7.《ネタバレ》 文句のつけようがない大満足の大傑作。
かなり練られた脚本とテンポの良さとそれぞれのキャラクターが生きている点が素晴らしい。
ストーリーは計算されつくされており、全てに繋がりがあり全く無駄がない。張ってある伏線も出来がいい。
インクレディブルとモードとの会話で「マント」ネタはどこかで使ってくると思ってたら、やっぱり生かされているし。
弟がジャングルで朝起きた時に姉ちゃんが近くにいてゲンナリするシーンがあったが、銃で襲われる姉ちゃんをカラダを張って助けるシーンに大きな効果を与えている。
普段は喧嘩をしたり嫌っているように見えても、実は内心大切に想っているという気持ちがゲンナリシーンがあったためより一層伝わる。
それが後半ではバリアで弟を逆に助けるシーンにも活きてくる。
またキャラクターにはそれぞれの長所や性格があり、その長所が存分に映像に活かされている。
特に体が伸びる奥さんが敵基地に潜入する場面は秀逸だろう。
弟の疾走感も見事に映像化されていた。
奥さんや弟などは、さすがアニメのチカラを感じる。
姉ちゃんも気持ちの変化というか成長は見逃せない。
始めは内気すぎてちょっと怖い感じがする上に貞子みたいだし、パワーも使いこなせないどうしようもないキャラクターだったが、前半のヘタレぶりが効果的だったために、後半での活躍ぶりは見事に感じる。
飛行機のシーンでは姉ちゃんがバリアを張れなかったため、奥さんがカラダを張って子ども達を助けていたが、あの時の陸にあがった時の疲労感も効果的だ。
疲労感がより描かれることにより、自分に疲労感があっても疲れた息子を誉めることを忘れないという奥さんの性格と子どもへの愛情が垣間見れる。
この映画は、家族愛が描かれているだけでなく、ヒーローモノとしても、スパイモノとしても、色々なタイプの映画を楽しめるように出来ている点も良く、子どもだけでなく大人も間違いなく楽しめるオススメの作品だ。