |
83.《ネタバレ》 母親の写真やエレファントマンのメイクなど思わず身震いしてしまうような映像が強烈だった。さらに人間の心の醜さを突きつけてくるのだから耐えられない。逃げ出したい。小さな幸せに感動するジョンの姿から学ぶべき事は多いと思う。劇場のシーンでは涙した。 【ぷりんぐるしゅ】さん 7点(2003-12-08 16:59:35) |